- ロフト付き物件は開放感があるが、昇り降りする際の大変さもある
- ロフトは収納スペースや作業スペースとしても利用できる
- ロフト付きの物件を探す場合は、窓やコンセントの有無などに注目してみよう
「ロフトがある部屋はなんだかおしゃれで素敵」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。ロフトは実用性があるだけでなく、趣味の空間、おしゃれの空間として活用することもできるので、若い世代を中心に人気を集めています。
そんな人気のロフト物件ですが、具体的にはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。今回はそれらの情報に加えて、おすすめの活用方法、さらにはロフトがついている物件を探すときのポイントも具体的に解説していきます。
ロフトとは?
そもそもロフトとは、一体どんなスペースのことをいうのでしょうか。ここでは、その概要や歴史について見ていきましょう。
ロフトとは
「ロフト」という言葉は、もともと収穫した牧草などを置いておく馬小屋や納屋の屋根裏にあるスペースを指していました。住居においては、天井下の機能が明確に想定されない余剰空間を使って、収納や物置などに用いられているスペースのことをいいます。ロフト付き住居は室内空間が上下で二層構造になっており、昇り降りをする際はしごを使うのが特徴です。
ロフト空間は、人が大体中腰くらいで歩ける高さであることが一般的です。ロフトの広さや高さ、また使い勝手の良し悪しによって、単に物置としてではなく、就寝スペースや趣味のスペースなどさまざまな目的で活用することができます。
ロフトの歴史
住居におけるロフトが誕生したのは、1980年代後半といわれています。この頃は第二次ベビーブームということもあり、一人暮らしをする学生の数が急増した時代。ワンルームなど家賃の安い物件でも、空間を多目的に使えるロフト付き物件は学生や新卒の社会人から人気があり、需要が高まりました。
当時流行したロフト付き物件も、時が経つにつれて徐々にメジャー物件から外れていきましたが、2000年代に入ってからは再度注目を集めるようになります。当時はロフトをあくまで実用的に使うのが主な目的でしたが、2000年代以降はロフトを「おしゃれなデザイン」「おしゃれな空間」として見る新しい価値観が生まれ、女性を中心に人気を集めるようになりました。
このような新しい時代背景もあり、近年は「ロフト付きのおしゃれな部屋に住みたい」という人も少なくありません。デザイン性に富んだロフト、遊び心のあるロフトなど、いまやロフトは設計デザイナーのセンスが問われる空間にもなっています。
ロフトのメリット・デメリット
機能的でおしゃれな空間を演出するのにも便利なロフトですが、ほかにはどんなメリットがあるのでしょうか。ここではロフトのメリット・デメリットについて振り返っていきましょう。
ロフトのメリット
メリット1:開放感が生まれる
部屋にロフトが設置されていることで、そのぶん天井が高くなる傾向にあるため、部屋のなかに開放感が生まれるでしょう。たとえワンルームであっても、ロフトの有無で部屋全体の印象は大きく変わります。おしゃれな部屋に住みたいという理由から、ロフト付きの物件を選ぶ人も多いです。
メリット2:収納スペースが増える
収納目的で、日常生活のなかで出てくるさまざまな物をロフトに置いておくことができます。たとえば、夏服と冬服を交互に保管したり、漫画本、CD・DVDなどの保管場所にしたりと、日用品などを含んだ多目的な収納スペースとして利用することが可能です。
ひとつの空間として利用できる
寝室、読書スペース、作業スペースのほか、趣味のアイテムやコレクション置き場としても利用できるでしょう。ロフトを「自分の趣味の場所」、ひいては秘密基地のような空間として楽しむ人もいます。
ロフトの有り無しで家賃はあまり変わらない
ロフトは居住スペースとはみなされないので、基本的にその住居の専有面積に含まれず、賃貸物件ではロフトの有り無しでは家賃に大きな差はありません。ロフトがあるぶんスペースが多くなるので、同じ家賃でもロフトがついている物件のほうがお得になります。
ロフトのデメリット
はしご型の階段が場所をとる
ロフト付きの部屋は、基本的にはしごが設置されているのが特徴です。はしごは垂直または斜めに設置されているのが一般的ですが、斜めに設置されているはしごの場合、はしごそのものがある程度の場所をとってしまいます。
昇り降りが大変
ロフトのある部屋を選んだものの、段々はしごの昇り降りが面倒に感じ、あまり使わなくなってしまうことも考えられます。とくにロフトを寝室として使う場合、毎日はしごを昇り降りすることになり、トイレに行くときもはしごを使わなければなりません。また、物置として使用した場合は、荷物の上げ下げに大変さを感じることもあります。
エアコンの冷房があまり感じられないことも
冷たい空気は下へと流れる性質があるので、どれだけエアコンをかけてもロフト部がなかなか涼しくならないこともあります。
ロフトの活用方法をご紹介
ロフトの空間はある程度の広さが確保されているため、さまざまな用途に活用できます。もしロフトの使い道が思い浮かばずに持て余している場合には、ぜひ次の使い方を参考にしてみてください。
寝室として使う
寝室としてロフトを使えば居室空間を広く取ることができます。ベッドや布団などの寝具がない分広く部屋を使え、同時に部屋自体を広く見せることもできます。また、「居室」と「ロフトの寝室」をわけることで、生活にメリハリをつけることもできるでしょう。
夏場に暑くなりやすいというロフトのデメリットも、扇風機を設置すれば快適さは大きく変わるのでおすすめです。
来客用の寝室として利用する
部屋に知人を招いて泊まってもらいたいとき、居室に寝床を二箇所つくるというのはかなりのスペースをとります。しかし、ロフトがあれば居室とロフトでそれぞれ寝室を設けることができ、場所をとらずに寝泊まりができます。
趣味としてロフトを利用する場合
ロフトは自身の趣味の空間としての使い方もできます。たとえば、漫画や本が好きなら横長の本棚を積み上げて図書館のような空間をつくったり、映画が好きならDVDを見る空間にしたりと、趣味に合わせた空間づくりが可能です。
ほかにも絵を描く人はアトリエに、パソコンで作業する人はもうひとつの仕事場にするなど、自分にとって心が弾むような空間をつくってみましょう。
物置場として利用
ロフトの使い方で、最も一般的といえるのが物置としての利用です。季節外れの服、扇風機やこたつ、仕事で使わなくなったもの、旅行で使うキャリーケース、来客用の布団など、居室にあるとスペースを取ってしまうものはロフトに置いておくと便利です。別に倉庫を借りるなどの余計な出費がかさむこともないので、節約にもつながるでしょう。
また、ロフトを物置として使う場合、来客時にリビングから物が目立たないようにカーテンを引くなどの工夫をするのもおすすめです。
洗濯物干し場として利用
ロフトの高さに十分余裕があり、また窓があって空気の流れも問題なければ、洗濯物を干すことも可能です。窓(天窓)の位置によっては太陽の光が入るので、洗濯物も早く乾燥します。
ロフトを洗濯物の干しスペースに使うときは、天井に取り付けるタイプの物干し竿がおすすめです。天井に取り付ける物干し竿は床のスペースを取らないので、洗濯物を干していないときは広々とした空間を保てます。天井に取り付けるのがむずかしい場合は、折り畳み可能な物干しスタンドがよいでしょう。
ロフト付き物件を選ぶ際のチェックポイント
一言でロフトといっても、その造りには物件によって違いがあります。どういったロフトなのかはインターネットで閲覧したり、実際に内覧したりして確認しましょう。それでは、どういったポイントに注意して見ていけばいいのでしょうか。ここではロフト付き物件を選ぶ際にチェックしておきたいポイントを解説します。
窓の有無
窓の有無で、ロフトで快適に過ごせるかどうかが大きく変わります。熱がこもりやすい空間であるロフトには、換気ができる窓があると理想です。また、洗濯物を干す場合も窓があれば日光が当たり、開閉で風の調整もできます。
内見の際は、日光が入るかどうか、風通しはどうかといった点をチェックしておきましょう。
コンセントがあるかどうか
ロフトでパソコン作業をする、テレビでDVDを見るといった際はコンセントが必須です。ほかにも、スマートフォンを充電したり扇風機を設置したりすることを考えると、コンセント付きのロフトはメリットが多いでしょう。
コンセントがない場合は居室スペースから延長コードを引っ張ってくる必要があり、コードを上手く隠さないと室内の見栄えも悪くなります。
ロフトの高さ・広さを確認する
ロフトをどのように使いたいかある程度決まっていれば、内見の際に実際にロフトの空間に入って高さや広さが十分か確認しておきましょう。内見でロフトに昇る際は、はしごの昇り降りでストレスがないかどうかもチェックしておきたいポイントです。
収納スペース・作業スペースなどロフトの用途は幅広い
ロフトの有無では家賃に大きな差が出ないため、ロフトの用途が明確になっている場合は、お得かつ便利な物件といえるでしょう。たとえ就寝スペースや趣味のスペースとして使わなくなったとしても、物置として有効活用できます。
初めてのロフト付き物件探しでは、自身の生活費やロフトの使用目的に合わせて最適な物件を探してみましょう。ロフト付き物件を探したい方は、下記よりぜひお問い合わせください。
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