- ピッキング、サムターン回しなど空き巣の手口は多数!
- 古い物件では鍵の種類に要注意。防犯性の低い鍵は即交換しよう
- 玄関扉や窓に防犯グッズを取り付けて防犯効果を高めることが重要
空き巣の住居侵入の手口には、さまざまなものがあります。「扉に鍵をかけていれば大丈夫」と安心している方も多いですが、施錠だけでは防犯対策は十分とは言えません。とくに古い物件では防犯対策が不十分であるケースが多いので、注意が必要です。
今回は、空き巣の侵入手口や防犯性の低い鍵について解説し、防犯対策グッズも併せてご紹介します。
こんな手口に注意!
空き巣が住宅に侵入する際、最も多い侵入経路は「玄関」と言われています。玄関からの侵入手口を詳しく見ていきましょう。
無施錠(無締り)
空き巣の玄関からの侵入で約半分を占めるのが無施錠(無締り)です。無施錠での侵入とは、その言葉どおり鍵をかけ忘れた状態で出かけた結果、そのまま空き巣に侵入されるということです。
朝、仕事を行く際に鍵をかけ忘れたときやゴミ出しのちょっとした時間など、無施錠だと空き巣に侵入される可能性があります。
オートロック付きのマンションの場合、「外部から侵入されることはないだろう」という安心感から無施錠で出かける方もいるでしょう。しかし、実際にはさまざまな手口でマンション内に侵入してくることがあるので注意しましょう。
ピッキング
ピックと呼ばれる特殊な細い器具を使って解錠する方法のことです。「ディスクシリンダーキー」や「ピンシリンダーキー」といった古い鍵が使用されている住居でよく使われる手口です。
近年はピッキングでの侵入の割合は大幅に減っているものの、古い鍵を使っている建物に住んでいる場合は、やはり注意したほうがよいでしょう。
サムターン回し
サムターンとは、扉の内側にある「つまみ」の部分です。この部分を特殊な工具で回し、住居に侵入する方法を「サムターン回し」と言います。扉に付いたスコープや郵便受け、ドリルであけた穴から工具を差し込んで侵入してきます。
ガラス割り
原始的な方法ですが、一般的な家屋であれば一階からガラスを割られて侵入されることもあります。とくに多いのが「三角割り」と呼ばれる手法で、クレセント(窓のロック)部分のガラスだけを割って小さな穴をあけ、そこから手を入れてロックを外して侵入してきます。
ほかにもガスバーナーでガラスに穴をあけてロックを外して侵入するなど、ガラス割りにもさまざまな手口があります。
そのほかの手口
上記以外の侵入手口としては、合鍵を利用した侵入や、バールなどの金属の工具を使って無理やり扉をこじ開ける方法もあるので注意しましょう。
防犯性の低い鍵とは
築年数が古い建物では、防犯性の低い鍵が使用されていることが多く、ピッキングによって侵入される可能性があります。古い建物でよく見られる鍵の種類と、その特徴について解説していきます。
ディスクシリンダーキー
ディスクシリンダーキーは1973年に発売された鍵で、昔はごく一般的に見られました。鍵穴が「く」の字になっていて、鍵の両側がギザキザになっているのが特徴です。その構造上、ピッキングの被害に遭いやすいということから徐々に使用されなくなり、現在では廃盤となっています。
建築年数の古い建物などでは、まだディスクシリンダーキーが使われている場合があります。単純な構造の鍵であるため防犯性が低く、簡単に解錠されてしまう恐れがあります。不安な方は、取り替えを検討してみましょう。
ピンシリンダーキー
鍵穴が縦で、鍵は片方だけがギザギザしているのが特徴です。3本から5本のピンによる単純な構造によって作られた鍵ではありますが、ディスクシリンダーキーよりは防犯性が高いと言われています。とはいえピンが少ない分、鍵違い数も少なく、手慣れたピッキング犯によって解錠されてしまうこともあるかもしれません。まだ廃盤にはなっておらず、現在でも多くの住居で使われています。
ECシリンダーキー
ディスクシリンダーキーが発売された数年後にリリースされた鍵です。鍵穴が横で、鍵の両側に磁石が付いているのが特徴です。磁石式の鍵ではピッキングは不可能ですが、経年によって鍵の磁力が落ちたり、磁力を探知する器機を使って解錠されたりと、防犯性は必ずしも高いとは言えません。
さらに製造コストが高いという理由から、すでに廃盤になっています。取り扱っている会社もほとんどなく、新たに取り付けるというのは、現実的に難しいと言えます。未だに使われている建物はあるようですが、新しいものに交換できない不便さや防犯性の低さを考えれば、別のキーに交換したほうがよいでしょう。
防犯グッズの種類
「一般的な鍵だけでは防犯面で少し不安」という方は、鍵以外の防犯グッズを併用して賃貸での防犯効果をさらに上げていきましょう。
補助錠
扉に取り付けるもう一つの鍵「補助錠」を取り付けると、最初から扉に付いている鍵と併せて二重ロックになるので、防犯効果が高まります。
外付けタイプと内付けタイプの二種類があります。外付けタイプの場合、外側から厳重な二重のロックであることが見た目でわかるので、空き巣は手を出しにくくなるでしょう。内付けタイプは扉の内側に鍵を取り付けるので、空き巣からすれば解錠方法がまったくわからず、こちらも手が出せなくなります。
電子錠タイプの補助錠
補助錠には、電子錠タイプもあります。鍵はリモコン式またはスマートキー式で、鍵穴がないのでピッキングされることはなく、防犯効果は非常に高いです。ただし、電子錠タイプはバッテリーや電池が切れると作動しなくなるので、定期的な充電および電池交換が欠かせません。
サムターンカバー
上述した「サムターン回し」の手口を防ぐには、サムターンカバーの取り付けが有効です。サムターン(扉の内側のつまみ)にカバーを取り付けておけば、工具によってつまみを回すことができないので、侵入は不可能になります。
同じサムターンカバーでも、サイズや素材が異なるものが販売されているので、自身の住居のサムターンに対応するものを選んでみましょう。
ドアスコープカバー
ドアスコープ部分に取り付けるカバー「ドアスコープカバー」は、ドアスコープの穴からのペンチなどの工具を用いたサムターン回しを防ぐことができます。また、ドアスコープカバーを取り付けると、ドアスコープから覗き見されることがなくなるので、在宅・不在を悟られる心配もありません。
ドアガード
扉と壁の隙間に設置するプレート「ドアガード」は、空き巣が扉と壁の隙間に工具を入れ、扉をこじ開けて侵入してくることを防止します。穴あけ作業によって設置することが多いので、賃貸の場合は取り付けが難しいケースがほとんどです。
防犯グッズの種類
防犯グッズは玄関扉に取り付けるもの以外に、さまざまなものがあります。ここからは、窓やサッシに取り付ける防犯グッズをご紹介します。
防犯フィルム
窓の内側に貼る透明の強化フィルムです。ガラスを割りにくくし、窓からの侵入を防ぎます。窓全体ではなく、クレセント周辺にのみ貼り付けることが可能なタイプもあります。
強力な粘着力があるので、一度貼り付けると剥がすのは大変です。賃貸で使用する前は一度大家さんに相談し、許可を得るようにしましょう。
窓用センサーライト
防犯意識の高さから、近年は窓に簡易的な防犯センサーを設置する方もいます。窓が割れたときの音や、窓の開閉を感知して自動的に大音量のアラームが鳴ります。防犯センサーの価格は2,500円から4,000円くらいが相場で、それほど高くはありません。取り付けもシール(両面テープ)を使うので簡単です。
同じ防犯センサーでも、アラームではなくライトが自動的につくタイプもあります。空き巣は夜に侵入してくることが多いので、ライトによって抑止するのも一つの方法です。
サッシ窓用補助錠
扉と同様に窓に補助錠を取り付けることで、防犯効果を高めることができます。クレセント周辺のガラスを割られたとしても、補助錠でロックすれば開けられません。
400円から1,000円程度の安価なものもあれば、セキュリティ会社が販売しているより強力なタイプもあります。商品によっては、防犯フィルム同様に一度取り付けると取り外すのが難しい場合もあるので、こちらも使用前に一度大家さんに相談したほうがよいでしょう。
クレセントガード
侵入者は、窓に付いているロックの部分「クレセント」周辺のガラスを割って、クレセントを回して窓を開けます。ガードはクレセント部分のガラスに貼り付けるので、外側から見えません。最大の効果は、防犯意識が高いことを空き巣に伝え、その心理的な抵抗感によって侵入を抑止することです。
カードキー
特殊な細い器具(ピック)を使って解錠するピッキング対策として有効なのが、カードキーです。特殊暗号化されたアナログ式のカードキーもあり、第三者が情報を読み取ったり複製したりすることは困難と言われています。内蔵カードを取り換えるだけで交換できるため、賃貸住宅でも利用されています。
出典: Sherlock CARDKEY
古い物件には要注意!賃貸でも防犯対策はしっかりと
同じ賃貸の物件でも、防犯対策の質には違いがあります。築年数が長い物件では、鍵や窓における防犯性能が不十分であることが多いので注意が必要です。鍵の交換、または防犯グッズを追加するなどして、空き巣に入られないように万全の対策を取りましょう。
物件を選ぶ際は、最初からセキュリティが充実している物件を選択すれば、あとから防犯対策で手間を取ることはなくなります。セキュリティ・防犯対策が充実している物件をお探しの方は、下記よりお気軽にお問い合わせください。
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