- マンションは高さによって、安全上の構造や設備に決まりがある
- 眺望の良さと、防犯性の高さがマンション最上階のメリット
- マンション最上階では地震や火災の際、避難に時間がかかる
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マンションの最上階は、眺めの良さや防犯性の高さからとても人気があります。映画やドラマなどでは、マンション最上階が富裕層の住まいの象徴として使われることもあり、「お金がかかっている」「快適そう」というイメージを持っている方も多いかもしれません。今回は、そんなマンション最上階の資産価値と、実際に住む際のメリットやデメリットをご紹介します。
マンション最上階は価値が高い?
マンション最上階に住むことに憧れている方は、少なくないでしょう。「セレブが住んでいる」というイメージがありますが、実際にマンションの最上階に住んでいる人があまりいないことも、マンション最上階の高級なイメージに影響しています。マンション最上階は世間のこうしたイメージによってさらに価格が高騰し、中古のマンションでも人気が出て資産価値が高くなるという側面があるのです。
しかし、ひとまとめに「マンションの最上階」と言っても、いくつかの種類に分けられることをご存知でしょうか。マンションは大きく「高さ」「設備」によって分類されます。以下では、その分類についてご説明しましょう。
マンションの高さによる分類
マンションは、住人の安全や都市計画において、大きな影響力を持ちます。そのため、高さによって建築基準法や消防法などによるさまざまな決まりごとがあるのが特徴です。
最上階の定義は?
高さが60m以上、階数にしておよそ20階以上の建物は、法律で「超高層建築物」に分類されています。これがいわゆる「タワーマンション」と呼ばれる物件のことで、耐震構造や設備など建物の安全性に関する基準が厳しくなるのが特徴です。
タワーマンションを建築できる地域は東京などの都心部に限られていることもあり、価格がかなり高く設定されている場合があります。そのため、資産価値も高くなっています。
一般的なマンション
消防法では31m以上、階数にしておよそ11階建て以上になると高層建築物として扱われます。そのため、超高層建築物ほどではないものの、防炎性能のあるカーテンやじゅうたんを使用するなど、細かな取り決めがされています。
出典: 東京消防庁
マンション最上階の設備や部屋割による分類
マンションの最上階がどのようなつくりになっているかによっても、資産価値や暮らしやすさは異なります。
低層階と同じ部屋割になっているマンションの最上階
マンションの最上階でも、低層階と同じ部屋割になっている場合もあるでしょう。同じ部屋の構造でも、マンションの最上階であるというだけで、価格は高く設定されています。
ペントハウスなど、特別な仕様になっているマンションの最上階
広さのあるルーフバルコニーが付いていたり、最上階を占有していたりといった、ハイグレードなつくりのマンションの最上階を「ペントハウス」と呼ぶことがあります。ペントハウスは最上階にひとつだけか、多くても数件の物件しかないため希少価値が高く、価格も低層階の何倍になることも少なくありません。
また、ペントハウスは格別に天井が高く、自然の光をふんだんに取り入れることができます。プライバシーと同時にセキュリティも確保できるため、一戸建てのような感覚で暮らせるのも特徴です。
マンション最上階はメリットがたくさん!
マンションの最上階に人気が集まるのは、イメージが良いからだけではありません。実は、最上階に住むとさまざまなメリットを享受できるのです。ここでは、どんなメリットがあるのかを確認していきます。
視界を遮るものがない
マンションの高さや周辺の環境にもよりますが、マンションの最上階では周辺に視界を遮るものが少ないという特徴があります。
眺めが良い
前述のように、マンションの最上階では周辺に視界を遮るものがあまりありません。仮に視界を遮るものがあっても気にならない程度である場合がほとんどです。180度を見渡せる見晴らしの良い眺望は、マンションの最上階ならではのメリットと言えるでしょう。
日当たりが良い
視界を遮るものがないため、日光を遮るものもないことも、最上階の特徴です。マンションの最上階は日陰になりにくく、明るい気持ちで過ごすことができます。とくに冬場は日差しを活用するだけで暖かく過ごすことができ、快適です。
騒音が少ない
マンションの最上階は地上から距離があるため、騒音に悩まされる可能性は低いでしょう。
街の喧騒から距離がある
低層階では人の話し声や車の音などが、部屋のなかにいても聞こえてきます。とくに繁華街などでは、真夜中まで街の喧騒に悩まされることもあるでしょう。しかし、マンションの最上階なら、外にいる人の声は届きません。車の音なども遥か遠くに聞こえる状態なので、静かな暮らしが期待できます。
上階に人が住んでいない
集合住宅では、上の階の足音や家電製品の振動などの音がうるさいという悩みがよくあります。一方最上階なら、上には誰も住んでいないので騒音の心配をする必要がありません。
プライバシーが守られる
マンションの最上階は、外からの視線を気にする必要がありません。
目隠しをする必要がない
窓をレースのカーテンやサンシェードで目隠しをする必要がないので、開放的な気持ちで暮らすことが可能です。パジャマ姿で窓際に行っても人に見られる心配はありません。人目を気にせずにリラックスして暮らせるでしょう。
空き巣に狙われにくい
家のなかの様子が外から見えないということは、防犯面でも大きなメリットになります。空き巣や強盗は、家の外から住んでいる人の家族構成や留守にしている時間をチェックしているものですが、マンションの最上階からはそうした情報は確認しにくいからです。
部屋を特定されにくい
低層階ではエレベーターを降りる階などから、住んでいる階数を特定されてしまうことがあります。しかし、最上階では、同じく最上階に住んでいる人以外には階数を特定される心配がありません。
最上階ならではの設備
マンションの最上階は、最上階であることを活かしたつくりになっていることもあります。
特別な設備がある
マンションの最上階には、ペントハウスのように屋上テラスやサンルームなど最上階にしかつくれない設備がある場合があります。
グレードが高い仕様になっている場合も
マンションの最上階は天井が高くなっていたり、ワンフロアすべてを専有するなど専有面積が広くなっていたり、グレードの高い仕様になっている場合もあるでしょう。
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マンションの最上階に住むなら注意したいことも
メリットが多いように思えるマンションの最上階ですが、気を付けておきたいデメリットもあります。以下ではデメリットをいくつか紹介するので、実際に住み始める前に確認しておきましょう。
エレベーターに乗っている時間が長い
マンションの最上階で暮らすには、エレベーターの使用が不可欠です。そのため、エレベーターに乗っている時間が長くなってしまうというデメリットがあります。
ゆとりを持って家を出なければならない
マンションの最上階ともなると、1階で待機していたエレベーターが最上階まで来るのにそれなりの時間がかかります。さらに、ようやく到着したエレベーターに乗って1階に行くだけでも数分かかるでしょう。途中で違う階の人が乗ってきたり、降りたりすれば、さらに時間がかかります。そのため、朝などは低層階に住む人よりゆとりを持って部屋を出る必要があるかもしれません。
エレベーターに酔う場合も
乗り物などでよく酔ってしまうという人のなかには、エレベーターに長時間乗ることで気持ち悪くなってしまう場合があるでしょう。
部屋に熱がこもりやすい
熱は上に上がる性質がありますので、高層階になればなるほど室温が高くなる可能性があります。
直射日光で暑くなる
マンションの最上階には、遮るものが周囲にほとんどありません。そのため、直射日光が降り注ぎ、温室のように室温が上昇してしまいやすい傾向にあります。
屋根の熱の影響を受けやすい
最上階以外に住んでいる場合、上に部屋があることで熱を遮る効果が期待できます。しかし最上階では屋根にたまった熱の影響をダイレクトに受けてしまいます。
地震や風の影響を受けやすい
マンションの最上階などの高層階は、地震や風の際に揺れやすいという特徴があります。
風の影響を受けやすい
マンションの高層階は遮るものがないので、風の影響を直接受けてしまいます。風の音や振動などが低層階に比べて多少強く感じることもあるでしょう。大型台風の際などは、揺れを感じることもあるかもしれません。
地震の際の揺れが大きい
地震の揺れは高層階に行くほど大きくなってしまうのが特徴です。家具の転倒防止やガラスの飛散防止などの備えを低層階よりも、より丁寧に行っておく必要があります。
停電すると、エレベーターが止まってしまう
災害時に停電すると、エレベーターが止まってしまいます。最上階に住んでいる場合、エレベーターは生活に必要不可欠な設備であるため、停止すると生活上の大きなデメリットになります。
階段を使って避難しなければならない
停電してエレベーターが止まってしまうと、エントランスまで降りるのに階段を使うことになります。火事や地震などで避難が必要になってから屋外に出るまでに、かなりの時間を要してしまうでしょう。
水や物資を階段で運ばなければならない
停電してエレベーターが止まったうえに断水まで起こると、重い水を持って階段を往復しなければなりません。
窓を開けられない
窓を開けて過ごしたいという方は、マンションの最上階に住む前に窓の状態を確認するようにしましょう。
安全のために窓を開けられない
高層階のマンションでは、安全上の理由から窓が開けられない構造になっていることも少なくありません。一般的に高層階には、蚊などの害虫が入ってくる心配はあまりないですが、人や物などと一緒に部屋に入り込んでしまうと、窓が開かないため追い出すのが大変です。
風が強過ぎて窓を開けられない
窓を開けられる仕様になっていても、高層階であればあるほど風が強くなるので、穏やかな日以外は窓を開けて過ごすことができない場合が多いです。
マンション最上階の部屋選びのポイント
マンションの最上階で部屋を探す際には、以下の点をチェックしましょう。
部屋の位置をチェック
部屋の住み心地は、角部屋か中部屋かで大きく異なります。それぞれの特徴を知って自分に合った物件を選びましょう。
角部屋
角部屋は、隣家の騒音が少なく、窓が多く日当たりが良いというメリットがあります。一方、家賃が高めに設定されているうえ、外気に接する壁が多く、寒さや暑さが室内へ伝わりやすいというデメリットもあります。
中部屋
窓が少ない分、冷暖房の効率が良く風の影響も少ないことと、窓を気にせず家具を配置できることが中部屋のメリットと言えます。ただし、窓が一面にしかないことが多く、採光が少なくなりがちです。また、両隣に人が居住しているので生活音が気になるケースもあるでしょう。
エレベーターの速さと乗り心地をチェック
マンション最上階での生活には、エレベーターの使い勝手が大きく影響します。入居する前に、以下のポイントを確認しておきましょう。
マンションを出るまでにかかる時間を確認
駅から近い物件でも、マンションの入り口から部屋まで時間がかかってしまってはあまり意味がありません。玄関から最上階まで何分かかるかを計り、エレベーターの混み具合も確認して物件選びの際の参考にするとよいでしょう。
毎日乗るものだから、乗り心地も重要
高層階専用の高速エレベーターがある場合には、時間だけでなく乗り心地をチェックすることが大切です。高速エレベーターは揺れにくくできていますが、上昇時には立ちくらみを感じるケースもあります。
窓ガラスと断熱性をチェック
窓ガラスと断熱性をチェックしておくことも大切なポイントです。
遮熱効果のあるガラスが使われているか確認
遮熱効果のあるガラスが使用されているかどうかも確認するとよいでしょう。また、窓の位置も重要です。高層階では、窓は直射日光が入りにくく、眺望が逆光になりにくい北向きのほうが良いと言われています。
地震や台風、停電への対策をチェック
万が一の事態に備えて、地震や台風、停電などの対策もしっかりとチェックしておきましょう。
建物や窓の強度を確認
マンションの最上階で、とくに風の影響を受けやすいのは窓です。一般的に開け閉めができないタイプのほうが、構造的に強風にも強いと言えます。そのため、二重窓などのように、強度の強いものになっているかどうかをチェックすることが大切です。
非常用エレベーターの有無を確認しておく
31mを超える建物には、非常用エレベーターを設置する義務があると法律で定められています。そのため、きちんと設置されているかと、その位置について確認しておきましょう。
出典: 国土交通省 建築基準法制度概要集
都道府県の防災対策も確認
最近では災害が頻発しているため、各都道府県の防災計画のなかに高層マンションに関する取り決めがされている場合があります。物件を探す前に確認しておくとよいでしょう。
快適に暮らせるマンションの最上階を探してみよう
マンションの最上階は資産価値が高く、快適で防犯性にも優れています。魅力的なところも多い一方で、日差しや風雨の影響をダイレクトに受け、火事や地震の際の避難に時間がかかるという側面もあります。そのため、必ずメリット・デメリットを比較してから住むようにしましょう。
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