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賃貸物件で猫を飼うマナーとは?大家や管理会社とのやり取りの注意点

更新日:2021.03.31

賃貸物件で猫を飼うマナーとは?大家や管理会社とのやり取りの注意点

猫が飼える部屋を探してみても、なかなかペット可の部屋が見つからない……。しかもペット可の部屋に入居したいのに大家とトラブルになってしまったなど、ペット関連で悩みを抱えている人も多いようです。今回は賃貸で猫を飼う場合の注意点をご紹介します。

  • 猫の習性を理解し、マナーを守って終生飼育する
  • 大家や管理会社に無断で飼育をしない
  • ペット可物件でも大家や管理会社に確認をとる

もくじ

  1. 一人暮らしで猫を飼育する際に大切なこと

    1. 猫の飼育に最適な間取り

    2. トラブル防止のための注意

    3. 猫の飼育に用意したいグッズとその理由

  2. 猫の飼育は嫌われる?ペット不可物件が多い理由とは

    1. 誤解されがちな猫

    2. 内緒で飼うのはアリ?大家に猫飼育を伝えないリスク

    3. ペット可物件でも事前に確認すべきこと

  3. ペット不可からペット可への交渉は困難

  4. 賃貸で猫を飼うのならマナーを守り、事前準備を念入りに行うべき



 


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一般的に猫は犬に比べて世話いらずと言われます。人懐っこい性格が多く、常に集団行動を意識する犬とは異なり、自由気ままでたまに甘えてくる感じが猫の特徴です。しかし、賃貸物件で猫を飼うには、いろいろと注意すべきポイントが存在します。

この記事では、猫の性質に最適な「間取り」「広さ」「猫のために必ず用意するもの」「不在のときの対応」などの基本をご紹介します。猫の性質と併せて、賃貸契約に関するマナーについても把握しましょう。

一人暮らしで猫を飼育する際に大切なこと

一人暮らしで猫を飼育する際に大切なこと

猫の飼育に最適な間取り

猫の飼育には広いスペースはそれほど必要ではありません。猫は上下運動や高い場所で過ごすことを好むため、キャットタワーなどでその欲求を満たしてあげれば、部屋が狭くても猫はそれほど気にしない傾向にあります。ただし、室内で猫を飼うには間取りごとに注意すべきポイントがあります。

ワンルーム

まずワンルームの場合、玄関ドアと部屋の間に仕切る扉などがないため、郵便などでドアが開いたときに猫が飛び出してしまうリスクがあります。とくに好奇心旺盛な子猫時代は注意が必要です。このとき役立つのが、飛び出し防止のアイテムです。

また、トイレも部屋の中に置くことになるため、ややニオイが気になるかもしれません。ペットの独特なニオイは、他の住人や大家とトラブルになる要因の一つです。早めに対策を心がけましょう。

1DK

ワンルームとは異なり、1DKの場合は玄関ドアと部屋の間に扉があるので、突然の来客でも猫の飛び出しがある程度防げます。猫用のトイレを玄関スペースに置くのであれば、もちろん飛び出し予防対策は必要です。猫が玄関のトイレへ行くために、居室とDKの間の扉は常に開けておく必要があります。

1LDK、2DK

二部屋以上あると、どちらかの部屋を完全に猫用スペースとして使うこともできます。豪華なキャットタワーやお家など、まさに猫好きのための夢の空間を演出できるでしょう。それに来客時などに猫の逃げ場を作れるメリットもあるなど、部屋の数だけ自由度が上がるはずです。

高層階は避ける

高いところが好きな猫の転落事故を防ぐためにも、高層階はできるだけ避けたいものです。もし高層階になった場合は、「窓を開ける際は細心の注意を払う」「ベランダに落下防止策を練る」などの対策は必要でしょう。

トラブル防止のための注意

猫を飼う場合は、さまざまなトラブルを防止するために、飼い主がもろもろの注意をしなければなりません。飼っている猫や同じ共同住宅の住人に気遣いをすることで、そうした心配も和らぐでしょう。賃貸物件で猫を飼う際に予想される注意点をご紹介します。

完全室内飼い

まずトラブル防止のためにも、基本的には猫は室内で飼育しましょう。外に出すと近隣に迷惑をかけるばかりでなく、交通事故や迷子、猫同士のけんかなどに遭遇する危険があるためです。

迷子札・マイクロチップ

万が一の迷子予防のために首輪をつけ、その首輪に迷子札をつけるのがおすすめです。ただし、猫の首輪のほとんどが、安全性を考慮しテンションがかかると外れるタイプなので、可能であればマイクロチップの装着を検討しましょう。マイクロチップについては、まずはかかりつけの動物病院に相談してください。

避妊去勢手術

避妊去勢手術をしておくと、発情期の脱走や大きな鳴き声などの予防につながります。とくに雄猫が、壁におしっこを飛ばす「スプレー行動」を防ぐことができるでしょう。この時期に発する大きな鳴き声は人間のように聞こえることもあり、近隣住人の誤解を招いてしまうこともあります。予期せぬトラブルに発展する前に、早めに獣医さんへ相談しましょう。

ベランダに出さない

猫をベランダに出すと、「隣の家の手すり伝いにどこかに行ってしまった」「共有部で排泄をした」など迷惑をかけてしまうことがあります。不用意にベランダへは出さないよう、注意しましょう。さらに転落を防ぐためにも、前もってネットを張るなど予防しておくと安心です。

お手入れは室内で

ブラッシングなど、猫の毛のお手入れは必ず室内で行いましょう。ベランダなど外で行うと、抜け毛が飛び散ってしまい、他の住人の洗濯物に迷惑を掛けることもあります。それに抜け毛が大量に溜まることで、ベランダの排水溝が流れにくくなる事態も考えられます。

排泄も室内で

トイレも室内に設置するようにしましょう。ベランダにトイレを置きっぱなしにすれば、ニオイで近所迷惑になりますし、ハエなどの虫が寄ってくることもあり、不衛生な環境はトラブルにつながります。また、排泄を外でしようとすれば、猫が脱走するリスクも高くなる点にくれぐれも注意してください。

猫の飼育に用意したいグッズとその理由

さまざまなトラブルを避け、猫との生活を快適にするためにも、そろえておきたい便利グッズや必須アイテムをご紹介します。飼い始める前に必ず各アイテムをチェックしておきましょう。

クレートや猫用ベッド

クレ−トと呼ばれるキャリーバッグは、素材がプラスチック製のものなら猫のベッドにもなります。猫用ベッドがあれば快適に眠ることができるでしょう。猫用ベッドを改めて購入しなくても、敷物を敷いた段ボールがあれば代用できます。

猫は自分の生活エリア(縄張り)への意識が強い動物です。そのため環境の変化や見知らぬ人や動物に対してストレスを感じやすく、我慢してしまう傾向にあると考えられています。そこで、猫が安心して過ごす場所の確保が必要です。「ゆっくり餌が食べられる」「排泄ができる」「ぐっすり眠れる」という場所をつくってあげましょう。

猫用トイレとトイレ砂

猫を飼ううえで、猫用トイレとトイレ砂は必須です。猫のトイレは、とにかくこまめな掃除が欠かせません。トイレが汚れたままだと、猫が排泄を我慢したり、トイレ以外の場所で排泄したりするなど粗相をすることもあります。とくに粗相は賃貸の部屋を汚し、排泄物のニオイをつけてしまう原因になるのです。

トイレの数は、猫の数+1が理想とされています。一匹なら2つ、二匹なら3つのトイレが必要ですが、それは予備のきれいなトイレがあれば排泄できるからです。先に述べたように、トイレが汚れたままだと猫が排泄を嫌がる場合があります。トイレ砂には猫それぞれの好みがあるので、何種類か試してみるのがおすすめです。なお、屋根つきトイレは、嫌がる猫が多いので注意しましょう。

キャットタワーか背の高いケージ

猫は上下運動や、高い場所で眠ることを好みます。キャットタワーがあると運動ができ、高いところなら安心して過ごせるので、ストレス解消にぴったりです。

キャットタワーによっては、天井と床で突っ張り棒のように固定するタイプがあります。傷がつかないように注意して取りつけましょう。天井や床に傷をつけるのが怖い場合は、ホームセンターなどでゴムを購入して敷くとよいでしょう。天井には色がついてしまう場合もあるので注意してください。猫用の3段ほど仕切りのつけた背の高いケージは、猫のプライベートスペースにもなり、上下運動もできるので便利です。

おもちゃ

夜中に猫が騒ぐと、どうしても近所迷惑になってしまいます。昼間に猫が大好きなおもちゃを使ってたっぷり遊ばせてストレスを解消させましょう。猫は「小動物を狩って食べる」動物なので狩りの気分を満たすことで、ストレスを減らせます。餌を入れられるおもちゃは、実際に食べられるのでより狩りの感覚を味わえ、猫も大喜びでしょう。

爪とぎ

猫の爪とぎは本能なので、残念ながらやめさせることはできません。壁やふすまなど部屋での爪とぎを予防するためにも爪とぎは必ず用意します。

猫は爪とぎをすることで、古い爪をはがし新しい爪を出します。伸びをしたついでに爪を研ぐこともあるので注意しましょう。イライラしたときなど、ストレス解消にも爪とぎが必要です。段ボールタイプや麻縄タイプなど複数用意して、好みを探ってあげましょう。なお、壁やふすまで爪とぎをされて壁紙破れなどのダメージが残った場合、退去時に修繕費用を求められる場合もあるので注意が必要です。

ペット用マット

フローリングの場合は、高いところから飛び降りたときの音が階下に響かないように、カーペットやマットを敷いておきます。ペット専用のマットは、防臭効果がつけられていて洗濯できるものも多くおすすめです。



 


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猫の飼育は嫌われる?ペット不可物件が多い理由とは

猫の飼育は嫌われる?ペット不可物件が多い理由とは

残念ながら、保有する物件で猫を飼育されることを嫌う大家は多いようです。ペット可でも、「猫は不可」という物件もあります。ではなぜ猫の飼育が煙たがれる傾向にあるのでしょうか。ペット不可が多い背景についてご説明します。

誤解されがちな猫

猫の飼育は何かと誤解されがちな面があります。たとえば、ペット飼育には下記のイメージがあると「公営住宅におけるペット飼育に対する居住者の意識の研究」でも発表されています。

【ペット飼育における問題点】
・排泄物で汚れる
・排泄物のニオイが気になる
・鳴き声がうるさい
・動物アレルギーなど病気の心配
・子どもへ危害が心配

大家にとってはプラスして、「抜け毛が舞う」「部屋に傷がつく」「ニオイがつく」「汚される」という心配も追加されているかもしれません。現在では、猫は完全室内飼育が求められていますが、かつて猫は屋内と屋外を自由に行き来させる飼い方が多数派でした。猫の飼育を嫌がる大家が存在する要因と言えるでしょう。

出典:公営住宅におけるペット飼育に対する居住者の意識の研究

内緒で飼うのはアリ?大家に猫飼育を伝えないリスク

「バレなければ大丈夫」と内緒で猫を飼っているケースもあるかもしれません。しかし内緒で飼育することは絶対にやめましょう。近所の住民や大家や管理会社とのトラブルのもとになるだけではなく、賠償請求されるリスクもあるためです。また、飼い主だけでなく猫自身にも大きなトラブルが発生する恐れもあるので、そうしたケースを事前に把握しておきましょう。

ストレスがたまる

周囲に猫の飼育を隠すことで、飼い主にストレスが溜まることもあります。「猫がちょっと鳴いただけで叱ってしまう」「外出中も猫が騒ぐのではと気が気ではない」という状況では、飼い主もピリピリしてしまいます。しょっちゅう叱られていては猫もストレスが溜まりがちです。そうなると、「鳴き続ける」「壁で爪を研ぐ」「トイレ以外で排泄をする」など、猫の問題行動につながる恐れがあるのです。

迷子になっても捜索しづらい

もし黙って猫を飼っているとき、迷子になってしまったら大変です。ポスターを貼るなど迷子の捜索活動をすると、猫の飼育が周囲に知られてしまいます。そうして捜索をためらっているうちに、猫が見つけられなくなる恐れもあるでしょう。

退去や賠償のリスク

とくに注意したいのが、何かの拍子で猫の飼育が明るみに出ると、賃貸物件からの退去や賠償問題に発展する恐れがあることです。黙って犬を飼ったことが発覚して、実際に賃貸借契約を解除されたケースも存在します。くれぐれも秘密で飼おうとしないようにしましょう。

ペット可物件でも事前に確認すべきこと

猫を飼うためには、たとえペット可物件であっても最初に確認しておくべきことがあります。のちのトラブルに発展させないためには、事前に相談や交渉を欠かさずに行うのが鉄則です

初期費用と退去費用を確認

ペット可の物件の多くは、「敷金2ヶ月分」など初期費用が高くなることがあります。予想以上に費用がかかることもあるので注意が必要です。退去費用を別途要求されることがあるかなど大家と管理会社にしっかりと事前に確認しておきましょう。

ルールを確認する

この物件ではOKだけど、別の物件はNGなど、物件ごとに飼育ルールが異なる場合もあります。ルールは一つひとつ丁寧に確認し、不明点はそのままにせず、必ず問い合わせをしましょう。最初の段階でルールのすり合わせを行うことで、今後のトラブルを避けることができます。

ペット不可からペット可への交渉は困難

ペット不可からペット可への交渉は困難

ペット不可の物件に住んでいるけれど、どうしても猫を飼いたいと思ったら、まずは管理会社や大家に「猫を飼いたいのですが」と相談しましょう。そもそもペット不可としている物件なので、許可が出る可能性は限りなく低いですが、相談をしなければ何も始まりません。

賃貸物件は大家や管理会社の所有物です。「借りている」という意識をきちんと持ったうえで、ルールを守り、モラルある対応をすることが重要になります。絶対に内緒で飼うなどの違反行為は控えるようにしましょう。

賃貸で猫を飼うのならマナーを守り、事前準備を念入りに行うべき

賃貸物件で猫を飼うのなら、「外で排泄させないなど、近所に迷惑をかけないようにマナーをしっかり守ること」「終生しっかり面倒を見ること」も大切です。猫の性格や性質を考え、トラブルのないように対策に講じるなど、猫と人が暮らしやすいように工夫しましょう。



 


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