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非常用持ち出し袋を準備・点検しよう!緊急時や避難時に最低限必要なものとは

更新日:2021.07.08

非常用持ち出し袋を準備・点検しよう!緊急時や避難時に最低限必要なものとは

非常用持ち出し袋(非常袋・防災セット)に必要なもの、点検の頻度、準備すべき量など、非常用持ち出し袋に関連する必要な情報を解説します。「非常時に自宅待機する場合」と「避難(移動)する場合」にどの程度の水や食料が必要になるのかも、確認しておきましょう。

  • 非常用持ち出し袋に入れるものは、厳選して軽量にまとめる
  • 電池は使わなくても劣化し、劣化した電池は機器の故障を招く恐れがあるので注意
  • 「ローリングストック」は、消費と補充を同時に行うことで食料の鮮度を保つ備蓄法

もくじ

  1. 非常用持ち出し袋に必要なもの

    1. 生きていくうえで必要なものの一例

    2. 避難時の助けになるものの一例

    3. その他にあると便利なものの一例

  2. 非常用持ち出し袋を点検すべき頻度

    1. 内容の過不足

    2. 電池の使用期限

    3. 機器の動作チェック

    4. 水・食料の賞味期限

    5. 理想的な点検の頻度は?

  3. 非常時に水や食料はどのくらいあればいい?

    1. 自宅待機する場合に必要な飲料・食料の目安

    2. 避難する場合に必要な飲料・食料の目安

    3. 備蓄品の保存のコツ

  4. 非常用持ち出し袋は普段使わないからこそ管理が必要

台風や地震、集中豪雨などによって、「緊急事態」と呼ばれる状況はいつ訪れるかわかりません。そんな不測の事態に備えて、非常用持ち出し袋(非常袋・防災セット)を用意している方も多いでしょう。しかし、“用意しただけ”で満足していないでしょうか?備えは重要ですが、非常時に使えなかったり、足りないものがあったりするようでは意味がありません。

この記事では、非常用持ち出し袋に必要なもの、点検の頻度、準備する量など、非常用持ち出し袋に関連する必要な情報をまとめました。これから準備しようとしている方、気になって点検している方、近く引越しなどがある方は、ぜひ参考にしてみてください。

非常用持ち出し袋に必要なもの

非常用持ち出し袋に必要なもの

非常用持ち出し袋は、地震や台風をはじめとする自然災害などによって身に危険が迫り、避難が必要な状況になったときに持ち出すための防災用アイテムです。この袋を手にするのは緊急事態のタイミングなので、持ったときの動きやすさや「両手が使えること」が重要です。そのため、袋は身体的負担が少ないリュックタイプがよいでしょう。

非常用持ち出し袋には、「生きていくうえで必要なもの」や「避難時の助けになるもの」を入れます。ただし、詰め込みすぎると避難の妨げとなってしまうため、なかに入れるものは厳選し、できるだけ軽くコンパクトにまとめなければなりません。

生きていくうえで必要なものの一例

  • 持病の薬、常備薬
  • メガネ、コンタクトレンズ
  • 補聴器
  • おむつ、生理用品
  • 水、食料

命に関わるもの、あるいはないと生活に大きく支障がでてしまうものは必ず予備を入れておきましょう。とくに常備薬は、市販のものならともかく、処方箋が必要なものを避難先で入手するのは難しいと言えます。そのため、備蓄用として多めにもらっておくなどの対策が必要です。

水・食料は生きていくために欠かせないもの。可能な限り多く持っていきたいところですが、防災グッズのなかではもっとも重く、かさばります。そのため、非常袋に入れておく水・食料は「避難所にたどり着き、食料が届くまでのつなぎ」と考えておきましょう。食料には、コンパクトで高カロリーなものがおすすめです。

避難時の助けになるものの一例

  • スマートフォン
  • 電池式ラジオ
  • ライト
  • 予備電池、充電用ケーブル
  • モバイルバッテリー
  • マルチツール

スマートフォンや電池式ラジオは、連絡や情報を得る手段として必ず用意しておきたいものです。ライトは避難所に向かう夜道を歩くときや物陰をのぞき込むときなどに便利で、両手を使えるよう頭に取り付けるタイプを選びましょう。

ただし、これらはすべて電源がないと使えません。そのため、予備電池や充電用ケーブルも忘れずに。スマートフォン充電用のモバイルバッテリーは、電池式のものであれば自然放電も少なく、長期間の保存に耐えることができます。なお、電源が必要な機器はできるだけ「単三電池が使えるもの」でそろえておきましょう。これは、単三電池がもっとも入手しやすいためです。

マルチツールはナイフをはじめ缶切りやドライバーが一つとなった道具のことで、十徳ナイフはその一つです。アイデア次第でさまざまな使い方ができるので、持っておいて損はないでしょう。

その他にあると便利なものの一例

  • 携帯用救急セット
  • ウエットティッシュ、ポケットティッシュ
  • タオル
  • 現金(小銭)
  • 身分証、保険証のコピー
  • ビニール袋
  • ペット用の避難用品や備蓄品
  • 感染症対策品

ちょっとしたケガに対応できる救急セットやウエットティッシュ、タオルなどは、非常用持ち出し袋に入れておきたいものの代表例。このほか、身分を証明する運転免許証や保険証などのコピーもまとめておきましょう。最近では食料を購入できる自販機もあるため、小銭を多めに用意しておくと安心です。

水に濡れるのを避けたい紙や食料は、ビニール袋に入れてしっかり保護しておきましょう。ビニール袋は何かと使い勝手がよいため、厚手のしっかりしたものがおすすめ。ペットとともに避難する場合は、ペット用の避難用品や備蓄品も必要です。

避難所にはどうしても人が集まってしまうもの。近年感染が拡大するコロナウイルスはもちろん、時期によってはインフルエンザなどの感染症が広がりやすい環境と言えるでしょう。マスクや除菌・消毒用のジェル・スプレーなども重要なアイテムです。

非常用持ち出し袋を点検すべき頻度

非常用持ち出し袋を点検すべき頻度

非常用持ち出し袋(非常袋・防災セット)は、「準備すればそれでOK」というものではありません。定期的に点検を行い、いつ来るかわからない非常時に備えましょう。以下では、非常用持ち出し袋の点検頻度や点検項目についてご紹介します。すでに非常用持ち出し袋を用意している方は、あらためて袋のなかを確認してみてください。

内容の過不足

まず、準備した非常用持ち出し袋の中身に過不足がないか確認しましょう。多すぎるものがないか、足りないものはないか。ライフスタイルはつねに変わっていきます。前回チェックしたときとは、飲んでいる薬が違うかもしれません。定期的に中身を取り出し、そのときに必要なもの、いらないものを仕分けしておきましょう。

電池の使用期限

防災セットのなかでもとくに重要な役割を担う電池は、「使っていないから」といっていつまでも使えるものではありません。長期間の保存によって自然放電してしまい、いざというときに使えないということもあるからです。また、電池内部から電解液が漏れ出していることもあります。この電解液は強いアルカリ性で、タンパク質を分解する性質があることから、皮膚に付着しないよう十分に注意しましょう。

ラジオやライトなどにセットしてある電池が液漏れした場合、機器そのものの故障の原因にもなります。備蓄してある予備電池の期限だけではなく、機器にセットしてある電池の状態も忘れずにチェックしてください。

機器の動作チェック

ラジオやモバイルバッテリー、ライトなど、避難時の助けとなる防災グッズは、電池だけではなく「きちんと動くか」も確認しましょう。いくら品質の高い機器を用意していたとしても、長い間使用していなければ故障してしまうこともあります。また、「使った瞬間に壊れてしまった」というパターンも実際にあるようなので、定期的な動作チェックが欠かせません。

水・食料の賞味期限

水や食料に関しては、賞味期限が長く備蓄に適したものも数多くあります。水やお湯を注ぐだけで食べられるアルファ米などは3~7年、缶入りのビスケットやクラッカーは3~5年、保存水は5~7年といったように、長期間にわたって保存できるのが特徴です。

とはいえ、3年間保存できるものを3年ごとにきっちり交換できれば理想ですが、交換を忘れてしまうこともあるでしょう。そのような状況を避けるためにも、防災グッズの定期的な点検は重要なのです。

理想的な点検の頻度は?

防災グッズの点検は、半年に1回を目安に行うのが理想と言えます。「子どもが生まれた」「体を悪くして杖や常備薬が必要になった」など、生活上の変化を非常用持ち出し袋の中身にも反映させる必要があるためです。また、電池の使用期限チェックや機器の動作チェックも、半年に一度行えば自然故障のリスクを大幅に減らすことができるでしょう。

水や食料などは半年以上の賞味期限を持つものがほとんどですが、“交換忘れ”を防止するため、半年に1回、あるいは1年に1回は総入れ替えを行うのも手です。交換した非常食は、お菓子や食事として消費してしまっても問題ありません。



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水や食料は私たちの命をつなぐ重要なもので、非常時には飲んだり食べたりすることで不安を和らげる効果もあります。このように心身の両方を支える効果がある飲料・食料ですが、備蓄する場合はどのくらいの「量」を用意すべきなのでしょうか。

もちろん備えが多いに越したことはありませんが、使いきれずに賞味期限を迎えてしまうものも増えるので、多すぎるのは考えものです。以下では、「非常時に自宅待機する場合」と「避難(移動)する場合」にそれぞれどの程度必要になるのかを見ていきましょう。また、水や食料を効率的に備蓄するコツもあわせてご紹介します。

自宅待機する場合に必要な飲料・食料の目安

非常時に自宅待機する場合、準備すべき食料や飲料は約1週間分です。被災から1週間も経てば混乱も落ち着きはじめ、支援のある避難所に移動できるようになるでしょう。なお、自宅待機を想定した備蓄は持って移動する必要がないため、「非常時のための特別なもの」ではなく「日常生活で飲食するもの」と捉えておくと用意しやすいかもしれません。

食料としては、缶詰・インスタント食品・レトルト食品・パックごはんなど、賞味期限が比較的長く、そのまま食べられるもの、あるいは最低限の調理で食べられるものがあると安心です。非常時は、電気やガス、水道といったライフラインが使えない恐れがあります。そのため、「最低限の調理」ができるカセットボンベを用いた卓上コンロもあるとよいでしょう。

水は大人1人につき1日あたり2~3Lが必要と言われています。とくに子どもやお年寄りの場合は多くの水が必要で、不足すれば命に関わると言っても過言ではありません。可能な限り備蓄しておくに越したことはないでしょう。このほか飲用ではありませんが、トイレを流すための生活用水も必要です。「風呂の残り湯は次に沸かすときまで流さない」など、普段から心がけて備えておくことが重要と言えるでしょう。

避難する場合に必要な飲料・食料の目安

避難の際は身軽さが重要になるので、避難所へ移動する際の荷物は大きく制限されます。食料は高カロリーでコンパクト、そして食べやすい一口サイズの羊羹やチョコレートなどがおすすめ。1食1本と考え、最低でも1~2日分は用意しましょう。

飲料水に関しては、持ち運びやすいこと、コップが不要なことから、500mLサイズのペットボトルで用意するのがよいでしょう。家族1人あたり2本を目安に準備してください。

避難する際の飲料・食料は基本的に、自宅から避難所へ移動し、支援物資が配られるまでのつなぎと考えましょう。あれやこれやと非常袋に詰め込んでしまうと、かえって避難を困難にしてしまう恐れがあります。水や食料は重要なものではありますが、割り切ることも大切です。

備蓄品の保存のコツ

水や食料の備蓄はとても大切ですが、備蓄したまま放置していると、いつの間にか賞味期限切れになって非常時に使えないということも想定されます。そうしたリスクを避けるための有効な備蓄方法に、「ローリングストック」があります。

ローリングストックは、水や食材などを備蓄目的で多めに購入しておき、日常生活のなかで「消費して買い足す」を繰り返すことで、新しいものを一定量、つねに確保しておく考え方です。重要なのは、鮮度が低いものを優先的に消費し、減った分を新たに補充すること。これにより、賞味期限が迫った古いものを無駄なく使い、同時に備蓄する水・食料の鮮度も保つことができます。

非常用持ち出し袋は普段使わないからこそ管理が必要

非常用持ち出し袋(非常袋・防災セット)は、平時に役立てるものではありません。そのため日常生活では忘れられがちな存在と言えますが、だからこそ定期的な点検を行ったり、日常的に意識したりすることが重要です。

不測の事態に備えておくことは、日々の暮らしの充実にもつながります。安全で快適な住まいを探している方は、お気軽にご相談ください。備蓄や防災グッズをしまっておける広めの収納スペースがある物件を紹介することも可能です。



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