更新日:2021.03.31
一人暮らしでも飼いやすいペットと、飼育する際の注意点が知りたい!
一人暮らしでペットを飼うメリットやデメリット、そして飼いやすいペットについて解説します。一人暮らしでペットを飼いたいという方もいるでしょう。「寂しさを紛らわせる」「癒やしになる」といった部分がある反面、飼うにはいくつか注意点があることも覚えておく必要があります。
- ペットを飼うか検討する場合は、メリットだけでなくデメリットも理解する
- 一人暮らしでペットを飼う場合は、飼いやすい動物から選ぶのがおすすめ
- ペット可物件を探す場合は飼える種類を確認し、種類に合わせた物件を選ぶ
動物が好きな人は、一人暮らしでもペットを飼いたいと思うのではないでしょうか。ペットとの生活には、「一人の寂しさを紛らわせる」「癒やしや生きがいを得られる」といったメリットがあります。しかし、生き物を飼って育てることには注意や覚悟が必要で、デメリットもあることも理解しておかなければなりません。
この記事では、一人暮らしでペットを飼うメリットやデメリット、飼いやすいおすすめのペット、そして飼育する際の注意点などをお伝えします。
一人暮らしでペットを飼うメリットやデメリット
「ペット」というとそのかわいらしさばかりに注目されがちですが、生き物を育てるうえでは大変なこともたくさんあります。まずは一人暮らしの方がペットを飼うことで得られるメリット、そしてデメリットについて詳しく見ていきましょう。
一人暮らしでペットを飼うメリット
孤独の寂しさが緩和する
一人暮らしというのはやはり寂しいものです。とくに今まで実家で家族とともに暮らしていた方が、初めて一人暮らしをする場合などでは、孤独を感じる瞬間が多いかもしれません。そんなとき、寂しさを紛らわせてくれるのがペットの存在です。家で待っていてくれる人がいなかったとしても、ペットが待っていてくれると思えばそれだけで満たされるものがあるでしょう。
ペットの愛らしさに癒やされる
動物というのはかわいいもので、見ているだけで癒やされます。昔から動物には「癒やし」の効果があるといわれており、今日では「アニマルセラピー」が医療・福祉の現場などでも採用されています。仕事や学校から疲れて家に帰ったとき、玄関先まで愛犬や愛猫が駆け寄ってきてくれたら――。その愛らしい行動や仕草が心を癒やしてくれるはずです。
「育てる」ことが生きがいになる
一人暮らしに慣れてくると、生活に張り合いをなくしてしまったりするケースもあります。そんなとき、ペットを飼えば生活に張り合いが出たり、「育てること」が生きがいになったりするでしょう。子犬や子猫など小さなうちから飼えば、自分の子どものような存在に思えるかもしれません。
一人暮らしでペットを飼うデメリット
「ペットOK」の物件を探さなければならない
最初に立ちはだかるハードルが、「ペットOK」の物件を探さなければならない点です。賃貸のアパートやマンションでは、基本的にはペットを飼うことができません。ペット可の賃貸物件は通常よりも数が少ないうえ、希望のエリアにペットを飼える物件があるとは限らないので、根気よく探す必要があります。
エサ代や保険料、医療費などの費用がかかる
ペットを飼う際に大きな問題となってしまうのが、エサ代、保険料、医療費といった金銭的な負担です。これらの費用は決して安くありません。生活に余裕がない状況でペットを飼い始めてしまうと、自身の食費や生活費を切り詰める必要が出てきてしまうことも。どれくらいの費用がかかるのか、ペットを飼う前によく調べておきましょう。
時間的に拘束されてしまう
一人暮らしでペットを飼うと、ペットの世話はすべて自分ひとりで行わなければなりません。どんなに仕事やイベントなどが忙しくても、ペットのエサやりや体調管理などは毎日しなければなりませんし、外泊なども簡単にはできなくなります。時間的に拘束されてしまうことは覚悟しておく必要があるでしょう。
ペットの足音が階下に響くことも
ペットが発する音に関して、近所迷惑のリスクがあるのは「鳴き声」だけではありません。意外にトラブルの火種になりやすいのがペットの「足音」。部屋のなかを走り回ったり、高いところから飛び降りたりする音は、階下へ響くものです。フローリング床などの場合は、防音マットを敷くなどの対策が求められます。
一人暮らしでもペットは飼える?検討時のチェックポイント
一人暮らしでペットを飼うことのメリットとデメリットについては、ポイントを押さえられたかと思います。では、果たして本当に一人暮らしでもペットを飼うことはできるのでしょうか?
以下では、一人暮らしでペットを飼う前に検討すべきチェックポイントをご紹介します。
最後まで責任を持って飼えるか
これはペットを飼う際に最も重要な確認事項の一つです。一人暮らしを始めた寂しさから、何となくペットを飼い始めたものの、学業や仕事などが忙しくなり、自分のことだけで手一杯でペットの世話ができなくなってしまう――というケースは絶対に避けなければなりません。もちろん、「ペットを飼うことに飽きてしまった」といった身勝手な理由でペットを捨ててしまうのはもってのほかです。ペットを飼う前に、最後まで責任を持って飼えるかよく考えましょう。
日中におとなしく留守番できるペットか
これもまた、一人暮らしでペットを飼う際には考えておかなければならない重要なポイントです。いくら世話がしやすい動物であったとしても、飼い主がいない間に部屋のなかで大暴れしてしまったり、おとなしく留守番できなかったりする動物を一人暮らしで飼うことは難しいでしょう。
自分に何かあった場合、誰かに預かってもらえるか
一人暮らしでは予期せぬことが起こることもあります。たとえば病気やケガで入院することになったり、仕事で急な出張が入ったりする可能性もないとは言えません。そんなときは、ペットを誰かに預かってもらう必要があります。飼っているペットが犬や猫なら比較的すんなり預かってもらえるかもしれませんが、ヘビやトカゲといった爬虫類などはなかなか預かってもらえないかもしれません。何かあったときに預かってくれる人を見つけておくことも重要です。
鳴き声は大きくないか
鳴き声の大きな動物は、近所迷惑になってしまうおそれがあるので注意が必要です。防音設備の整った賃貸物件ならよいかもしれませんが、一人暮らしのアパートやマンションで飼うペットとしては適していません。
ニオイはきつくないか
ニオイがきつい動物も、近所迷惑のリスクが高いと言えます。飼っている本人は気にならないかもしれませんが、近所の方も同様に気にしないとは限りません。とくにアパートやマンションなどの場合は、一戸建てと違ってすぐ近くに他人が住んでいるため、ニオイのきつい動物は避けたほうが無難でしょう。
特定外来種に指定されたペットでないか
そもそも、特定外来種に指定された動物を日本で飼うことはできません。しかし、知らずに飼ってしまったというケースはあり得ます。「きちんと責任を持って飼っていれば問題ない」と思うかもしれませんが、飼い切れなくなって捨ててしまったり逃げ出してしまったりした場合、そのペットが野生化しないとも限りません。
近年、ペットとして飼われていた特定外来種が、何らかの理由で野生化して在来種の生態系を脅かしてしまう――という事例がニュースなどでも取り上げられています。「知らなかった」では済まされない問題ですので、飼う前には特定外来種かどうかも確認しましょう。
中型犬や大型犬を飼うことはできるか
ペット可物件の場合、ほとんどの物件で犬を飼うことはできるでしょう。しかし同じ犬でも、「小型犬はOKだが中型犬や大型犬はNG」という物件は意外とあります。賃貸物件の場合、「中型犬や大型犬でもOK」という物件はかなり少ないのが現実です。犬を飼う場合はその犬種が中型犬や大型犬にあたらないか把握しておきましょう。
一人暮らしでも飼いやすいおすすめのペット5選
続いては、一人暮らしでも飼いやすいおすすめのペットについて見ていきます。定番は犬や猫ですが、それ以外の動物も紹介していますので、参考にしてみてください。「飼いやすい」と言っても、相手は生物です。飼う際の注意点も押さえておきましょう。
留守番が上手な「猫」
猫は犬に比べてひとりでも上手に留守番できる点が特徴です。一人暮らしだとどうしても平日の日中は家を留守にする時間が長くなりがちなため、ペットにかまってあげられる時間が少なくなってしまいます。キャットタワーやおもちゃを用意してあげれば、猫は上手に留守番できるので、一人暮らしで飼うにはもってこいです。また、猫は犬ほど頻繁には鳴きません。ただし発情期になると大声で鳴くことがあるため、近所迷惑にならないよう、事前に去勢や避妊手術を受けさせておくようにしましょう。
トイレの覚えも早く、必要以上に甘えてこないところも飼い主心をくすぐります。行動や仕草がかわいく、「癒やされポイント」が多いのも魅力。その一方で爪をとぐ習性があり、部屋の壁などを傷つけるおそれもあるので、“壁紙のガリガリ対策”は考えておきましょう。
よくなついてくれる「犬」
犬の魅力は何といってもよくなついてくれる点で、疲れて家に帰ったとき嬉しそうに駆け寄ってくる姿はたまりません。一人暮らしの方にとって、癒やし効果は抜群と言えるでしょう。
トイレの覚えも早く、体臭が少ない点も飼いやすいポイントになるでしょう。ただし、猫と比べると長時間の留守番をストレスに感じやすいため、一緒にいるときはたくさん遊んであげてください。物件探しやエサ代などの負担を含めた「飼いやすさ」を考慮すると、一人暮らしの場合は小型犬がおすすめです。
人懐っこく、めったに鳴かない「うさぎ」
うさぎは近年ペットとしての人気が急上昇している動物です。おとなしい性格で人懐っこく、めったに鳴かない点も非常に飼いやすいポイント。また、トイレをしつけることもでき、体臭が少ないこと、散歩をする必要がないことも一人暮らしで飼う際のメリットになります。ただし、うさぎの飼育には細かい室温調整が求められるので、エアコンや除湿機、暖房などを上手に使いながらケアしてあげましょう。
大きな手間がかからず見ていて飽きない「熱帯魚」
熱帯魚は泳ぐ姿が優雅で、カラフルな種類も多いため、水槽を置いておくだけで家のなかが華やぎます。照明などを工夫すれば、ずっと見ていても飽きないでしょう。水温や水質の管理は必要ですが、大きな手間がかからないのが熱帯魚飼育の最大の魅力です。丈夫で病気になりにくい品種なら、さほど手間をかけずに長生きしてくれます。
おとなしく飼うスペースにも困らない「ハムスター」
小さくて愛らしいハムスターもまた、人気の高いペットの一種です。エサ代もあまりかからず、大きなスペースを必要としないため、一人暮らしでも飼育に困りません。また、おとなしい性格で扱いやすい点も飼いやすいポイントと言えそうです。小型のケージで飼うため部屋も汚れず、犬のような連れ出しての散歩も不要ですが、ハムスターは寿命が2~3年と他の動物と比べて短いので、その点は理解しておくべきでしょう。
「ペット可」賃貸物件の上手な探し方
ペットを飼おうと決めたら、最初に行わなければならないのが「ペットを飼うことが許されている賃貸物件を探すこと」です。近年のペットブームを受け、ペットOKの物件も増えてきているとはいえ、一般的なアパートやマンションに比べるとまだまだ数が多いとは言えません。そういった状況で、ペット可物件を上手に探すにはどうすればよいのでしょうか?
その他の条件を絞り込みすぎない
ただでさえ数の少ないペット可物件探しで条件を絞ってしまうと、ほとんど物件が見つからないという事態に陥ってしまいます。一般的な賃貸物件でも、人気になりそうな条件――たとえば築年数が浅くて駅から近い――といった条件で絞ってしまうと、ペット可物件はなかなか見つかりません。
まずはできるだけ条件を減らし、希望する物件が複数見つかった場合は条件に優先順位をつけて段階的に緩和していく、といった探し方がよいでしょう。希望の条件にこだわりすぎず、ストライクゾーンは広めにとって探すスタンスが重要です。
不動産会社に直接行って相談してみる
最近は何を探すにしてもインターネットを利用するのが主流です。不動産会社に行く時間がない方にとってはとても便利ですし、もちろんインターネットで探すのは有効な手段ですが、不動産会社に直接行って相談してみなければ得られない情報もあります。よい物件を見つけたいなら、やはり足を使って探すのがおすすめです。
近くに動物病院があるか確認しておく
ペット可物件を探す場合、近くに動物病院があるか確認しておくことも重要なポイント。人間と同じように、動物だって病気になることもあればケガをすることもあります。そんなとき、近所に動物病院があれば安心です。動物病院の評判も口コミなどで調べておくとよいでしょう。
飼えるペットの種類を確認する
ペット可物件であっても、物件によって飼えるペットの種類が違う場合があるので注意が必要です。「犬はよくても猫はダメ」という物件もあれば、「犬猫はいいが爬虫類はNG」という物件もあります。
また、「小型犬は可だが大型犬は不可」という物件も結構あり、ペット可物件でも大型犬を飼える物件はかなり少ないのが実情です。また、ペット可物件でも2匹以上の動物を飼うことができる物件はほとんどありません。ペット同士がケンカして近所迷惑になるというのが主な理由のようです。物件を選ぶ際は、飼えるペットの種類を必ず確認しましょう。
ペットの種類に合わせた物件を選ぶ
ペットの種類によって、「住みやすい部屋」は異なります。たとえば犬を飼う場合は、犬が窮屈に感じないサイズのケージが置ける物件や近所に散歩ができる公園やドッグランのある物件を選ぶのがベスト。猫を飼いたいなら、日向ぼっこが好きな猫のために日当たりのいい物件やキャットタワーが置けるくらい天井の高い物件を選ぶとよいでしょう。
一人暮らしでペットを飼うことにはデメリットがあることも忘れずに!
ペットを飼うことにはメリットだけでなく、デメリットや注意点があることも忘れてはいけません。動物は生き物であり、一度飼おうと決めたら最後まで責任を持って飼うことが求められます。一人暮らしをするなかできちんと世話ができるか、何かあったときに頼れる知り合いや病院は想定しているかなど、よく考えてから飼うかどうかを決断しましょう。
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