- 1LDKにもそれぞれ種類があり、ライフステージに合わせて選ぶことが大切
- 「リビング」と「プライベートスペース」の在り方をよく検討しよう
- 暮らしやすさを左右する「動線」は、まず日々の暮らしのチェックから始める
一人暮らしや二人暮らしでの新生活を始めるにあたって、候補に挙がるのが1LDKではないでしょうか。1LDKは、「一つの部屋と8帖以上のリビングダイニングキッチン」がある間取りを指します。「寝室が独立しつつ、食事や趣味のための広めのスペースを確保したい」というニーズにはぴったりの間取りなのです。
1LDKはレイアウトのバリエーションも豊富に考えられるので、住まう人のアイディア次第で暮らしの表情が大きく変化します。今回はそんな魅力的な1LDKのレイアウトコーデ術について解説します。
1LDKによくある間取り5選
一人暮らしや二人暮らし、または小さなお子さんがいるファミリーにも人気と、幅広い層に支持される1LDK。その理由は、家族構成によって柔軟なレイアウトが可能な点にあります。まずは1LDKのよくある間取り5選をご紹介します。
その1:単身者用タイプ
1LDK物件のなかでもやや小ぶりなのが、単身者用タイプ。LDKスペースが9帖程度で、洋室は3~4.5帖という間取りイメージです。洋室とLDKは横開きの扉で区切られており、独立したスペースは寝室として使われることがほとんどでしょう。
広々と暮らしたいという人は扉を開放して大きなワンルームのような活用の仕方もあります。この方法であれば一部屋感覚で使用できるので非常に開放感があり、一人暮らしをちょっと贅沢に楽しめそうです。
その2:中廊下タイプ
多くの物件で採用されているもっとも平均的な1LDKのタイプと言えるでしょう。LDKは8~10帖程度で、洋室は小ぶりな4帖くらいが大半です。廊下を挟んで洋室、トイレ、お風呂などが分かれている構造になります。洋室と他のスペースは廊下を挟むので、それぞれのスペースの用途を明確に分けやすい点も特徴です。
LDKスペースに大きめの収納が用意されていることも多く、書籍をはじめ自分のコレクション、季節家電などさまざまなアイテムを上手に配置できれば部屋の魅力もアップするでしょう。
その3:窓無しLDKタイプ
窓無しLDKとは、玄関からリビングルームを通った奥に仕切りが設置された洋室があるタイプの間取りです。窓は洋室にだけ設置されており、そのほかには窓がないつくりになっています。洋室の仕切りを閉めてしまうと、そのほかのスペースが真っ暗になってしまうので、光を通す素材の仕切りにして太陽の光を取り込むようになっている物件も多いようです。
この素材感がむしろスタイリッシュでいい感じと若い世代に好まれやすい傾向にあります。昼間は仕事に行くので、あまり太陽の光が入ってこなくてもよいという人にもおすすめです。
その4:デザイナーズタイプ
デザイナーズタイプの1LDKは、リビングの奥にベッドルームとバスルームが配置されている間取りが多い傾向にあります。ベッドルームを通らないと洗面所が利用できない構造を不便に感じる方もいるかもしれませんが、来客があまりない方であれば問題ないでしょう。
また、海外住宅のような段差のないエントランスになっている物件も多いのが特徴です。デザイナーズタイプという呼び方に相応しいおしゃれなデザインのものが多いので、若者世代や二人暮らしに人気があります。
その5:ファミリータイプ
1LDKには、小さな子どもがいるファミリー向けのタイプもあります。このタイプは玄関を入るとキッチンにつながるドアがあることが多く、買い物した荷物をそのまま運び込めるなど、ファミリー世代が生活しやすい動線設計の工夫が施されています。
玄関からキッチン、キッチンやベッドルームから洗面所へとアクセスできる、回遊性あるつくりがファミリータイプの物件の特徴です。物件における回遊性とは、家をぐるりと回れる間取りという意味合いになります。このタイプはお風呂上がりの子どもが直接ベッドルームに行ったり、料理しながら洗濯できたり、家事や子育てに便利なつくりとなっています。
「1LDKならでは」こだわりの家具配置とコーディネート
「居心地がよく、モテ度の高い部屋に住みたい」「インテリアにこだわって、ちょっとリッチなムードで暮らしたい」と一人暮らしに思いを馳せている方もいるでしょう。また、同棲を機に始まる1LDKの新生活に入居前からワクワクしているカップルもいるはずです。そんな理想の暮らしのためには、まずは各スペースのサイズを正確に測っておくことや、ご自身が望むテイストはどんな感じかを具体的にイメージすることが大切です。
とくに部屋のサイズについてはスマホにデータを保存しておき、お店で家具を買う前に確認するようにしましょう。購入した家具・家電が大きすぎて部屋に入らないミスがあると大変です。部屋のテイストについては、参考になる写真を保存しておくことをおすすめします。
その1:単身者用タイプの家具配置コーディネート
単身の場合はダイニングテーブルとコンパクトソファ、テレビの置き場所を考えましょう。食事、くつろぎ、テレビ鑑賞を同じ体勢で楽しみたいのであれば、そこまで工夫する必要はありません。しかし、食事とくつろぎの時間を区切りたいのであれば、ソファを中央寄りにセットして、ソファの裏側にダイニングテーブルを置くようにしましょう。こうすることで「食事サイド」と「くつろぎサイド」の2パターンを確保できます。
3~4.5帖程度の洋室を書斎として使いたいのであれば、思い切ってリビングのソファをソファベッドにしてしまうのもアリでしょう。
その2:窓無しLDKタイプの家具配置コーディネート
窓無しLDKタイプの場合は、光を通す間仕切りを活かしたインテリアアイテムとして利用するのがおすすめです。洋室をベッドルームにして、スタンド型のルームライトをベッドの側に置いてみましょう。夜でも温かい光が間仕切りから透けて見えることで、一気に部屋全体に奥行きが生まれます。部屋が暗くなりがちな分、コーナーごとに照明を置くことで海外のようなモダンな雰囲気に仕上がるでしょう。
その3:中廊下タイプの家具配置コーディネート
中廊下タイプの場合、中途半端な収納家具を導入せずリビングに設置されていることの多い収納スペースをフル活用しましょう。日用品をはじめ書籍、衣類や季節家電などバラバラになりやすいものをまとめて収納することで、スッキリした空間が生まれます。
とにかく目につくごちゃごちゃしたものをすべて集約することで、モデルルームのような雰囲気にすることも夢ではありません。中廊下タイプの場合は収納家具を置かず、リビングの収納をどれだけ活かしきれるかが勝負と言えます。ごちゃごちゃ感を見せないようにできたら、部屋のコーナーに小さめのイスを用意して、その上にアートフレームを飾るなど小物で差をつけましょう。
その4:デザイナーズタイプの家具配置コーディネート
デザイナーズタイプの場合、すでにスタイリッシュな仕様になっていることが大半です。こうしたスタイリッシュな部屋の場合はソファなどもきっちり置かず、わざと斜めに配置し部屋に動きを与えることでより広くおしゃれな印象にすることができます。
玄関から入ってきたときの視線を考えて、遠近法の効果が得られるように家具を八の字型に置くと実際のサイズ以上に広く感じられるでしょう。
その5:ファミリータイプの家具配置コーディネート
ファミリータイプの場合は、やはり家族が入居することが大半です。その場合はとにかく死角を作らないように注意しましょう。とくに子どもがまだ小さい場合は、常に目を光らせないとどんな危険があるかわかりません。また、年頃の子どものいたずらにも注意しましょう。
なるべく家具も死角を作らないように壁側に配置し、リビングを広く見渡せるのが理想です。リビングがキッチンの背中側にある場合は、キッチンに鏡を配置し、すぐにリビングの様子が確認できるとよいでしょう。
1LDKでカップルが暮らすなら「収納」に注目
同棲や結婚を機に、一人暮らしから二人暮らしへとライフスタイルが変化する方もいるでしょう。その際に見落としがちなのが収納環境です。収納する衣類や雑貨も2倍以上になることもあるので、突然狭さを感じてしまうかもしれない点が懸念だと言えます。そのため、二人暮らしを始めるカップルは物件の収納に注目しましょう。
家具を新しく買う前に考えること
1LDKでカップルが暮らす場合は、収納問題がトラブルになりがちです。お互いに荷物が多く困っているという話はよくありますが、荷物の多さに関して家具を買うことで解消しようとしても、なかなか上手くいかないケースも珍しくありません。新しく家具を買う前に、契約する物件の収納力をきちんと把握することが大切です。
まずはお互いに「自分の収納スペースはこのくらい」と決めをして、そのスペースだけで済むように持ち物を整理することから始めましょう。それでも足りなければデッドスペース収納を利用するのもおすすめです。ベッドの下、ソファの下をはじめ、大型の旅行用トランクもオフシーズンには収納スペースになります。
また、季節ものなどは「処分する」「実家に送る」「トランクルームを利用する」などさまざまなアイディアを活用しましょう。大型のプリンターなど二人で共用できるものがあれば片方は処分するなど、柔軟な発想で部屋のスペースを確保することが大切です。
心地よく暮らすには「動線」が鍵
二人暮らしをしていた恋人時代を経て結婚し、子どもが生まれて……と、ライフステージはその都度変化していくでしょう。一人暮らしであれば家具も自由な配置ができますが、夫婦になり、子どもが生まれた場合を想定すると生活動線をより意識すべきでしょう。
「生活動線ありき」で家具配置を考える
生活動線とは、部屋の中を人が通る道のことであり、意識することで暮らしやすさは大きく変わります。たとえば、リビングからトイレに行く廊下に大きな家具を置いてしまうと、トイレに行くたびに体の向きを変えなければいけません。これが一度二度であれば我慢もできても、毎日これではウンザリしてしまうでしょう。動線がスムーズでないことでストレスを感じることもあるので、一度チェックしてみることをおすすめします。
動線を意識した家具配置やレイアウトのポイントは、移動距離を最小限にするために何をどこに配置したらいいかを考えることです。部屋の中で歩きやすい、動きやすいというのは基本中の基本。プラスして、小物などは毎日のように使うものは身近に、あまり使わないものは遠くにといった具合に、改めて収納場所などを考えてみましょう。
家事が終わったあとにリビングテーブルで家計簿をつけるといった習慣があるのなら、リビングテーブル近くに電卓や筆記用具、家計簿を置くとスムーズな動線になります。いくら部屋の見栄えがよくても、実際に暮らすのにはストレスが溜まるようでは本末転倒です。各スペースの動線術についても触れていきましょう。
キッチンまわりは動線確保が最重要!
キッチンでは刃物や火も扱うために、動線を考えていないと思わぬストレスを感じることもあるでしょう。キッチンが「何だか使いづらい」と思っているのなら、まずは一定期間、ご自身の動作を振り返ってみましょう。スマホを固定して動画を撮影し、確認してみるのも一つの方法です。「シンクの片づけが終わっていないと、料理がしにくそう」など、意外な発見があるはずです。
ご自身の動作を確認してから、実際の配置に移ります。「スパイス類は冷蔵庫のなかの奥深くに収納されているので取り出しにくくないか」なども重要なチェックポイント。普段、無意識にしている無駄な動作を洗い出すことが、使いやすいキッチン作りや配置の第一歩なのです。
リビングは迷子の宝庫
爪切りや充電器、雑誌やダイレクトメールなど、とかくさまざまなものが散乱しがちなのがリビングです。だからこそ、爪切りや充電器などリビングでよく使うものは何かをしっかり観察したうえで対策しましょう。
雑誌がテーブルに放置されているのであればマガジンラックを購入し、学校からのお知らせプリントやDMが散らばっているのであれば、レターケースなどを用意するのが整理整頓の秘訣です。リビングテーブルの上に放置されたものはほとんどの場合、物の置き場所が決まっていないか、普段はリビングからやや遠い場所に置かれているはずです。
もしリビング以外の場所に置いているものがいつの間にかリビングに集まっているのであれば、やや部屋は狭くなってしまうかも知れませんが、リビングに収納家具を用意したほうがいいでしょう。横幅の大きいものよりは短く、縦に長い収納家具のほうがスペースを圧迫しないので広く感じられるはずです。
寝ている向きで検討したいベッドの配置
物が多い場合は、ベッド下に収納スペースを作ることで飛躍的に収納力が上がります。タイヤつきの収納ボックスなどであれば取り出しやすく、衣替えも簡単になるでしょう。
寝室のレイアウトでもっとも重要なベッドをどこに置くかという問題ですが、まずはご自身の寝相をチェックすべきです。横を向いて寝る癖のある人は、右左どちらを向いて寝ているかがポイント。ご自身がいつもは右向きで寝ているのであれば、左側が壁になるようにベッドを配置しましょう。こうすれば、ワンアクションでベッドから出られるので、寝起きがスムーズになります。なお、災害時の安全確保のため、枕元に背の高い家具を配置するのは控えましょう。
暮らしに合わせた1LDKで心地よい毎日を
1LDKのレイアウトを考えるには、住まう人の年齢や職業、暮らす人の数やその家族構成を考慮することが大切です。シンプルに見える1LDKにも、さまざまな間取りがあり、住む人のライフステージもさまざまだと言えます。ご自身が理想とする住まいを具体的にイメージしたうえで、物件探しを始めることをおすすめします。
ピタットハウスのお問い合わせページに移動します
お問い合わせページに移動します
あわせて読みたい
よくある質問
-
お部屋探しに役立つ情報はありますか?
-
物件探し(不動産購入・売却)について役立つ情報はありますか?
この記事をシェアする
お部屋を探す
特集から記事を探す
記事カテゴリ
おすすめ記事
物件をご所有されている方、
お住まいをお探しの方
売りたい
土地活用・相続の相談がしたい
売るか貸すかお悩みの方はこちら