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更新日:2025.03.13

在宅介護サービスの切り札!小規模多機能型居宅介護とは?

在宅介護サービスの切り札!小規模多機能型居宅介護とは?

在宅での介護保険サービスには、「通い」・「訪問」・「宿泊」の3種類がありますが、小規模多機能型居宅介護は、これらを一つの事業所で受けることができる便利なサービスです。 本記事では、小規模多機能型居宅介護の特徴やメリットについて解説します。

  • 一つの事業所で通い・訪問・宿泊の3つのサービスを受けることができる
  • 利用料金は月額定額制(宿泊代や食費などは別途)
  • 同じ市区町村に住所のある方のみ利用が可能

もくじ

  1. 小規模多機能型居宅介護とは?

    1. 小規模多機能居宅介護で提供される3つのサービス

    2. メリット

    3. 費用

    4. 同じ市区町村に住民票のある方が利用できる

    5. 施設での生活イメージと利用例

    6. デメリット

  2. 小規模多機能型居宅介護の探し方

    1. 介護保険課・地域包括支援センター・居宅介護支援事業所で事業所のリストを入手する

    2. 地域包括支援センターの担当者・ケアマネージャー・病院の相談員(メディカルソーシャルワーカー)から紹介してもらう

    3. 介護施設の紹介サイトを調べてみる

  3. 見学のポイントおよび入居の手続き

    1. 見学のポイント

    2. 医療行為が必要な場合

    3. 申込から利用開始までの流れと期間

  4. まとめ



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小規模多機能型居宅介護とは?

小規模多機能型居宅介護とは、利用者ができる限り自立した日常生活を続けることができるよう、事業所への「通い」を中心に、利用者宅への「訪問」や、短期間の「宿泊」を組み合わせて提供する介護サービスです。 家庭的な環境のもと、地域住民との交流を大切にしながら、日常生活のサポートや機能訓練を行います。

▼小規模多機能型居宅介護の特徴

  • 一つの事業所で「通い」「訪問」「宿泊」が利用可能
  • いち事業所あたりの定員は29人以内、「通い」は1日18人まで、「宿泊」は1日9人まで
  • 家庭的な雰囲気の中で、柔軟な介護サービスを提供

従来の在宅介護サービスでは、「通い」と「訪問」をそれぞれ別の事業所で利用するのが一般的でした。 しかし、2006年に小規模多機能型居宅介護が導入されたことで、一つの施設で「通い」、「訪問」、「宿泊」を利用できるようになり、利用者側にとって便利な介護サービスが実現しました。

小規模多機能型居宅介護とは?

出典:厚生労働省 「どんなサービスがあるの? - 小規模多機能型居宅介護」の情報を基に、クラモア編集部が作成

小規模多機能居宅介護で提供される3つのサービス

利用者の状況に応じて、以下3つのサービスを利用できます。

通い 事業所で食事・入浴・レクリエーションやリハビリを提供し、必要に応じて自宅への送迎も行います。一般的なデイサービスと比較して、利用時間や回数の制限はありません。
訪問 介護ヘルパーが利用者の自宅へ訪問し、生活援助や身体介護・服薬サポートなどを行います。 通常の訪問介護よりも柔軟で臨機応変な対応が可能です。
宿泊 事業所内で短期間の宿泊ができます。 突然の宿泊利用にも対応でき、たとえば日中に通いを利用してそのまま宿泊することも可能です。

メリット

小規模多機能型居宅介護には、利用者や家族にとって安心で使いやすいメリットが多数あります。

  • なじみのある介護スタッフによる一貫したケア
    同じ介護スタッフが「通い」「訪問」「宿泊」を担当するため、顔なじみの職員と過ごせる安心感があります。 利用者の状況をスタッフが把握しやすく、個別に寄り添ったケアが可能です。
  • 相談しやすい環境
    ケアマネージャーが在籍しているため、介護サービスの相談や調整が1カ所で完結します。 複数の事業所を利用する手間がなく、スムーズな介護計画を立てられます。
  • 月額定額制でコストを抑えられる可能性も
    小規模多機能型居宅介護は月額定額制のため、他の介護サービスよりも費用を抑えられる場合があります。 とくに複数の介護サービスを利用している方にとっては、介護費用の負担軽減につながることもあります。

費用

小規模多機能型居宅介護の費用は月額定額制です。 そのため、サービスを利用するたびに料金が変動する一般的な訪問介護やデイサービスと異なり、費用が安定しやすいのが特徴です。 ただし、宿泊費(1泊数千円程度)や食費、おむつ代などは別途負担となります。
月額基本料金の目安は以下の通りとなります。(1割負担の場合)

▼月額基本料金の目安(1割負担の場合)

要支援1 3,450円/月
要支援2 6,972円/月
要介護1 10,458円/月
要介護2 15,370円/月
要介護3 22,359円/月
要介護4 24,677円/月
要介護5 27,209円/月

※地域によって金額が異なる場合があります。また、事業所によってサービス内容に応じた加算料金が発生することもあります。

費用の詳細は事業所ごとに異なるため、事前に確認することが大切です。

同じ市区町村に住民票のある方が利用できる

小規模多機能型居宅介護は地域密着型サービスのため、事業所の所在地と同じ市区町村に住民票がある方のみ利用可能です。
遠方に住む親を呼び寄せて利用したい場合、早急に住民票を移す必要があります。 ただし、自治体によって手続きが異なる場合があるため、事前に行政窓口や希望する施設に相談してみましょう。

▼事前確認のポイント

  • 移住後すぐに利用できるか施設や行政に確認する
  • 住民票の移動手続きについて自治体へ問い合わせる
  • 利用開始までの流れや必要書類をチェックする

施設での生活イメージと利用例

小規模多機能型居宅介護での1日の生活スケジュール例を紹介します。

6:00 起床・身支度(宿泊の方)
7:00 朝食・服薬・健康チェック(宿泊の方)
9:00 送迎(通いの方)
 10:00 入浴(午後の場合もあり)
 11:00 体操・口腔体操
 12:00 昼食・服薬・健康チェック
 14:00 機能訓練・リハビリ・レクリエーション
 15:00 おやつ
 16:00 送迎(通いの方)
 17:00 夕食・服薬(宿泊の方・通いで夕食を食べて帰宅する方)
 21:00 就寝(宿泊の方)
6:00 起床・身支度(宿泊の方)
7:00 朝食・服薬・健康チェック(宿泊の方)
9:00 送迎(通いの方)
 10:00 入浴(午後の場合もあり)
 11:00 体操・口腔体操
 12:00 昼食・服薬・健康チェック
 14:00 機能訓練・リハビリ・レクリエーション
 15:00 おやつ
 16:00 送迎(通いの方)
 17:00 夕食・服薬(宿泊の方・通いで夕食を食べて帰宅する方)
 21:00 就寝(宿泊の方)

訪問サービスが必要な場合は、利用者の状況やニーズに合わせて職員が自宅を訪れ、生活支援や介護サービスを提供します。
例として以下のような利用方法が可能です。

▼スケジュール例

月曜 通い
火曜 訪問
水曜 通い
木曜 訪問
金曜 通い
土曜 通い→宿泊
日曜 宿泊→通い

利用者やその家族の状況に応じて、柔軟に対応できるのが小規模多機能型居宅介護の特徴です。

デメリット

小規模多機能型居宅介護には多くのメリットがありますが、利用する際に注意すべきポイントもあります。

  • 他の事業所のサービスは利用できない
    小規模多機能型居宅介護を利用している間は、「通い」「訪問」「宿泊」すべてを同じ事業所で受ける必要があります。 たとえば訪問のサービスに不満があっても、他の訪問介護事業所を利用することはできません。 不満がある場合は、管理者やケアマネージャーとよく話し合って解決するようにしましょう。
  • 通いや宿泊は定員による利用制限がある
    「通い」や「宿泊」は定員が決まっているため、希望しても利用できない場合があります。 定員状況を事前に確認し、必要なときに利用できるよう前もって施設に相談しましょう。
  • 利用回数が少ないと費用が割高になることも
    小規模多機能型居宅介護は月額定額制のため、サービスの利用回数が少ないと割高に感じる場合があります。 費用対効果を考え、どの程度サービスを利用するか事前に検討しましょう。

小規模多機能型居宅介護の探し方

小規模多機能型居宅介護を探す方法は、以下の通りです。

介護保険課・地域包括支援センター・居宅介護支援事業所で事業所のリストを入手する

市区町村の介護保険課や地域包括支援センター、または近くの居宅介護支援事業所に問い合わせて、その地域の介護施設が掲載されたリストや小冊子を入手しましょう。また、市区町村のホームページにも掲載されている場合があるのでそちらも確認してみましょう。

地域包括支援センターの担当者・ケアマネージャー・病院の相談員(メディカルソーシャルワーカー)から紹介してもらう

初めて要介護認定を受け、介護サービスを開始する方は、地域包括支援センターの担当者に相談してみましょう。 すでに介護サービスを受けている方は、担当のケアマネージャーに相談すると便利です。 また、入院中で病院から移る予定の方は、病院の相談員(メディカルソーシャルワーカー)にも相談してみましょう。
なお、現在利用しているケアマネージャーがいる場合は、小規模多機能型居宅介護のケアマネージャーに変更する必要があるので、引継ぎをしっかり行ってもらうよう依頼しましょう。

介護施設の紹介サイトを調べてみる

介護施設を紹介するサイトには、小規模多機能型居宅介護の事業所が掲載されている場合があります。 これらのサイトを活用して、地域にある事業所を調べてみましょう。

見学のポイントおよび入居の手続き

見学のポイントおよび入居の手続き

以下では、見学時の重要なポイントと、利用開始に必要な手続きについて解説します。 見学の際は、担当者が不在の場合もあるので必ず事前に予約を取りましょう。 突然の訪問では、案内や説明を受けられないことがあるので注意が必要です。

見学のポイント

小規模多機能型居宅介護を見学する際に、いくつかの気をつけたいポイントがあります。 とくに、通いの際の送迎を希望する場合は、自宅との距離や送迎時間に制限がある事業所もあるので、できるだけ自宅近くの事業所を複数ピックアップしてから見学に行きましょう。

▼施設見学のポイント

立地条件 自宅からの距離や周辺環境などを確認。アクセスの良さは重要なポイントです
事業所の雰囲気 建物の内外・室内の雰囲気を確認。掃除が行き届いているか、部屋の広さ、日当たりや照明の明るさなど
共用部分と
設備の確認
リビング・ダイニング・トイレ・浴室・脱衣所などの共用部分や防犯設備が整っているか
職員の対応 笑顔で挨拶してくれるか、言葉遣いや対応は丁寧か、職員の人数は充分か、職員の入れ替わりが多くないか
利用者の様子 介護度や男女の割合、利用者が明るい表情かどうか
食事の内容 季節感を取り入れたメニューや、利用者の状態に合わせた介護食を提供しているか
リハビリ・医療体制 看護師の勤務時間帯、健康管理方法、提携先の医療機関など
イベントや
レクリエーション
施設内で行われているイベントやレクリエーションの内容を確認

見学時には、利用者の身体の状態や生活の希望などを施設側に伝え、対応可能かどうかを確認しましょう。 また、施設の雰囲気やサービス内容がよくても、経営基盤がしっかりしていないと長期的な利用に不安が残ります。 入居前にできる限り運営企業の経営母体や法人の情報を調べたうえで、安心して入居できる施設を選びましょう。

医療行為が必要な場合

小規模多機能型居宅介護では、看護師または准看護師の配置が義務付けられています。 医療行為が必要な場合は、事前にケアマネージャーや看護師とその対応方法について相談しておきましょう。
また、同様のサービスである「看護小規模多機能型居宅介護」では、看護師または准看護師が常勤換算(※)で2.5人以上配置されることが義務づけられています。 医療ニーズの高い方は、このサービスの利用も検討しましょう。 ただし、看護小規模多機能型居宅介護は要支援1・2の方は利用できず、要介護1~5の方のみ利用が可能です。

※【常勤換算計算式】=常勤職員の人数+(非常勤職員の実働時間の合計÷常勤職員の所定勤務時間

申込から利用開始までの流れと期間

利用したい事業所が決まったら、まず申し込みをします。 申し込みの際には、医療機関の健康診断書や診療情報提供書などの提出を求められます。 もし見学時に利用者本人がいない場合は、必要書類が揃った後に施設側が本人と面談を実施します。
その後、利用審査を経て本契約となりますが、契約の際には以下の書類が必要です。

  • 印鑑(本人分と代理人もしくは身元保証人などの分)
  • 身元保証人あるいは連帯保証人、身元引受人

事前に必要書類や準備すべきものを担当者に確認しておきましょう。
申込みから利用開始までの期間は、通常2週間~1ヶ月程度かかるケースが多いです。 とくに審査に必要な健康診断書や診療情報提供書が手元にない場合は、さらに時間がかかる可能性があるため、余裕を持って手続きを進めることをおすすめします。

まとめ

小規模多機能型居宅介護は、顔なじみの介護職員が通い・訪問・宿泊といったサービスを提供するため、柔軟に利用できる点が大きな魅力です。 たとえば、同居する家族が忙しく、仕事や育児と介護の両立が難しい場合でも、個々のニーズに合わせたサービスを受けることができます。

また、多くの小規模多機能型居宅介護は、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)と併設されています。 そのため、認知症を発症した方がグループホームに入居する前提で利用するケースも増えており、そのような事業所は認知症ケアを含む総合的なサポートを提供しています。
これにより、安心して長期的に利用できる施設として、多くの方に選ばれています。



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