- 書斎が個室である必要はない。1畳から2畳でつくれる「小さな書斎」もおすすめ
- まずは書斎のテーマとカラーを決めてから、インテリアアイテムを選ぼう
- シンプルな書斎なら、DIYでデスクやパーティションを簡単につくれる
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テレワークの推進や外出自粛によって、自宅で過ごす「おうち時間」が増えました。気兼ねなく使える自分だけのスペースとして、「書斎」が欲しい方もいるでしょう。書斎と聞くと「読書や書き物や仕事をするための部屋」というイメージがあるかもしれませんが、実は1部屋まるごとでなくても、少しのスペースがあれば実現できます。
この記事では、書斎スペースをつくるアイデアや、おすすめのインテリアなどをご紹介します。
書斎が「個室」である必要はない
「書斎が欲しいけど、部屋数に余裕がない」という方におすすめなのが、「小さな書斎スペース」です。書斎は、必ずしも個室である必要はありません。部屋の一角で1畳から2畳ほどのちょっとした広さがあれば、工夫次第で快適な「自分空間」を持つことが可能です。
書斎を持つと、日常生活と趣味や仕事を空間で分けることができます。それによってメリハリが生まれ、趣味に没頭したり、テレワークの生産性を高めたりすることが期待できるでしょう。
書斎スペースを設けるならどんな場所?
まずは、書斎スペースとしておすすめの場所をご紹介します。
リビング
「PC作業はいつもダイニングテーブルで」という方も意外に少なくありません。ただ、ものが煩雑に置かれているダイニングテーブルでは仕事などに集中しにくいでしょう。リビングの一角に書斎があれば子どもの様子をいつでもチェックしやすく、作業にも集中できます。
リビングの一角を本棚や収納、パーティションなどで仕切れば、書斎スペースを確保できます。さほどしっかり仕切らなくてもよいという場合は、背の低い家具や観葉植物などで仕切るようなレイアウトもおすすめです。
キッチン
最も「生活に根付いた書斎」と言えるのが、キッチン周辺を生かした書斎スペースです。キッチンの前や横の空きスペース、パントリー(食品庫のような収納スペース)などにデスクと椅子を置くだけで、読書やPC作業ができる空間が誕生します。大人が料理をしている間、子どもの勉強場所として使うことも可能です。
リビングやキッチンといった家族が集まって過ごす部屋に書斎を設けると、家族の行動時間帯に合わせて大人も子ども書斎を使えます。また、冷暖房やメインの照明などを共有して光熱費を抑えられるのも、メリットの一つと言えるでしょう。ただし、集中したいときに周囲が気になる点や、来客があった場合に片付けなければならない手間はデメリットです。
寝室
ベッドなどを除いた広さに余裕がある場合は、寝室の一部を書斎スペースにするのもよいでしょう。寝室なら「読書や勉強」と「睡眠」といった異なる生活習慣を1部屋でまかなえ、デスクから部屋を移動することなく寝床に入れるのが便利です。
リビングダイニングやキッチンを狭くしたくない方にもおすすめですが、「寝室で仕事をするのは集中できない」という方、「家族と同じ寝室を使っているので気をつかう」という方にはあまり適していないかもしれません。
デッドスペース
家の中で活用しきれていない場所を、書斎スペースとして活用するのも有効です。階段下や納戸、廊下の突きあたり、クローゼットなどは活用しやすいポイントかもしれません。書斎にできるか、チェックしてみましょう。
書斎スペースの広さの目安
デスクと椅子を置くスペースが確保できれば、基本的には書斎スペースが完成します。では、どのくらいの大きさのデスクが置ければよいのでしょうか。
どのような作業をするかにもよりますが、一般的には、PCを使うことと、本やノートを開いて読み書きすることを想定しておくとよいでしょう。モニターを置く場合は幅120cm以上あると便利ですが、ノートパソコンだけであれば幅100cm以下でも問題なく使えます。ノートを見開きで置くなら幅80cm×奥行き40 cm以上は欲しいところ。デスクの横幅が取りにくい場合には、奥行きを活用することを考えましょう。
次に忘れてはならないのは、「椅子を引くスペース」です。デスクと違って「置いておくだけ」とはいかず、座るために引き出す広さを考えておかなければなりません。最低でも75cm程度は余裕をみておきましょう。
最近では、夫婦や家族で並んで使えるデスクを置く方も増えています。シンプルに壁一面に沿って幅広くデスクを設置すると、それぞれ別の作業をしつつも一緒の空間で過ごす時間を増やせます。
おしゃれな書斎のレイアウトを考える
書斎のレイアウトをどうすればいいのかは、活用スペースや場所によって異なります。「小さな書斎」ならではのおしゃれなレイアウトの基本を押さえておきましょう。
「小さな書斎」ならではのレイアウトの基本とは
どんな書斎でも、第一に考えなければならないのは「デスクの位置」です。デスクを中心にレイアウトを決めていきましょう。狭いスペースにデスクを設置する場合におすすめのデスクレイアウトは、以下の4つです。
壁に付ける
デスクの長辺を壁に付ける(壁に向かって座る)パターンと、デスクの短辺を壁に付ける(壁と平行して座る)パターンがあります。
集中したい作業が多い場合は、長辺を壁に付けるのがおすすめです。目の前が壁なので、余計なものが目に入りにくくなります。反対に、部屋全体を見渡したい場合や開放的な気分で作業を進めたい場合は、短辺を壁に付けましょう。子どもを見守りながら作業したいときなどにもおすすめです。
壁と壁の間にぴったりと配置する
限られたスペースを活用したいときに効果的な方法です。適したサイズのデスクがない場合は、造作家具として用意するか、DIYで製作するのもよいでしょう。あまりに狭いと、両肘が壁に当たるなどして使い勝手が悪くなるので注意してください。
コーナーを使ってL字型に配置する
コーナー部分は、デッドスペースになっていることが多いもの。その壁2面に沿ってL字型にデスクを設置してみましょう。2人で同時に使いたい場合や、それぞれのデスクで別の作業に使い分けたいときに適したレイアウトです。
書斎のタイプ別、おすすめの応用テクニック
レイアウトの基本に加えて、さらにいくつかのテクニックを応用すると、より希望に近い書斎をつくることができるでしょう。応用テクニックを書斎のタイプ別にチェックしていきましょう。
リビング
家族との共用スペースであるばかりでなく、来客を招き入れることもあるリビングでは、「統一感」が大切です。
「自分だけのスペースだから」といって、書斎部分だけ好きな色や素材、インテリアでまとめると、リビング全体を見たときに「異質な部分」として浮いてしまう恐れがあります。家族や来客から見える部分は、リビングの雰囲気と合わせるように工夫しましょう。自分好みのアイテムは、パーティションなどで区切った内側、つまり自分にしか見えない部分に置くことをおすすめします。
寝室
寝室は文字通り「寝る部屋」ですので、家族が就寝するまでに作業を終わらせるか、明かりや作業音が家族のベッドまで届かない工夫が必要です。
部屋の明かりを落としても書斎で作業が続けられる光量を保つために、遮光性のロールスクリーンなどを活用してベッドスペースと仕切るとよいでしょう。シーリングスポットライトなど、光の方向を調整できる照明を取り入れるのも有効です。
光だけでなく、作業音にも気を配りましょう。起きている間には気にならないようなキーボードの音も、隣で寝ている人には騒音になり得ます。防音シートや吸音材などを上手に配置し、家族の眠りを妨げないようにしてください。
和室
和室の場合、座卓に座布団といった和を満喫するのも、ハイデスクと椅子で和モダンに仕上げるのもよいでしょう。ただし、ハイデスクの場合は畳を傷つけないためにラグなどを敷く必要があります。畳の感触を楽しみたいなら、ローテーブルがよいかもしれません。
和室というとナチュラルな木材性のインテリアを選びがちですが、シックなブラックインテリアとも非常に相性がよいのでおすすめです。
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レイアウトだけでなく、書斎に置くアイテムも大事
せっかく自分だけのスペースをつくるのであれば、お気に入りの場所に仕上げたいもの。レイアウトだけでなく、書斎におくアイテムや小物にもこだわりましょう。
アイテムや小物を選ぶとき、方向性を決めずにただ好きなものをそろえるだけでは統一感がなく、落ち着かない空間になってしまいます。統一感を出すためには、あらかじめテーマ(テイストとカラー)を決めておくのがおすすめです。
テイストを選ぶ
書斎のテイストとして人気なのは、ナチュラル系やインダストリアル系です。それぞれ特徴を確認しておきましょう。
落ち着きがあり、女性に人気の「ナチュラル系」
選ぶアイテムによって、和風にも北欧風にもなるナチュラル系は、女性の間で人気の高いテイストです。木製のデスクを中心に、好きなカラーアクセントで統一すれば、温かく落ち着きのある書斎スペースに仕上がります。ゴールドアイテムとの相性もよく、指し色にゴールドを使えば少し大人な雰囲気も演出できるでしょう。
クールな男前モード「インダストリアル系」
書斎にしっくりくるデザインとして男性に人気なのが、インダストリアル系です。「工業的な」という意味を持つインダストリアル系は、金属やタイル、レザーや木材といった工業的な素材を使ったインテリアテイストのこと。書斎にPCを設置する場合にもなじみやすく、重厚感のあるモダンテイストな仕上がりを求める方におすすめです。
洋室はもちろんですが、ブラックテイストに木目が美しいデスクをチョイスすれば、和室にも映えるでしょう。
テーマカラーを選ぶ
カラーは人の気持ちにも影響すると言われています。書斎の目的に合ったカラーで統一しましょう。
ブラック
シンプルでクラシックなデザインのデスクには、ブラックを使ったものが多い傾向にあります。どっしりと重厚感のある黒いデスクを中心にレイアウトを決めると、高級感を演出できます。気持ちを引き締める効果が期待できるので、仕事用の書斎におすすめです。
ホワイト
清潔感のあるホワイトは、オフィスでもよく採用されているカラーです。ホワイトを基調にする場合は大きな家具をホワイトで統一し、サブカラー(アクセントカラー)で小物をそろえるとコーディネートがまとまりやすいでしょう。光を反射しやすいので、窓が少ない書斎スペースには白いインテリアがおすすめです。
ブラウン・ベージュ
リラックスした空間をつくりたいときには、ブラウンやベージュを多く取り入れてみましょう。木製のアイテムは気持ちを落ち着け、緊張を和らげる効果が期待できます。リビングの書斎にもおすすめのカラーです。
ブルー
寒色系のブルーには集中力を高める効果があるため、仕事をするときに積極的に取り入れたいカラーの一つです。ブルーを基調にする場合には、ホワイトやブラウンの小物を取り入れるとおしゃれに仕上がります。
カラーで遊ぶのもあり
一般的にオフィスで取り入れられているカラーは、清潔感あふれる白や統一感を損ねないグレー、ぬくもりを感じさせるベージュなどです。ただ、個人の書斎であれば、「自分の気分が上がるカラー」で遊んでみるのも手でしょう。海外インテリアでよく見られるような、ポップで明るい気分になる配色を選ぶのもおすすめです。
自分の目に入るところは、好みのカラーに変えてみるのもよいでしょう。
アイテムや小物はデザイン性と機能性をチェック
いくらデザインが気に入っていても、使い勝手がよくなければ快適には過ごせません。書斎に置くアイテムには、デザイン性と機能性の両面からこだわりましょう。
椅子
デスクに次いで、書斎でこだわりたいアイテムといえば椅子(チェア)です。長時間座って作業する場合には、機能性を兼ね備えたものを選びましょう。
デザイン面で女性に人気が高いのは、貝殻のような形のシェルが身体にフィットするデザインのイームズ風の椅子。ポップなカラーの中から選べるのでインテリアに合わせやすく、背もたれがあるので作業しやすい点が人気です。
テレワークなどで長時間座って作業する場合には、オフィスチェアがベストです。通気性のよさを求めるならメッシュ素材を選び、快適な座り心地にこだわりたい場合は好みの固さの素材を選びましょう。狭い書斎や出入りが多い書斎の場合には、収納もできるスツール(背もたれのない椅子)が便利です。
照明
狭い書斎で重要となるのが、照明です。とくに、デッドスペースを活用して書斎を設ける場合には、新たに設置しなければならないことも少なくないでしょう。照明のデザインやフォルム一つで空間の雰囲気が変わることも多くあります。
書斎では、スペース全体の照明とは別に、卓上照明を用意するとよいでしょう。角度や明るさを調整できるものを選んでおけば、場面に合わせて調整可能です。
大きなアイテムがそろったら小物にもこだわってみよう
大きなアイテムがそろったら、テーマに合わせた小物を用意しましょう。書斎の目的によって必要なものはさまざまですが、どんなシーンや用途の書斎スペースにもおすすめできるアイテムは、「観葉植物」と「カレンダー」です。
集中力が必要になる作業においては、いかにリラックスできるかがポイントです。植物のグリーンには、疲れ目をやわらげる効果が期待できます。また、風水の考え方でも、書斎に“育つ”グリーンがあると運気をアップ(成長)してくれると言われています。狭い書斎には、小さな多肉植物や観葉植物がおすすめです。
カレンダーは、予定を確認するときなどに欠かせないアイテムです。卓上でも壁掛けでもよいのですが、デザインは書斎のテーマに合わせたものをチョイスしましょう。小さなことのようですが、よく目にするものほど好きなデザインを選ぶようにしておくと、見るたびに前向きな気持ちになれるものです。
シンプルな書斎ならDIYも
小さな書斎をつくるときによくあるのが、「ちょうどいいインテリアが見つからない」という悩みです。とくにデッドスペースなどを利用する場合には、既製品でピッタリと合ったもの(シンデレラフィット)を探すのに苦労するかもしれません。
オーダーメイドで注文する方法もありますが、シンプルな書斎であれば、DIYで満足のいくものをつくれる可能性があります。壁や床などの建材に傷を付けない方法なら、引越し時に原状回復しなければならない賃貸物件でも安心です。
DIYに挑戦するなら、まずは書斎の中心的な存在であるデスクづくりから始めてみるのも手です。メインアイテムであるデスクの仕上がりを見て、「どのようなパーティションがいいか」「こんな飾り棚があるといいな」といったように進めていくと、統一感を出しやすいでしょう。
デスク
書斎のメインとなるデスクですが、簡単なものであればつくり方はいたってシンプルです。大変そうな気もしますが、実は最もDIY向きのアイテムと言えるかもしれません。
簡単なのは、「左右にカラーボックスを配置して、その上に好みの木材(天板)を渡すだけ」という方法。ホームセンターに行けば、無加工のナチュラルなものからアンティーク調に塗装されたものまでそろっているので、希望のサイズにカットしてもらいましょう。両脇のカラーボックスは、そのまま収納として使えます。カラーボックスの代わりにブロックを使えばクールな印象に、木材の箱を使えばナチュラルテイストに仕上がります。
デスクの脚には、市販されているスチール製の脚をつけてもおしゃれに見えます。ボルトなどを使って天板に固定するだけで、既製品のデスクに負けない丈夫なものがつくれます。
パーティション
棚付きのパーティションを間仕切りに使えば、空間を分けられる上に収納が増えて一石二鳥です。
市販の突っ張り棒式のパーティションのなかには、収納の配置や部品を自由に選べる(カスタムできる)ものもあります。突っ張り式の木材と、等間隔に空いた丸い穴にフックなどを引っかけられる有孔(ゆうこう)ボードを組み合わせて、つるす・指す・引っ掛けるとさまざまなアイデアで収納するのもよさそうです。
そのパーティションに黒板タイプの壁紙を貼り付ければ、カレンダーやスケジュールを書いておくことも可能です。おしゃれな手書きデザインを取り入れつつ、実用的に使えるでしょう。
壁掛け棚・飾り棚
書斎スペースでは、余白となってしまう壁も有効に活用したいところです。市販の壁掛け棚を設置したり、木枠などを利用して飾り棚をつけたりすると、「見せる収納」としておしゃれに使えます。
大きめのしっかりした棚であれば、本を置くこともできます。普段からよく手に取る本を置くのもよいですし、表紙がかわいい外国の絵本などをインテリアとして飾るのも素敵です。
レイアウトやアイテムを工夫して、おしゃれな書斎を手に入れよう
部屋数やスペースに余裕がなくても、レイアウトを工夫すれば自分らしい書斎スペースをつくることが可能です。リビングやキッチン、寝室の一角はもちろん、デッドスペースなども有効活用できるかもしれません。せっかくの書斎スペースですから、既製品で適したものがなければ、DIYも検討しながら「自分だけのお気に入りの空間」や「作業に集中できる空間」をつくりましょう。
「今の住まいでは書斎スペースをつくるのが難しい」「引越しをしてよりよい環境を求めたい」という場合は、お気軽にお問い合わせください。
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