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家を買う人必見!固定資産税の算出方法と安く抑えるためのコツ

更新日:2021.07.26

家を買う人必見!固定資産税の算出方法と安く抑えるためのコツ

家や土地を所有するのに避けては通れない固定資産税。大きな買い物である家や土地を計画的に購入するために、固定資産税の計算方法や減額制度について理解を深めましょう。お得に支払う方法についてもご紹介します。

  • 固定資産税は家や土地を持っている人に課される税金で市区町村が徴収している
  • 固定資産税額は、その土地の評価額と市区町村で定められている税率によって決まる
  • 固定資産税額の支払い方法はクレジットカードもあるのでポイントを貯められる

もくじ

  1. 固定資産税とは?

    1. 土地や家屋の場合

    2. 償却資産の場合

  2. 自宅の固定資産税を計算してみよう

    1. 計算式は「固定資産税額=固定資産評価額×税率(標準税率1.4%)」

  3. 固定資産税額の特例について

    1. 小規模用住宅用地

    2. 一般住宅用地

    3. 新築の場合

    4. 新築の認定長期優良住宅の場合

  4. 手続きや納税方法の流れ

    1. 支払いの形態について

    2. 納税方法について

  5. 固定資産税は賢く安く抑えよう



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住まいの購入や、マイホーム建築の計画を立てている方は、「固定資産税」という言葉をよく聞くのではないでしょうか。これは、家や土地を所有している人に課される税金で、避けては通れないものです。家や土地を賢く購入するためにも、固定資産税について理解を深めていきましょう。計算方法も紹介していくので、購入した場合にいくらかかるのか実際に計算してみてください。

固定資産税とは?

「固定資産税」とは、家や土地などの資産に対して課税される税金のことを言います。毎年1月1日時点で家や土地などを所有している人に対して課税され、市区町村が徴収している税金です。家や土地以外にも、畑や牧場、店舗や工場を所有している場合も課税対象となります。

土地や家屋の場合

土地は田畑や牧場など、家屋は住宅や店舗などが当てはまります。毎年1月1日時点で、固定資産課税台帳に登録されている資産が対象となり、所在地に当たる市町村が課税(東京都23区内は東京都が課税)することになっています。ただ、東京23区内については、特例で東京都が課税しているので、都内は一律の課税率になっています。

償却資産の場合

「償却資産」とは、土地や家屋以外で時間が経過するほどに価値が落ちていくものを意味します。たとえば、パソコンや会社の備品、医療機器や航空機などが挙げられます。ただし、自動車税の対象となっている自動車や特許権などは、償却資産に含まれません。

償却資産は、毎年1月1日時点で、所有している償却資産を1月31日までに申告したうえで課税されます。申告先は、償却資産が所在されている市区町村の役場であり、東京23区内では都税事務所になっています。

自宅の固定資産税を計算してみよう

それでは実際に、自宅にはどの程度の固定資産税がかかるのか計算してみましょう。大体の固定資産税を計算できるようにしておけば、いざ家を購入するときにも、どの程度維持費がかかるのかを計算でき、賢い選択ができるようになります。

計算式は「固定資産税額=固定資産評価額×税率(標準税率1.4%)」

自宅の固定資産税額は、固定資産の評価額と市区町村で決められる税率によって決まります。税率は自治体が自由に決められる数値ですが、標準税額は、1.4%となっています。そのため、税率がわからない場合は1.4%で計算しておきましょう。

また、固定資産評価額についてですが、自宅や土地の価値について自治体ごとの基準に基づいて決められた額です。この評価額は、土地の公的な価格や時価額を参考にしながら決められるので、地価が安い場合は固定資産税が安くなります。なお、購入した価格とはまた別の値段になるので注意してください。

たとえば、固定資産評価額が3,000万円の家として計算してみましょう。「固定資産税額=固定資産評価額(3,000万円)×標準税率1.4%」に当てはめると、毎年の固定資産税額は42万円になります。ただ、控除や特例が認められている場合には、課税金額が変わるので、不安な方は自治体などに問い合わせて正確な金額を算出してもらいましょう。

出典:東京都主税局「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」

固定資産評価額は3年に1度変わる

固定資産税額を計算するのに必要となる固定資産評価額ですが、これは3年に1度の周期で更新される数字です。この変更を「評価替え」と言い、公平な税負担を実現する目的で行われています。

本来であれば、その土地の適正価格で税率を決定しなくてならないため、毎年固定資産評価額を変更する必要があります。しかし、日本中には膨大な量の土地や家屋が存在し、毎年額を変更するのは実務上不可能であると判断されました。そこから、原則として3年に1度のペースで、固定資産評価額を見直す制度がとられています。

令和3年度はこの評価替えが行われる年度なので、令和4年度と5年度は原則として同じ評価額が採用されます。ただし、新築や増改築などがあった場合で、令和3年度の価格が相当でないと定められた場合には、新たに評価額を設定することになります。

固定資産税額の特例について

固定資産税は一律で決まっているわけではなく、特例として減税の措置も用意されています。特例が認められた場合にはいくらか減税されることになるので、自宅が該当していないか確認することをおすすめします。ここからは特例が認められる場合の例と、その計算方法について紹介していきます。

小規模用住宅用地

小規模住宅用地と呼ばれるのは、200㎡以下の住宅用の土地のことです。200㎡は、大体110~130畳くらいの広さで、これよりの狭い場合に「小規模用住宅用地」と定義されます。この小規模住宅用地に分類されると、課税標準額が6分の1まで少なくなります。

たとえば、200㎡で、固定資産評価額が3,000万円の土地で考えてみましょう。「固定資産税額=固定資産評価額(3,000万円÷6)×1.4%」となるので、固定資産税額は7万円になります。通常であれば、毎年42万円かかる税が7万円まで下がるのはうれしい措置でしょう。

一般住宅用地

小規模住宅以外の住宅用の土地は、「一般住宅用地」と呼ばれ、200㎡を超えた分をここに分類します。この一般住宅用地に分類された場合は、課税標準額が3分の1に減額されます。もし、200㎡を越えている住宅用地で暮らしている場合は、200㎡以内は小規模住宅用地として分類され、越えた分は一般住宅用地に分類されるので、すべてが一般住宅用地に分類されないと考えておきましょう。

たとえば、300㎡で、固定資産評価額が3,000万円の土地で考えてみましょう。まず、小規模住宅用地として分類されるのは、200㎡までで、ここにかかってくる税額は「固定資産税額=固定資産評価額(3,000万円÷6)×1.4%」となるので、7万円です。残りの100㎡に関しては一般住宅用地に分類されるので、減額率は3分の1になります。そのため、「固定資産税額=固定資産評価額(3,000万円÷3)×1.4%」で、14万円です。これらを合計して、「7万円+14万円=21万円」がこの土地にかかる固定資産税額に当たります。

新築の場合

新築の住宅で、2020年3月31日までに作られたものに関しては、固定資産税額に減額が行われます。課税床面積が120㎡以下の部分については、3年間または5年間の間、固定資産税が2分の1になります。なお年数については、新築の一軒家の場合は3年間減額、新築マンションの場合は5年間減額となっているので、どの形態で新築を建てたかによって異なります。

たとえば、新築のマンションで固定資産評価額が3,000万円で考えてみましょう。「固定資産税額=固定資産評価額(3,000万円)×1.4%÷2」となるので、毎年かかる固定資産税は21万円になります。通常であれば42万円かかるので、はじめの5年間は負担が少なく支払いを済ませることができるでしょう。ただ、6年目からは本来の税額に戻るので、計画的に貯蓄などを行うことをおすすめします。

新築の認定長期優良住宅の場合

認定長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が取られている住宅のことです。建築計画を作成し、所管行政庁に申請すると、基準に適合した場合に認定長期優良住宅と認められます。2020年3月31日までに作られた新築の認定長期優良住宅の場合は、一軒家の場合5年間、マンションの場合7年間の間、固定資産税が2分の1になります。

たとえば、新築の認定長期優良住宅で、固定資産評価額が3,000万円の一軒家の場合で考えてみましょう。「固定資産税額=固定資産評価額(3,000万円)×1.4%÷2」となるので、固定資産税は21万円です。ただ、これが適用されるのは一軒家の場合5年間なので、その後は通常の金額を支払わなくてはなりません。

出典:東京都主税局「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」

手続きや納税方法の流れ

手続きや納税方法の流れ

固定資産税を支払う際の手続きや納税方法について解説していきます。初めて自分の家を持つ場合、何をしたらいいのかわからないでしょう。しかし、固定資産税については、申請や申し込みといった手続きは必要ありません。さらに、固定資産税がいくらになるのかを自分自身で計算する必要もありません。

家を購入した場合、所有権を自治体に登録することになるので、その情報をもとに自治体が固定資産税額を計算し、納付書を納税者に送付します。毎年1月1日時点での情報をもとに作成されるので、その年の途中で所有者が変わっても1月1日時点での所有者の元に納税通知書が送られてきます。納税者本人の手元に納税通知書が届くのは、毎年4~6月くらいなので、それまでにお金を用意する必要があります。

支払いの形態について

固定資産税の支払いについては、分割と一括のどちらかを選択できます。分割支払いの場合は、4回に分けて支払うことができ、6月、9月、12月、2月ごろに納税期限が設定されていることが多いです。なお、納付期限は自治体によって異なるので、事前に確認するか、納税通知書を確認してください。

納税方法について

納税方法については、口座振替の自動引き落としや、金融機関やコンビニを使った振り込みが一般的です。自治体によってはインターネット上でクレジットカード払いができる場合もあるので、自分に合った方法で支払いましょう。どの支払い方法を選んでも、税額は変わりませんが、せっかく毎年払うなら少しでもお得に支払いたいものです。ここからは、固定資産税をお得に納める方法について解説していきます。

クレジットカードならポイントが貯められる

クレジットカードを使うと、多くの場合利用金額によってポイントが貯まります。クレジットカードで支払うことで、固定資産税分のポイントを獲得することができるのでお得です。ただカードや状況によってはポイントが貯まらない場合もあるので、事前に確認しましょう。

クレジットカードであれば引き落としまでに期間が空きます。そのため、決済時にお金がなくても支払うことができ、引き落としまでの猶予の時間を確保することができるのです。また、クレジットカードでの支払いの場合、決済手数料がかかることも念頭に置きましょう。

延滞税をなくしたいなら口座振替で

固定資産税の支払い期限を過ぎてしまうと、延滞税が発生する場合があります。とくに分割で支払っている場合には、払い忘れなどがないか不安になるかもしれません。そういった場合は、口座振替の自動引き落としを活用するのがおすすめです。時期が来たら勝手に引き落としてくれるので、支払いを忘れていても安心です。余計な延滞税がかかる心配がないので、上乗せ分のない金額で支払うことができます。

災害にあった場合は減税措置を受けられるかも

火災や地震などの災害で家に被害が出た場合は、固定資産税の減税措置を受けられるかもしれません。この場合は申請が必要になるので、自治体ごとの手続きを守って、減税してもらいましょう。なお、内容や条件などに関しては自治体によって異なりますので、事前に確認しておくことをおすすめします。

固定資産税は賢く安く抑えよう

家や土地を所有したことによって発生する税金が、固定資産税です。自治体によって課税率が異なるので、購入前に確認しておくと計画的な買い物ができるのではないでしょうか。建物の条件などによっては、減税措置が受けられる場合もあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

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