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更新日:2025.11.20

【2025年版】アパート経営の初期費用を抑える補助金ガイド!制度の特徴と注意点を解説

【2025年版】アパート経営の初期費用を抑える補助金ガイド!制度の特徴と注意点を解説

以前は、アパート経営に利用できる補助金はほとんどありませんでした。 しかし近年では、カーボンニュートラルの推進に伴い、アパート経営でも利用できる補助金が増加しています。 一定の要件を満たせば補助金を利用できるため、アパート経営においても補助金の活用を検討する価値は十分にあります。 ただし、補助金は事前申請が必要であり、建築後に申請することはできません。 そのため、補助金を利用したい場合は、計画段階から補助金の活用を視野に入れてプランを立てることが重要です。 この記事では、アパート経営で利用できる補助金について、詳しく解説します。

  • アパート経営でも、国の政策に沿った建築物には補助金制度が適用される
  • 利用できる補助金制度には、ZEH-M促進事業や子育てグリーン住宅支援事業などがある
  • 補助金を利用するには、事前申請が必要となるなどの注意点がある

もくじ

  1. アパート経営で使える補助金制度

    1. 補助金の特徴

    2. アパート経営で利用できる補助金一覧

  2. ZEH-M促進事業

    1. 事業概要

    2. 補助対象

    3. 補助額

  3. 子育てグリーン住宅支援事業

    1. 事業概要

    2. 補助対象

    3. 補助額

  4. 賃貸集合給湯省エネ2025事業

    1. 事業概要

    2. 補助対象

    3. 補助額

  5. アパート経営で補助金を使う際の注意点

    1. 全額が補助されるわけではない

    2. 事前申請が必要となる

    3. 要件が毎年変わる可能性がある

  6. まとめ



アパート経営で使える補助金制度

最初に、アパート経営において利用可能な補助金について解説します。

補助金の特徴

補助金は、税金を財源とした給付の制度であり、国や自治体が政策を速やかに実現することを目的に設けられていることが通常です。 近年はカーボンニュートラル(CO2排出量を実質ゼロにすること)の推進や少子化対策などの社会的課題を解決するために、アパート経営にも利用できる補助金が増えてきました。

従来、補助金は税金を財源としているため、富の再分配という観点から富裕層によるアパート建築には適用されにくい傾向がありました。 しかし、カーボンニュートラルや少子化対策といった喫緊の課題に対応するため、アパート建築に対しても補助金制度が徐々に整備されつつあります

アパート経営で利用できる補助金一覧

補助金制度は、名称や制度内容が頻繁に変更されるため、最新情報の確認が必要です。
2025年10月現在、アパート経営で利用できる主な補助金制度には、以下の3つがあります。

これらの補助金は、いずれもカーボンニュートラルの実現を目的として制度設計された補助金です。

ZEH-M促進事業

この章では、アパートやマンションなどの集合住宅に適用できる補助金制度「ZEH-M促進事業」について解説します。

事業概要

ZEH-M促進事業とは、集合住宅において「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)」仕様の建物を建築する際に受けられる補助金制度です。
ZEHは、太陽光発電などによる電力創出と省エネルギー設備の導入や外皮(屋根、壁、床など)の高断熱仕様などにより、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指した住宅のことです。
ZEH-Mとは、マンションやアパートのような集合住宅(マンションタイプ)のZEH仕様の建物を指します。

補助対象

ZEH-M促進事業の補助を受けるには、集合住宅におけるZEHの定義を満たしていることが基本的な条件です。 また、ZEHデベロッパーと呼ばれる建築請負会社に工事を依頼することも必要となります。
ZEH-Mには以下の3つのタイプがあり、建物の階数によって分類されます。

  • 高層ZEH-M:6階以上20階以下の建物
  • 中層ZEH-M:4階以上5階以下の建物
  • 低層ZEH-M:3階以下の建物

補助額

ZEH-Mの基本的な補助額は、下表のようになります。

種類 補助額
高層ZEH-M 補助対象経費の1/3以内(上限3億円)
中層ZEH-M 1戸あたり40万円、または、ハイグレード仕様の場合は50万円(上限3億円)
低層ZEH-M 1戸あたり40万円(上限3億円)

その他として、それぞれ地中熱ヒートポンプ・システムなどの省エネ設備を導入すると、追加補助を受けられる制度があります。

子育てグリーン住宅支援事業

この章では、子育てグリーン住宅支援事業について解説します。

事業概要

子育てグリーン住宅支援事業とは、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、主に新築住宅に対して補助を行う制度です。 エネルギー価格などの物価高騰の影響を特に受けやすい子育て世帯などに対して「ZEH基準の水準を大きく上回る省エネ住宅」の導入を促すことを目的としています。
子育てグリーン住宅支援事業は、マイホームだけでなく、アパートなどの賃貸住宅に対しても補助金が出る点が特徴です。

補助対象

補助対象となる賃貸住宅の主な要件は、住戸の床面積が50平米以上240平米以下である点が挙げられます。 ワンルームのような小規模住戸は対象外であり、主にファミリー世帯がターゲットとなる住宅である点が特徴です。
住宅性能に関しては、長期優良住宅またはZEH水準住宅などの一定の水準を満たす必要があります。

補助額

基本的な補助額は、下表のようになります。

住宅の種類 1戸あたりの補助額
GX志向型住宅 160万円
長期優良住宅 80万円
ZEH水準住宅 40万円

GX志向型住宅とは、断熱等性能等級が6以上、かつ、下表のような一次エネルギー消費量の削減率を備えた住宅のことです。

階数 再生可能エネルギーを見込まない場合 再生可能エネルギーを見込む場合
3階建以下 35%以上 75%以上
4〜5階建 35%以上 50%以上
6階建以上 35%以上 要件なし

賃貸集合給湯省エネ2025事業

この章では、既存賃貸集合住宅の省エネ化支援制度「賃貸集合給湯省エネ2025事業」について解説します。

事業概要

賃貸集合給湯省エネ2025事業は、家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について、特に賃貸集合住宅の小型省エネ型給湯器の導入を補助する制度です。

補助対象

補助対象となる建物は、1棟に2戸以上の賃貸住戸を有する建物であり、建築から1年以上が経過している、または、いずれかの住戸で人が居住した実績がある建物です。
従来型給湯器から、エコジョーズまたはエコフィールと呼ばれる一定の基準を満たした省エネ型給湯器に取り換える場合に、補助を受けることができます。

補助額

補助対象の給湯器および補助額は、以下の通りです。

補助対象 補助額(1台あたり)
追い焚き機能なし 5万円
追い焚き機能あり 7万円

アパート経営で補助金を使う際の注意点

アパート経営で補助金を使う際の注意点

この章では、アパート経営における補助金利用時の注意点について解説します。

全額が補助されるわけではない

補助金制度には、基本的に補助率や上限額といったものが設けられており、全額補助されるわけではありません。 また、補助金の振込も後払いになるため、補助金を利用する場合には、入金されるまで全額負担することが必要です。
さらに、補助金を受給するには高い省エネ性能や一定の住宅基準を満たす必要があり、必ずしも費用対効果が高いとは限らないため、事前に費用と効果を十分に検討することが重要です。

事前申請が必要となる

補助金は、竣工後に申請することは原則できません。 利用するためには、着工前に事前申請を行う必要があります
また、補助金の中には施工会社に一定の制限を設けていることも多く、補助事業に登録された事業者に施工を依頼しないと補助金制度自体を利用できないこともあります。 そのため、施工会社の選択肢が限られるため、早い段階で登録事業者と相談しながら計画を進めることが重要です。

要件が毎年変わる可能性がある

補助金制度は、年度ごとに要件が変更される可能性があります。 多くの制度は補正予算に基づいて運用されており、国会で予算が承認されなければ、制度自体が廃止されることもあります。
また、補助要件は年々厳しくなっていくことも多く、今年は利用できたとしても来年は対象外になる可能性もあるため、最新情報の確認が欠かせません。

まとめ

以上、アパート経営で利用できる補助金について解説してきました。
アパート経営においても、国策に沿う形の建物に関しては建設費の補助金制度が存在します。

アパート経営で利用できる主な補助金は、「ZEH-M促進事業」「子育てグリーン住宅支援事業」「既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業」です。 補助金を活用する際の注意点としては、「全額が補助されるわけではない」「事前申請が必要となる」などが挙げられます。

アパート経営の補助金についてお困りのことがあれば、下記よりお気軽にご相談ください。



不動産鑑定士

竹内 英二

不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、住宅ローンアドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、中小企業診断士。
土地活用と賃貸借の分野が得意。賃貸に関しては、貸主や借主からの相談を多く受けている。
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