- 中古マンションの購入には、価格の安さや資産価値を維持しやすいなどのメリットがある
- 購入にあたって、築年数や管理状況、周辺環境などをチェックしよう
- 内覧時には、カメラやメジャーがあると便利
持ち家の購入では「自分の資産を持つことができる」「支払い完了後は家賃などの固定費をカットできる」など、さまざまなメリットがあります。中古マンションは、新築マンションと比べて価格が安いこともあり、予算が限られている方にとっては魅力的に映るでしょう。しかし、中古マンションを購入する際にはいくつかの注意点もあります。この記事では中古マンション購入時の注意点や選び方のポイントなどについてご紹介します。
中古マンション購入のメリット・デメリット
中古マンションの購入には、価格の安さなど多くのメリットがあります。もちろん、注意しておきたいデメリットもあるので、まずは中古マンションの特徴を把握する意味でも、メリット・デメリットについて見ていきましょう。
中古マンション購入のメリット
まずは中古マンション購入のメリットをいくつかのポイントに分けてご紹介します。
価格が安いケースが多い
同じような立地や間取り、広さであっても新築マンションと比較すると価格が安い傾向にあります。一般的に、新築のマンションは誰かが購入・売却して中古になった時点で、価値が2割程度下がると言われています。もちろん、立地などによっては価値が下がりにくく、反対に上がるケースもあります。しかし、基本的にはやはり中古のほうが安いケースが多いため、予算が限られている方にとっては大きなメリットであると言えるでしょう。
好立地な物件を選べる
中古マンションであれば、より好立地にある物件でも比較的安く購入できる可能性があります。とくに立地のいい都市部には多くのマンションがすでに立ち並んでおり、そのぶん選択肢も広がります。立地にこだわってマンションを選びたいという方は、新築のみでなく中古マンションも視野に入れてみるとよいでしょう。
築年数が経過しても古さを感じないケースも多い
ある程度の年数が経過していても、中古マンションは売りに出される際にリフォームなどでしっかりと整備されていることが多いです。その場合、中古物件であっても極端に古さを感じることはないでしょう。フルリフォームやリノベーションがされている物件であれば、新築と同じような感覚で住み始めることもできるかもしれません。
購入時からの価値を維持しやすい
マンションを資産として考えるのであれば、資産価値を維持しやすいという点もメリットのひとつです。新築のマンションは中古になった時点で大きく価値が下がります。また、最初の10〜20年程度が価格の下落率が高い場合も多いことから、購入価格を考えると資産価値がどうしても下がってしまいます。
中古マンションとして購入すれば、購入後すぐに価値が大きく下がることは基本的にありません。その意味で、購入時からの資産価値を維持しやすいと言えるでしょう。
自分の好みに気兼ねなくリノベーションできる
新築マンションの場合、間取りやデザイン、設備などを変えてみたいと思っても、新しさゆえにすぐに手を加えようと考える方は少ないでしょう。しかし、リフォームなどが必要な中古マンションの場合、入居前に自分の好みに合わせて思いきったリノベーションがしやすいのもメリットと言えます。もちろんリノベーション費用は発生しますが、自分の理想の部屋作りを考えている方にとっては魅力的でしょう。
中古マンションのデメリット
ここまで中古マンションのメリットを紹介してきましたが、もちろん中古ならではのデメリットもあります。ここでは購入にあたっての注意点を見ていきましょう。
購入価格以外のコストがかかるケースもある
物件によっては入居する前に修繕やリフォームが必要な中古マンションもあります。そのため、購入価格のみでなく、入居前にどんな費用が必要になりそうかも含めて検討する必要があります。また、人によっては自分好みの部屋にするために、リノベーションすることを前提で安い中古マンションを購入するケースも。予算だけではなく、目的をはっきりさせて物件を探すことも大切です。
部屋は綺麗でも建物自体が老朽化している可能性がある
部屋はリフォームなどで綺麗になっていても、築年数が経過していると建物自体が老朽化していることがあります。マンションの場合、12年前後で大規模修繕が行われるのが一般的で、その費用は住民から積立方式で徴収する形になります。老朽化が進んだ古いマンションの場合、積立費用が高くなる場合もあるので注意が必要です。
耐震性への懸念
古いマンションの場合、新しい建物よりも耐震性への懸念があります。建築基準法で定められている耐震基準はクリアしていますが、1981年以前の建物は、現在の耐震基準(新耐震基準)に基づいて建てられているわけではありません。もちろん、1981年以前に建てられた建物であっても、現在の耐震基準を満たす物件、または耐震改修工事された物件もあります。購入前には、耐震性についても確認しておきましょう。
部屋の設備が古い場合も
壁紙などがキレイでも、設備が古いままになっている物件もあります。キッチンや浴槽などは日々進化しデザイン性も向上しているので、設備によっては古くささや使い勝手の悪さを感じてしまうかもしれません。設備の交換やリフォームすることもひとつの方法ですが、その分追加で費用がかかってしまいます。
中古マンション購入にあたって注意すべきポイント
中古マンションは新築と比べて安く購入できるものの、大きな買い物であることに変わりはありません。それだけに、慎重に購入を検討していきたいところです。ここでは、中古マンション購入にあたって認識しておきたいポイントをご紹介します。
資産価値
中古マンションは新築と比較すると資産価値が下がりにくいということは先述しました。しかし、資産価値の下がり方は立地などにも大きく左右されます。同じ築年数のマンションであっても、立地が良ければ価値は下がりにくくなり、一方で人口が減少している地域などのマンションは価値が下がりやすい傾向にあります。
中古マンションなどの持ち家は大切な資産となります。そのため、販売価格のみでなく10年後、20年後にどのくらいの資産価値があるのかという点にも注目しておきましょう。
築年数と管理状況
中古マンション購入にあたって、築年数も重要なポイントのひとつです。築年数が経過していればそれだけ経年劣化していることになります。古い建物は多額の補修費がかかる場合もあるため、安く購入できたとしても、入居して快適に過ごせる状態にするために費用がかさむことも考えられます。
同時に管理状況もチェックしておきたいポイントです。比較的新しいマンションでも、部屋や共用スペースが十分に管理されていないマンションには注意が必要です。
周辺環境
近くにある施設や道路の状況なども重要なチェックポイントです。距離としては駅から近くても、道路の配置などで遠回りしなければならないケースもあります。新築か中古か、金額が高いか安いかということはもちろん、こういった細かい点まで事前に確認しておくことで、購入後に後悔するリスクを減らせます。
相場より割高・格安な物件はその理由を確認する
中古マンションを購入する際には、複数の物件を比較するという方がほとんどでしょう。そこで確認しておきたいのが、検討中の物件価格と相場価格の差です。相場より割高、あるいは格安な物件についてはその理由を確認するようにしましょう。
とくに理由もなく相場より割高の物件は、単に適正価格ではない物件であることが考えられます。その場合は、似た条件で相場価格の物件を選ぶほうがよいでしょう。相場より格安の物件は、立地の悪さや適切なメンテナンスがされていないなどの問題を抱えている可能性があります。価格だけで飛びつくと後悔してしまうかもしれません。
中古マンションの価格はさまざまな要因によって決められるので、価格の理由を明確にすることにより、物件のメリットとデメリットを把握することにもつながります。
仲介手数料は適正なのかを確認する
中古マンションは、一般的に仲介となる不動産会社などを経由して購入する形になります。そこで発生するのが「仲介手数料」です。
この仲介手数料の上限は宅地建物取引業法という法令によって、物件価格が400万円を超える場合、「【売却金額(税抜)×3% + 6万円】×消費税率」が上限として定められています。これ以上の額を請求された場合は違法にあたります。仲介手数料が適正か確認するひとつの方法として、この計算式を利用してみてください。
住宅ローンを組めるのか確認する
中古マンションは高価なことから、住宅ローンの利用を検討している方も多いでしょう。しかし、物件によってはローンが利用できないケースがあります。
住宅ローンでは、一般的に購入した物件が担保となります。そのため、物件が担保としての条件を満たしていない場合は、ローンが利用できないことも考えられます。その条件というのもさまざまで、中古マンションで特に注意しなければならないのが、耐震基準です。利用するローンの種類にもよりますが、事前に条件を満たしているのか確認しておきましょう。
購入価格以外にも必要な費用を確認
中古マンションを購入する場合、購入費以外の費用もかかります。不動産会社などに支払う仲介手数料をはじめとして、ローンの頭金や火災保険料、不動産取得税や登録免許税、都市計画税などの税金も支払わなければなりません。
ローンの返済計画
中古マンションに限った話ではありませんが、せっかく持ち家を購入してもローンの返済ができなくなったり、購入後の生活が苦しくなったりしては意味がありません。毎月の返済計画を立てたうえで、どのくらいの価格の中古マンションを購入できるのかといった点を考える必要もあります。
また、ローンのみでなく固定資産税や火災保険料など、持ち家ならではの出費も発生するので、税金や各費用も含め無理なく支払えるのかよく確認しましょう。
マンションのルール
マンションは集合住宅なので、購入しても完全に自由に暮らせるというわけではありません。マンションによってそれぞれルールが設けられています。共用部分の利用規則をはじめとして、ペットの飼育が禁止されているケースもあります。マンションのルールについても、購入前にしっかりと確認しておきたいところです。
近隣トラブル
集合住宅であるマンションでは、複数世帯がひとつの建物で暮らす形になるため、戸建てよりも近隣トラブルが懸念されます。とくに多いのが騒音トラブルでしょう。人が生活するうえで何かしらの生活音が発生するのは避けられません。中古マンションを選ぶ際は、防音性についてもチェックしましょう。
内覧時のチェックポイント
中古マンション購入にあたってとくに力を入れたいのが物件の内覧でしょう。新築のマンションとは違い経年による劣化も考えられるので、部屋の状態をしっかり把握しておきたいところです。ここでは、内覧時のチェックポイントを紹介します。
室内の環境
間取りの確認だけではわからない、日当たりや風通しなどは内覧の際にチェックしておきたい点です。実際に生活するなかで、採光や空気の循環は大きなポイントとなります。あまりに日当たりや風通しが悪い部屋の場合、快適性が低くなるだけでなく、カビが発生しやすいといったデメリットもあります。同時に、天井や壁などにシミやひび割れなどがないかも見ておきましょう。
水周り
水周りのにおいなどもチェックしましょう。配管トラブルがあるとにおいやカビなどが発生しやすくなるので注意が必要です。洗面台やお風呂場、トイレ、キッチンなど水周りは入念に確認しておくことをおすすめします。
マンションの共用部分
内覧時は部屋の状態にばかり注目してしまいがちですが、マンションの共用部分もチェックしておきましょう。部屋がキレイでも共用部分が汚れている場合、管理が不十分だったり、住民のモラルが低かったりすることも考えられます。
内覧時に持って行きたいアイテム
内覧の際には室内の様子を記録するためのカメラや、サイズを確認するためのメジャーなどを持って行くようにしましょう。すべてを詳細に覚えておくことや、内覧時の記憶だけで判断するのは難しいものです。カメラで動画や画像などに収めておくことで、後で確認しながらじっくりと検討できます。
ただし、中古マンションの場合はまだ居住者が退去前で生活していることもあります。この場合、カメラ撮影の許可を事前にとっておくようにしましょう。
リノベーション済みマンションの注意点
リノベーション済みのマンションの場合、そうではない中古マンションと同じ築年数や立地であっても、価格が高くなる傾向にあります。また、リノベーション済みマンションに限定してしまうと、選択肢が少なくなってしまうという点もデメリットと言えるでしょう。最初からリノベーションされている場合、自分好みにリフォームしにくいという点も、人によっては懸念点となるかもしれません。
メリット・デメリットを把握して、理想の中古マンションを探そう
中古マンションは選択肢が多く、価格が安いなど多くのメリットがあることから、購入を検討している方も多いのではないでしょうか。その場合は、デメリットや注意点もしっかりと把握し、後悔しないようにしましょう。
選択肢が多いことから、物件探しで迷う方もいるかもしれません。これから中古マンションなどの購入を検討している方は、以下のリンクより、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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