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更新日:2026.04.28

相続不動産はどうすべき?「建て替えvs残すvs売却」の判断ポイント

相続不動産はどうすべき?「建て替えvs残すvs売却」の判断ポイント

相続した不動産は、遠方にあったり、築年数が古かったりして対処に困ることも多いです。一方で、状況によっては活用に適した土地を相続する場合もあります。相続不動産の対処法には、決まった正解があるわけではなく、権利関係の状況や承継した人の資産状況、物件の状態などを総合的に考慮したうえで、個別に判断する必要があります。 そこで本記事では、相続不動産をどうすべきか、建て替えや売却といった選択をする際の判断ポイントについて解説します。

  • 相続不動産を放置すると資産価値が落ちるリスクがある
  • 対処法を選択する際は、土地の条件などを総合的に検討する必要がある
  • 主な対処法に、そのまま活用する方法、売却する方法、土地活用を行う方法が挙げられる

もくじ

  1. 相続不動産を放置することで生じるリスク

    1. 分割しないと共有者が増えていく

    2. 資産価値が落ちる

    3. 売却時に使える税金特例の期限が到来する

  2. 相続不動産をどうするかの判断ポイント

    1. 遺産分割の状況

    2. 承継した所有者の資金状況

    3. 管理の容易性

    4. 土地の条件

    5. 建物の状態と改修・建て替えの可能性

  3. 相続不動産の対処法

    1. そのまま活用するケース

    2. 売却するケース

    3. 土地活用を行うケース

  4. まとめ



相続不動産を放置することで生じるリスク

最初に相続不動産を放置することのリスクについて解説します。

分割しないと共有者が増えていく

相続不動産では、「誰が不動産を引き継ぐのか」という分割の問題が生じます。
被相続人(死亡した人)が遺言書を残していれば遺言に従いますが、遺言書がなければ相続人全員で遺産分割協議を行って承継する人を決めることが適切です。

遺産分割協議とは、相続後に相続人同士で遺産の分け方を自由に話し合って決める手続きのことです。 単独で承継する人を決められないと、不動産は相続人全員の共有状態で引き継がれることになります。

共有のまま不動産を保有していると、次の相続が発生した際にさらに共有者が増え、最終的には多人数の共有物件となるおそれがあります。 その結果、売却や活用について意思統一ができず、事実上「動かせない不動産」になってしまうケースも少なくありません。
権利関係を複雑化させないためにも、まずは相続不動産をそれぞれ単独所有とするように分割することが望ましいです。

資産価値が落ちる

相続不動産は、物理的な管理を放置すると建物が劣化し、資産価値が落ちるリスクがあります。 建物を劣化させないためには、定期的な換気や通水、清掃、見回り点検などを行うことが必要です。

また、空き家は放置すると空き家対策特別措置法により、管理不全空き家に指定される恐れがあります。
管理不全空き家とは、倒壊など著しく保安上危険となる恐れのある状態へと移行する可能性のある空き家のことです。
管理不全空き家に指定された後、勧告を受けると土地の固定資産税が上がってしまいます。

このように、相続不動産を放置すると、資産価値の下落に加えて維持費が増える懸念がある点も大きなリスクといえるでしょう。

売却時に使える税金特例の期限が到来する

相続不動産は、一定の要件を満たすことで、売却時の税金を節税できる特例があります。
相続不動産に適用できる節税特例には期限がある点が特徴です。
主な特例と適用期限は下表の通りです。

特例名称 適用期限
相続空き家の3000万円控除 相続の開始があった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日まで
取得費加算の特例 相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日まで

相続不動産の節税特例には、ほかにも様々な要件が課せられているため、まずは要件を満たしているかを確認することが鉄則です。
要件を満たしていることが確認できた場合には、特例の期限を意識し、できるだけ早く売却を進めることが求められます。

相続不動産をどうするかの判断ポイント

相続不動産をどうするかの判断ポイント

この章では、相続不動産の判断ポイントについて解説します。

遺産分割の状況

遺産分割協議などによって、相続不動産が単独所有になっていれば、意思決定を1人で行えるため、売却や建て替えなどの判断がしやすいです。
また、相続人同士で売却して現金を分けることに合意していれば、共有のまま売却するといった選択肢も考えられます。

承継した所有者の資金状況

承継した所有者の資金状況によっても判断は分かれます。
相続税納税のために現金が必要で、手元に納税用の現金を持ち合わせていなければ、売却が現実的な選択肢となります。 一方で、一定の資金がある場合には、土地活用を選択することもできます

管理の容易性

物件が近くにあり、管理が容易な場合には、自己使用といった選択肢も考えられます。
自己使用の例としては、実家を倉庫代わりに使うケースが挙げられます。
一方で、遠方に物件がある場合には、管理不全に陥りやすいことから、賃貸もしくは売却、土地活用といった選択肢を検討することが望ましいです。

土地の条件

そのまま賃貸に出せるか、もしくは土地活用ができるかに関しては、立地条件が大きく影響します。
賃貸需要は利便性の高いエリアに集中する傾向があるため、売却はできても賃貸は難しい物件も少なくありません。
賃貸需要が見込めない立地の場合には、無理に活用を検討するよりも、売却が有力な選択肢となります。

建物の状態と改修・建て替えの可能性

立地が良く、建物の状態も良ければ、そのまま貸すことも可能です。
そのまま貸すケースは投資も不要となるため、収益面では理想的な選択肢となります。
不動産会社の無料賃料査定を依頼すると、現状のままで貸し出せるかどうかの判断をしてもらうことができます。

一方で、立地が良く土地活用の可能性があっても、建物の老朽化が進んでいる場合には、取り壊して建て替えることが必要です。
また、売却する場合でも、建物の老朽化が著しく、かつ、土地代が解体費用よりも安い場合には、売り主側で建物を壊さなければならないケースもあります。

相続不動産の対処法

相続不動産の主な対処法として、そのまま活用する方法、売却する方法、土地活用を行う方法の3つについて詳しく解説します。

そのまま活用するケース

相続不動産は、倉庫代わりに自分で活用する人も多いです。
物件が比較的近くにあり、管理も容易であれば、倉庫としてそのまま活用することも考えられます。 また、立地が良く、物件の築年数も比較的新しい場合には、そのまま貸せる可能性もあります。

そのまま貸し出したい場合には、一度、不動産会社に無料の賃料査定を依頼して、貸せるかどうかをプロの視点で判断してもらうことが望ましいです。
自分で適切な管理を行う、もしくは賃貸として第三者に貸し出している限り、基本的に管理不全空き家に指定されることはありません。

売却するケース

相続不動産は、遺産分割や相続税の納税を目的として、売却を選択することも多いです。
遺産の中に不動産が含まれていると、相続人同士で遺産を平等に分けにくくなります。
不動産を売却して現金化すれば、1円単位で分配できるため、相続人同士で遺産を平等に分けやすくなります。
また、相続税は原則として現金での一括納付が求められるため、納税資金が不足している場合には、納期限までに不動産を売却するケースも多く見られます。

土地活用を行うケース

相続した不動産は、初期投資を抑えられる点から、土地活用に適しています。
その理由は、相続によって土地をタダで手に入れることができるからです。
不動産投資は、土地から購入しなければならない人と、すでに土地を持っている人を比べると、後者の方が資金面や利回りにおいて圧倒的に有利です。
そのため、少しでも活用の可能性がある土地であれば、土地活用を検討することをおすすめします。

40~50坪以上の土地なら、アパートなどを建てられる可能性が十分にあるため、施工会社による無料のプラン検討サービスを活用しながら、収益性やリスクを検討していくことがおすすめです。

まとめ

以上、相続不動産の建て替えについて解説してきました。
相続不動産は、放置することで権利関係の複雑化や資産価値の下落といったリスクが高まります。 建て替えや売却などの方針を決めるには、土地の条件や建物の状態などが判断のポイントです。 相続不動産の対処法としては、そのまま活用する方法、売却する方法、土地活用を行う方法の大きく3つに分かれます。

特に土地活用に関しては、施工会社などの専門家を交えて具体的なプランを検討したうえで判断することが望ましいです。 相続不動産の建て替えに関してお困りのことがあれば、下記よりお気軽にご相談ください。



不動産鑑定士

竹内 英二

不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、住宅ローンアドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、中小企業診断士。
土地活用と賃貸借の分野が得意。賃貸に関しては、貸主や借主からの相談を多く受けている。
⇒竹内 英二さんの記事一覧はこちら

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容には執筆者の解釈や見解が含まれる場合があり、正確性や完全性を保証するものではありません。
具体的な判断や行動にあたっては、必要に応じて専門家へご相談ください。

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