更新日:2024.11.14
おひとりさまの老後の備えは? 老後資金や住まい・相続など知っておきたいこと
おひとりさま、いわゆる単身世帯の方はたいへん増えています。 日常生活の中で、老後資金や介護(健康面)、相続(財産処分)など、年齢とともにさまざまな心配が増えてくるのではないでしょうか。 面倒を見てくれる親戚が近くにいれば不安も軽減されますが、親戚とは疎遠の方や頼れる親族がいない方にとっては、より大きな不安が募るかもしれません。 本記事では「おひとりさま」が老後に向けて知っておくべきことや、備えておくべきポイントについて解説します。
- 必要な老後資金を試算しておこう
- シニア向けの住まいを探す場合、4つの選択肢がある
- 老後の暮らしに役立つサービスを検討しよう
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老後資金はいくら必要?
まずは、平均的なセカンドライフを送るために必要な「老後資金」について確認しましょう。
ここでは、一般的なデータを参考に、高齢単身世帯の平均家計や介護費用の目安についてご紹介します。
高齢単身世帯の平均家計は?
政府の発表によると、2023年の65歳以上の単身無職世帯の家計は、毎月3万768円のマイナスです。
この条件で30年間(95歳まで)生活すると、総額で【△3万768円/月×30年=△1,107万6,480円(約1,100万円)】の不足となり、預金などの資産を取り崩して補っていかなければなりません。
出典:総務省統計局 「2023年(令和5年)家計の概要」の情報を基に作成
介護費用はいくら必要?
忘れてはならないのが「介護費用」です。 健康のまま生活できれば問題ありませんが、85歳になると6割の方が介護保険サービスを利用する状況となっています。 公益財団法人生命保険文化センターの2021(令和3)年度「生命保険に関する全国実態調査」では、以下のようなデータを発表しています。
このデータを基に計算すると、必要な介護費用は【(8万3,000円×61か月+74万円=580万3,000円(約600万円) 】となります。
結局必要な老後資金はいくら?
前述の「家計の不足分」と「介護費用」を合わせると、単身世帯では【1,100万+600万=1,700万円】の準備があれば、平均的な老後生活を送ることができると考えられます。
しかし、これに加えて持ち家の方は、自宅の修繕費用や家具・家電の買換え費用、旅行や冠婚葬祭(自身のお墓購入なども含む)費用も考慮する必要があります。
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老後の住まいはどうする?
まだお元気な方がシニア向けの住まいを探す場合、4つの選択肢があります。
シニア向け分譲マンション
シニア向けの暮らしのサービスがあり、バリアフリー設計になっている分譲マンションです。 物件によりレストランやクリニック・介護サービス事業所、クラブハウスなどが併設されており、さまざまなサービスを利用することができるため、安心して自由度の高い暮らしを送ることができます。
シニア向け賃貸住宅
シニアの暮らしを考えたバリアフリー化された賃貸アパート・マンションです。 物件によっては、緊急通報設備がついていたり、健康相談サービスが利用できる物件もあります。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
シニア向けの賃貸住宅で、通常の賃貸住宅より家賃が高くなりますが、毎日の安否確認サービスと生活相談サービスがついており、安心して自由な暮らしを送ることができます。 ほとんどはワンルームタイプで、室内にキッチンやトイレ浴室が完備されているところが多く、食堂や在宅介護サービスが併設している物件もあります。
有料老人ホーム
介護サービスが付いている「介護付き有料老人ホーム」と、外部の介護事業者と契約して介護サービスを受ける「住宅型有料老人ホーム」があります。自立の方も入居できる施設はありますが、どちらのタイプも介護が必要な方が利用することが多いです。
どのシニア向け住宅を選ぶか
まだまだ健康で普段の生活は送れるが、足元が不安で、いざというときのサービスがあった方がいいと考える場合は、シニア向け分譲マンションや賃貸住宅がおすすめです。 まだ介護は必要ないが安否確認や生活相談サービスがあった方がいいと考える方、あるいは介護が必要になってきたが自由な暮らしがしたい方は、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、より手厚い介護サービスを求める場合は有料老人ホームをおすすめします。
老後の暮らしに役立つサービス
入院する場合やシニア向け住宅・介護施設に入居する場合、また将来の財産管理や相続のために安心できるサービスをご紹介します。
身元保証
病気になって入院したり、あるいは老人ホームなど介護施設に入所したりする場合、身元保証人を求められます。 頼める方がいない場合は、身元保証をやっている民間会社や一般社団法人などがありますので、そちらに依頼するといいでしょう。 定期的な見守りサービスも提供しているため、安心して利用することができます。 法人によって費用や付随するサービスが違いますので、利用する際は数社を比較検討してみましょう。
連帯保証
介護施設に入居する場合などに、連帯保証を求められる場合があります。 その場合、支払いを保証する会社もありますので、費用や条件などよく調べたうえで依頼しましょう。
任意後見制度
認知症になってしまったら面倒を見てくれる方が必要になります。中でも身上監護(生活や健康・療養などの法律行為を代理で行うこと)や財産管理をトラブルなく行うには、後見人が必要になります。
任意後見制度はご自身が認知症になる前に、信頼できる人(司法書士や弁護士でも可)を後見人として指名しておき、自身が認知症を発症した後に財産管理や介護サービス(施設入居も含む)の契約を任せる制度です。 認知症発症後は法定後見を利用するしかなく、費用なども高額になります。 後見制度の利用は家庭裁判所に申立てをして手続きを行います。
死後事務委任
お亡くなりになった後、葬儀などの手配や財産整理を行ってもらえるサービスです。 身元保証を行う法人が一緒に手掛けている場合もあります。
遺言書
残った財産をお世話になった方に相続するのか、あるいは寄付をするのかなど、遺言書を残しておけば自分の意思に基づいた遺産分けをすることができます。 遺言書には自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の3種類がありますが、公正証書遺言かもしくは(内容が簡単であれば)法務局の保管制度を利用した自筆証書遺言がおすすめです。
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見守りサービス
民間会社などのおひとりさま向けの見守りサービスがあります。 センサーで動きの有無を察知したり、緊急通報できたりする機器もあります。 前述した身元保証会社も、定期的な見守りサービスを行っています。自治体が見守りサービスを行っている場合もありますので、各自治体や社会福祉協議会のホームページなどで調べるか、高齢者担当窓口で相談してみましょう。
まとめ
今後、単身世帯の方は益々増える傾向にあります。 自分の人生を謳歌しながらも、最後は周りの方への迷惑を最小限にするために、終活のあれこれを考えてみてはいかがでしょうか。
さまざまな悩みを整理したいときや具体的なアドバイスが必要な場合は、専門家やシニア向けの無料相談窓口に問い合わせてみましょう。
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