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更新日:2026.05.28

【第2回】サブリース解約後に失敗しない賃貸経営|建替え・用途転換という選択

【第2回】サブリース解約後に失敗しない賃貸経営|建替え・用途転換という選択

本記事は「サブリースを見直すときに読む不動産オーナーのための判断講座」としてお届けする連載シリーズの第2回です。 一部の賃貸経営では、残念ながらサブリース契約を解約しても収益性が改善されないケースも存在します。 サブリースの解約は、解約後に起こりうる問題を事前に予測し、あらかじめ対処法を講じておくことが適切です。 一方で、対処法を実施しても問題が解決しない場合には、根本的な対策も検討しなければなりません。 では、サブリース解約後に生じる問題には、どのような対処法があるのでしょうか。 この記事では「サブリース解約後の賃貸経営」について解説します。

  • サブリース解約後の対処法としては、管理会社の変更などが挙げられる
  • 建物仕様がニーズと合致していないと、サブリースを解約しても改善が見込めない
  • 問題を根本的に解決するには、建て替えも有効な選択肢となる

もくじ

  1. サブリース解約後に起こりうること

    1. 家賃収入が不安定になる

    2. オーナーの手間が増える

    3. 空室が続くと不安になる

  2. サブリース解約後の一般的な対処法

    1. 管理方式を選択する

    2. 管理会社を変更する

    3. 賃貸経営に能動的に関与する

  3. サブリースを解約しても問題が残るケース

    1. 物件の立地が悪い

    2. 家賃の設定が不適切

    3. 建物仕様がニーズと合致していない

  4. サブリースを解約しても改善されない場合の対処法

    1. 募集条件を緩和する

    2. リノベーションを行う

    3. 建て替えする

  5. まとめ



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サブリース解約後に起こりうること

最初に、サブリース解約後に一般的に起こりうることについて解説します。

家賃収入が不安定になる

サブリースを解約すると、オーナーに入る賃料は定額ではなくなるため、家賃収入は不安定になります。
満室が維持できればサブリース契約時よりも収入が増えますが、空室が増えれば収入が減ることもあります。

オーナーの手間が増える

サブリースを解約し、入居者と直接賃貸借契約を締結する形になると、オーナーの手間が増えます。
具体的には、入退去の度に入居者と新たな賃貸借契約を締結する必要があるほか、募集家賃の設定に関しても、オーナー自身の判断を求められることもあります。

空室が続くと不安になる

サブリース解約後は、オーナーが空室リスクを直接負うため、空室が続くと不安になってしまう人も多いです。 不安から焦ってしまい、十分な対策を講じる前に募集賃料を下げてしまうと、せっかくサブリースを解約したにもかかわらず、収益改善の機会を逃してしまう可能性もあります。

サブリース解約後の一般的な対処法

この章では、サブリース解約後の対処法について解説します。

管理方式を選択する

サブリース解約後は、サブリース以外の管理方式を選択することが一般的です。
サブリース以外の管理方式としては、「管理委託」または「自主管理」があります。
管理委託や自主管理は、借り主と個別に賃貸借契約を締結する必要があるため、サブリースに比べてオーナーの手間が増える点が特徴です。

また、サブリースには「家賃保証型サブリース」と「パススルー型サブリース」の2種類があります。
家賃保証型サブリースは、空室状況に関わらず家賃が固定となる仕組みであるのに対し、パススルー型サブリースは空室状況に応じて家賃が変動します。

パススルー型サブリースは、サブリース会社が一棟全体を借り上げる契約であるため、オーナーが各戸の借り主と個別に契約を締結する必要はありません。
そのため、パススルー型サブリースは管理委託よりも、オーナーの手間を大幅に省くことができます。
なお、収益性に関しては、パススルー型サブリースと管理委託はほぼ同じであることが一般的です。

管理会社を変更する

サブリースの解約をきっかけに、管理会社を変更するケースも多いです。
管理会社は、管理の実績が豊富で賃貸仲介に強い会社を選ぶと、同じ物件でも空室改善につながる可能性があります。

管理会社によっては、1戸から管理を引き受けてくれる会社もあるため、複数の候補がある場合には、試しに1戸だけ管理を任せて様子を見ることも有効です。
また、空室対策の提案を積極的に行ってくれるかどうかも、管理会社選びの重要なポイントとなります。

賃貸経営に能動的に関与する

サブリース解約後は、オーナーも賃貸経営に能動的に関与することが望ましいです。
サブリース契約中は運営を任せることができましたが、管理委託や自主管理では完全に任せきりにすることはできません。
特に空室が続く場合には、募集状況や空室の原因を管理会社に確認し、改善策を一緒に検討・実行していく必要があります。

サブリースを解約しても問題が残るケース

サブリースを解約しても問題が残るケース

サブリース解約後、管理会社を変更しただけでは問題が解決しない場合があります。
この章では、サブリースを解約しても問題が残るケースについて解説します。

物件の立地が悪い

立地の悪い物件は、良い管理会社を選定しても入居者がなかなか決まらないことが多いです。
特に空室が多い場合には、募集家賃が物件に見合っていない可能性があります。
対策としては、募集家賃を大幅に下げてみる、もしくは資産の組み換えとして物件を買い替えるといった選択肢が考えられます。

家賃の設定が不適切

サブリース契約を行うと、各戸の募集家賃をサブリース会社に任せているケースが一般的です。
そのため、場合によってはサブリース期間中に設定されていた家賃が、市場相場と合っていない可能性もあります。
募集家賃が不適切なままだと、サブリースを解約した後も入居者はなかなか決まりません。
管理会社を切り替えたら、募集家賃に関しても管理会社と十分に相談しながら、適正な水準に見直すことをおすすめします。

建物仕様がニーズと合致していない

サブリース解約後も問題が残るケースとして、建物仕様がニーズと合致していない場合もあります。
たとえば、ファミリー世帯の需要が少ないエリアにもかかわらず、3LDKなどのファミリー向け間取りになっている場合は、空室が埋まりにくくなります。
特に郊外の場合、ファミリー層は借りるよりも買った方が毎月の支払額が安くなるため、賃貸需要が弱くなる傾向もあります。
また、店舗の賃貸需要が少ないのに、1階が店舗仕様になっている物件は、テナント区画の空室が発生しやすい点に注意が必要です。

サブリースを解約しても改善されない場合の対処法

この章では、サブリースを解約しても改善されない場合の対処法について解説します。

募集条件を緩和する

入居者がなかなか決まらない場合、募集条件を緩和することも有効な対策です。
たとえば、外国人や単身高齢者の入居を可能としたり、喫煙やペット飼育を許可したりすることが挙げられます。 特に外国人が増加している地域では、外国人をターゲットにすることで入居促進につながる可能性があります。 実際に、外国人専用物件とすることで口コミが広がり、入居が安定した事例も見られます。

リノベーションを行う

建物の築年数が古くて入居が決まりにくい場合には、リノベーションによって改善するケースもあります。
たとえば、和室や3点ユニット(バス・トイレ・洗面が一体となった設備)が敬遠されている場合には、現代のニーズに合わせたリノベーションが効果的です。

建て替えする

間取りや用途などが賃貸ニーズとずれている場合には、建て替えが根本的な解決方法となります。
建て替える場合には、既存の建物仕様に捉われず、ターゲットを見直したうえで、設計も大幅に変えることが必要です。
実績豊富な施工会社に依頼し、現状の問題を設計者に伝えたうえで、最新のニーズに合致した建物仕様に改善していくことが望ましいといえます。

まとめ

以上、サブリース解約後の賃貸経営について解説してきました。
サブリース解約後の賃貸経営では、「家賃収入が不安定になる」「オーナーの手間が増える」といったことが生じます。
また、管理会社の変更などの対策が必要となりますが、それだけで問題がすべて解決するとは限りません。
物件の立地が悪かったり、建物仕様がニーズと合致していなかったりすると、サブリースを解約しても空室問題が解決されないケースが多いです。

建物仕様がニーズと合致していない場合には、リノベーションや建て替えといった抜本的な改善策を検討することが重要です。 サブリース解約後の賃貸経営でお困りのことがあれば、下記よりお気軽にご相談ください。



不動産鑑定士

竹内 英二

不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、住宅ローンアドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、中小企業診断士。
土地活用と賃貸借の分野が得意。賃貸に関しては、貸主や借主からの相談を多く受けている。
⇒竹内 英二さんの記事一覧はこちら

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容には執筆者の解釈や見解が含まれる場合があり、正確性や完全性を保証するものではありません。
具体的な判断や行動にあたっては、必要に応じて専門家へご相談ください。

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