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更新日:2024.12.09

相続登記しないと罰則はあるの?制度の概要や申告期限について解説

相続登記しないと罰則はあるの?制度の概要や申告期限について解説

「不動産がまだ亡くなったおじいさんや父親の名義のままになっている」というケースは、よく見られます。 しかし、2024年4月から相続登記が義務化され、放置することが法律で認められなくなりました。 本記事では、この相続登記義務化の詳細と、対処法についてわかりやすく解説します。

  • 相続を知った日から3年以内に登記が必要
  • 期限内を過ぎると10万円以下の過料の適用対象となる
  • 遺産分割がまとまらない場合は「相続人申告登記」をする

もくじ

  1. 「相続登記の義務化」とは?

    1. そもそも相続登記とは?

    2. なぜ相続登記が義務化されたのか?

  2. 相続登記しないとどうなる?

    1. 正当な理由がなければ過料の適用対象となる

    2. 相続登記をしない場合の具体的なデメリット

  3. 期限までに相続登記ができない場合の対処法

    1. 「相続人申告登記」を行う

    2. 相続人申告登記の留意点

  4. 相続人が認知症あるいは重度の知的障害者などの方の場合

  5. まとめ



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「相続登記の義務化」とは?

2024年4月から、不動産を相続した場合の相続登記が義務化されました。 これにより、不動産を相続した相続人は、相続開始を知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。
以下の内容を押さえておきましょう。

▼相続登記が必要となるケース

【遺言や相続によって不動産の所有権を取得した場合】
相続人は、相続開始を知り、所有権を取得したと認識した日から3年以内に登記を行う必要があります。遺産分割協議が行われた場合は、その成立日から3年以内が期限です。

▼具体的な申請期限

【2024年4月1日より前に相続した場合】
2024年4月1日以前に相続で不動産を取得し、まだ登記をしていない場合は、2027年3月31日までが申請期限です。

【2024年4月1日以降に相続した場合】
相続開始を知った日から3年以内に登記を行う必要があります。遺産分割協議で取得した場合も同様です。

例えば、「親から相続したが名義変更していない」「亡くなったひいおじいちゃんの土地の名義がそのままになっている」といった、施行前の相続に当たるケースでは、2027年3月31日までに相続登記を行う必要があります。

このように、相続登記が未了の不動産にも、決められた期限内での登記申請が必要となり、相続手続きが一層重要となります。 相続登記を怠った場合は、正当な理由がなければ最大10万円の過料が科されることになるため、注意しましょう。

 

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そもそも相続登記とは?

相続登記とは、被相続人(亡くなった方)が所有していた不動産の名義を相続人に変更するための手続きです。 不動産の所有者やその住所は、法務局が管理する「登記簿」に記録されています。
所有者が変わった場合、その内容を法務局に届け出る必要があります。 この手続きは「所有権移転登記」と呼ばれ、相続による所有者変更の場合は相続登記を通じて行います。 相続登記を適切に行うことで、法律上の所有権が正式に認められるため、非常に重要な手続きです。

なぜ相続登記が義務化されたのか?

これまで相続登記は任意とされてきましたが、以下の問題が原因で義務化が決定されました。

所有者不明土地問題の深刻化

相続登記が行われていない不動産が増加し、「所有者が誰かわからない」「所有者が判明しても所在が不明」といった問題が全国で多発しています。 実際、国土交通省の調査によると、2020年時点での所有者不明の土地は全国で約20%に達するとも言われています。

所有者不明が引き起こす具体的な問題

公共事業や復旧・復興事業が円滑に進まなかったり、土地や建物が放置されて草木が生い茂ったりしたことで近隣住民とのトラブルになるなど、さまざまな問題が生じています。

相続登記未了が問題の大半を占める

所有者不明の土地の約3分の2は、相続登記がされていないことが原因とされています。
この問題を解決するため、相続登記の申請が義務化されることになりました。

相続登記しないとどうなる?

ここでは、相続登記を怠った場合に生じるリスクについて解説します。

正当な理由がなければ過料の適用対象となる

前述のとおり、相続登記を申請しない場合、10万円以下の過料の適用対象となります。
ただし、以下のような正当な理由がある場合は、過料の対象外となることがあります。

▼過料の対象外となる主なケース

  • 戸籍関係書類等の収集や他の相続人の把握に多くの時間を要する場合
  • 遺言の有効性や遺産分割について、相続人同士で意見が対立しているケース
  • 義務者が重病を抱えている、避難生活を送っている、または経済的困窮状態にある場合

相続登記をしない場合の具体的なデメリット

過料の罰則だけではなく、相続登記を行わないと以下のような問題が発生します。

・不動産を売却できない
名義が相続人に変更されていない場合、不動産の売買契約を締結することができません

・不動産を活用できない
貸し出しや賃貸経営、建築など、不動産の活用ができなくなります。

・担保に利用できない
不動産を担保に融資を受けることができなくなります。

・遺産分割協議が難航する可能性がある
人が亡くなる度に相続人が増えていき、遺産分割協議が複雑化します。

期限までに相続登記ができない場合の対処法

相続登記を進めたくても、遺産分割協議がまとまらない、相続人の確定ができないなどの理由で、3年以内に手続きが完了しないケースも考えられます。 そんな場合に備えた対処法を解説します。

「相続人申告登記」を行う

2024年4月の義務化に伴い、新たに導入されたのが「相続人申告登記」という制度です。 この制度は、本人が相続人であることを登記することで、義務を履行したとみなされる仕組みです。

相続人申告登記のイメージ

相続人申告登記の留意点

相続人申告登記は、相続登記が間に合わなかった場合に有効な手段ですが、以下のような留意点があるため、注意が必要です。

  • 不動産についての権利関係を公示するものではないため、相続した不動産を売却したり、抵当権の設定をしたりするような場合は相続登記の申請をする必要があります。
  • 遺産分割協議が成立した場合は、成立した日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。

相続人が認知症あるいは重度の知的障害者などの方の場合

相続人が認知症あるいは知的障害者などで意思能力がないと判断された場合、遺産分割協議書を作成しても無効とみなされます。 このような場合は家庭裁判所に申立てを行い後見人を選定し、その後見人を含めた全員で遺産分割協議書を作成します。

法定相続どおりに相続する場合は、遺産分割協議書は必要ありませんので後見人も不要となりますが、例えば相続した不動産(持ち分共有でも)を売りたい場合、本人は売買契約などの法律行為ができず、売却ができないという問題が発生します。 賃貸に出したり活用したいという場合も同様ですので、注意しましょう。

まとめ

ここまで、相続登記の義務化の背景や期限内に相続登記できない場合の対処法について解説しました。
相続登記申請の義務化に伴う必要な対応をまとめると、下図のようになります。

【まとめ】相続登記申請の義務化に伴う必要な対応

不動産の相続登記を放置すると、将来の相続人同士のトラブルや、近年社会問題化している「空き家問題」の原因となる可能性があります。 こうしたリスクを避けるためにも、早めに対応を進めることが大切です。
もし、相続関係が複雑で手続きに迷う場合や、書類収集や登記申請を自力で進めるのが難しい場合は、司法書士や弁護士など専門家に依頼することも検討しましょう。



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