- 二人暮らしには、1Kから2LDKの間取りがおすすめ
- 結婚資金を貯めるなら、家賃は収入(手取り)の3割以下を基準に
- 部屋探しのコツを知っておけば、より家賃が安い部屋を見つけることも可能
同棲をすると、大好きな人といる時間が増え、生活がより豊かになります。しかし部屋選びを間違えると、経済的負担が増えたりストレスがたまったりして関係がギクシャクしてしまうことも……。そんな悲しい結末を避けるためにも、二人暮らしの部屋は慎重に選ぶ必要があります。
事前に理想の部屋を明確にするなど、「二人暮らしの部屋探しのコツ」を知っておけば、家賃を抑えて満足できる物件に住むことができるでしょう。この記事では家賃相場や家賃を抑えるコツなど、同棲の部屋探しに役立つ情報をご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
同棲に適した間取りや広さの目安は?
誰しも「できるだけ広い間取りの部屋に住みたい」と思うでしょう。しかし、広い物件はそれなりに家賃も高くなります。また、広い部屋は狭い部屋に比べて光熱費もかかり、掃除も大変なので、一概に「広ければよい」というわけではありません。
必要以上に広い部屋は、経済的にも肉体的にも負担になります。同棲に適した間取りと広さを知り、それを目安に部屋探しをしましょう。同棲カップルに適した間取りのタイプは大きく3つあります。それぞれの広さの目安やメリット・デメリットは次の通りです。
間取り1:大きめの1K/1DK/1LDK
1Kは部屋が一つと4.5畳以下の台所スペースからなる部屋が多い間取りです。ワンルームとの違いは、台所と部屋との間に仕切りがあること。それ以外は、基本的にワンルーム同様に一人暮らし用に適した部屋となっています。結婚して近く新居を構える予定があったり、住まいにとくにこだわりがなかったりする場合は、二人でも生活できるでしょう。
1Kのメリットはなんといっても家賃の安さですが、物件によっては一人暮らし専用で「同棲NG」というケースもあります。また、二人で生活すると収納スペースが少なく、部屋が一つしかないので一人の時間をつくりにくいというデメリットも。1Kで窮屈に感じるのであれば、小さめの1DKや1LDKを探してみるとよいでしょう。
1Kや1DK、1LDKは、まだ若くて経済的に余裕がない、結婚資金を貯めたい、ライフスタイルが異なるため二人でいる時間が少ない、二人の時間を大切にしたいといったカップルにおすすめの間取りです。
間取り2:2DK
ダイニングキッチン以外に、ふたつの居室があるタイプの間取りが2DKです。部屋が二つあるので自分の部屋を持てますが、二人で過ごすためのリビングはありません。築古物件に多いタイプですが、だいたい同じ広さの1LDKよりも家賃が安いのが魅力です。「2DKに住みたいけど、古い物件はちょっと……」という方は、築古でもリフォーム・リノベーションをしている物件を探してみましょう。気に入った物件が見つかるかもしれません。
2DKは、自宅で仕事をすることが多い、互いのプライベートな時間を大切にしたい、できるだけ家賃を抑えたい、十分な収納スペースを確保したい、といったカップルに適した間取りと言えるでしょう。
間取り3:2LDK
2DKのDKにリビングがプラスされた間取りです。2LDKであれば、二人の時間とそれぞれの時間が持て、収納スペースも十分にあります。結婚することがすでに決まっているカップルも、結婚を機に引越す必要はないでしょう。また、子どもが生まれてもある程度大きくなるまでは住み続けられるのもメリットです。
長く住めるので将来的な引越し費用を抑えられますが、広さが50m2以上になるので家賃は高め。東京都内の家賃相場も、約12万円です。また、人気の間取りなので3DKと比較しても割高になります。
2LDKは、経済的な余裕がある、結婚後も住める物件を探している、一人の時間も二人の時間も大切にしたい、住まいのインテリアにこだわりたい、といったカップルにぴったりの間取りです。
大都市圏で一般的な同棲の家賃相場は?
家賃相場は、地域によってかなり違いがあります。ここではピタットハウスの賃貸物件検索結果から各地域の大都市圏をピックアップし、家賃相場についてさらに詳しく見ていきます。
※2021年3月時点
東京都23区の家賃相場
東京都23区の家賃相場は、1R・1K・1DKが6.4万円から13.9万円、1LDK・2K・2DKが8.7万円から22.8万円、2LDK・3K・3DKが10.7万円から40.5万円です。23区内でもっとも高いエリアは渋谷区と港区で、2LDK・3K・3DKの広さになると一般的な若いカップルが家賃を支払うのは難しいでしょう。
家賃相場が高いことで知られている東京23区ですが、エリアによって家賃相場がかなり違うのは特徴的です。23区内で効率よく二人暮しの部屋を探したいなら、まずはエリアを絞ってみましょう。結婚資金を貯めたいカップルにおすすめのエリアは、東京スカイツリーから近く物価が安い足立区と、緑が豊かで公園も多い江戸川区です。
大阪府大阪市の家賃相場
大阪府大阪市の家賃相場は、1R・1K・1DKが4.2万円から6.7万円、1LDK・2K・2DKが5.9万円から12.6万円、2LDK・3K・3DKが7.1万円から17.5万円となっています。
いずれの間取りでも家賃相場が最上位だったのは、「ミナミ」と呼ばれる繁華街がある中央区。一方で、旭区や住吉区、東淀川区などは比較的家賃を抑えて住むのに適しています。旭区や住吉区は比較的治安がよいため、将来的な子育てを考えて引越しを検討するのもよいでしょう。
愛知県名古屋市の家賃相場
愛知県名古屋市の家賃相場は、1R・1K・1DKが4.3万円から6.4万円、1LDK・2K・2DKが5.9万円から10.8万円、2LDK・3K・3DKが6.5万円から15.3万円。基本的には愛知県庁や名古屋市役所がある中区がもっとも高く、2LDK・3K・3DKの家賃相場は、再開発が進み近年土地価格が上昇している中村区が高くなっています。
家賃相場が安く、住みやすいエリアが希望なら、大型商業施設がある緑区やレジャー施設が充実しファミリー層に人気のある天白区で部屋を探してみるとよいでしょう。名古屋市も東京都23区と同様に、物件の広さ次第で家賃がかなり異なります。家賃上限と希望の間取りを明白にしてから部屋探しをすることが重要です。
福岡県福岡市の家賃相場
福岡県福岡市の家賃相場は、1R・1K・1DKが3.3万円から5.7万円、1LDK・2K・2DKが7万円から8.4万円、2LDK・3K・3DKが9.2万円から14.8万円でした。中央区はデパートやお店が多く商業が盛んなエリアのため、いずれの間取りも家賃相場は高い傾向があります。
福岡市内はとくに2LDK・3K・3DKの家賃相場が高いので、結婚資金を貯めたいなら2DKまでの間取りで部屋を探すとよいでしょう。閑静な住宅街でファミリー層が多く生活している東区であれば、広くて安い家賃の部屋を比較的見つけやすいです。
北海道札幌市の家賃相場
北海道札幌市の家賃相場は、1R・1K・1DKが2.6万円から3.6万円、1LDK・2K・2DKが4.2万円から6.2万円、2LDK・3K・3DKが5.4万円から9万円。いずれの間取りも、もっとも高いのが時計台で有名な中央区、次に高いのが北海道大学のある北区となっています。南区は札幌市のなかでもっとも家賃が安く、自然豊かなエリアではありますが、車を持っていないカップルは生活しづらいでしょう。
北海道札幌市の家賃相場の特徴は、1LDK・2K・2DKと2LDK・3K・3DKの家賃相場にそれほど違いがない点です。近い将来、結婚をして出産する予定のあるカップルは、最初から広めの部屋を借りたほうが引越しの手間が省け、かかる費用も安く済みます。
同棲しながら結婚資金を貯めたい!家賃の上限はどのくらい?
婚約は人生で最も幸せな瞬間の一つですが、ほとんどのカップルはすぐに「お金」という現実と向き合わなければなりません。「結納式」「婚約指輪」「結婚指輪」「挙式」「披露宴」「新婚旅行」など、なにかとお金が必要だからです。
結婚式の方法は多様化していますが、仮に結納式から新婚旅行まで行った場合の費用の相場は約487.6万円です。挙式や披露宴ではご祝儀をいただくことになりますが、ご祝儀の平均総額224.1万円を差し引いても、263.5万円の結婚資金が必要となります。
若いうちから貯蓄をしていて、それほどお金の心配はないという方もいるかもしれません。しかし、同棲をしながら二人で結婚資金を貯めるカップルもいるでしょう。希望の部屋が見つかっても家賃が予算に合わなければ借りるのが難しくなるので、部屋探しではまず家賃の上限を設定することが大切です。ここでは、結婚資金を貯めたいカップルの「家賃上限の考え方」をご紹介します。
まずは貯金の目標額を明確に
結婚資金は親に援助してもらうケースも多いので、双方の家族を含めた話し合いで費用分担を考えましょう。二人でどれくらいの結婚資金が必要になるかわかったら、貯蓄額を差し引いて「これから貯めるべき金額」を明確にしてください。結婚資金180万円を3年で貯めるなら、月々5万円の貯金が必要です。
ふたりの収入と毎月の支出を計算する
家賃を考えるのにもっとも重要なのは、二人の収入と支出です。収入はカップルによって異なりますが、「20代の2人以上の勤労者世帯」における住居費以外の消費支出平均は18万5,000円です。その内訳は以下のようになっています。
【20代の2人以上の勤労者世帯における住居費以外の消費支出平均】
・食料:5万2,700円
・光熱、水道:1万6,600円
・家具、家事用品:9,100円
・被服、履物:9,400円
・保健医療:8,600円
・交通、通信:3万4,900円
・教育:3,100円
・教養娯楽:1万8,700円
・その他:3万1,800円
仮に二人の収入を合わせて40万円であれば、平均支出を引くと21万5,000円が残ります。結婚資金として毎月5万円の貯金をしたいのであれば、単純計算で家賃の上限額は16万5,000円です。
しかし、結婚すれば妊娠、出産、マイホームの購入とイベントは続きます。20代後半から30代にかけては知人の祝いごとも多い時期なので、早いうちからそれらの資金も貯めておくとよいでしょう。主なイベントにかかる平均額は次のとおりです。
正常分娩の出産費用の全国平均額:50万5,759円
出典:公益社団法人国民健康保険中央会 「正常分娩分の平均的な出産費用について(2016年度)
子どもひとりにかかる教育費の平均額:約150万円
※幼稚園から高等学校まで公立の場合
住宅ローンの平均借入金額:3,496.8万円
出典:2018年度住宅金融支援機構が住宅ローン「フラット35」利用者を対象とした調査結果
外食や趣味や衣類にかけるお金を節約すれば、その分高めの部屋を借りることも可能ですが、一般的に家賃は「収入(手取り)の約3割」が基準と考えられています。二人合わせて毎月40万円の収入であれば、家賃12万円以下の部屋を探すとよいでしょう。
二人暮らしで家賃を抑えるコツは?
たった5,000円の違いでも1年で6万円出費を抑えられるので、同棲する部屋の家賃は少しでも安いほうがよいですよね。ここでは二人暮らしの家賃を抑えるコツとして、より安い部屋を見つけるためのポイントをご紹介します。
エリアを変更する
「住みたい街ランキング」があるように、住む街にこだわりたい方も多いでしょう。家賃を決めるもっとも重要な要素は、そのエリアの土地価格です。土地価格が高いエリアは多少の違いがあっても全体的に家賃は高めになり、東京23区内では港区や新宿区などが「高いエリア」に該当します。具体的には、港区の2LDKから3DKの家賃相場は約44万円ですが、足立区なら約11万円で同じような間取りの部屋を借りることが可能です。
おしゃれな街に憧れがあるかもしれませんが、家賃を抑えるためには部屋を探すエリアを変更するのが手っ取り早いと言えるでしょう。
条件を緩くして多くの物件を見る
条件検索をしたからといって、必ずしもすべての物件が検索結果に表示されるとは限りません。たとえば、エアコンやBS/CSなどは設置しているケースが普通になってきているので、「わざわざ登録していない」という物件も多いのが実情です。
どうしても外せない条件だけ設定し、画像を見て選んだほうが選択肢は増えるので、希望に合う部屋が見つけやすいでしょう。条件を緩くする方法としては、「駅徒歩圏を5分から10分に広げる」「新築物件のみでなく築浅物件も含める」「1LDKに加えて2DKも候補に入れる」などがあります。
不動産情報をこまめにチェックする
引越しするタイミングは人それぞれ。いつ条件に合った物件が情報として出てくるかわからないので、不動産情報はこまめにチェックしましょう。
とはいえ、四六時中不動産情報を見ることはできないですよね。そこでおすすめなのが、「新着物件通知機能」です。ポータルサイトの新着物件通知機能を登録しておけば、条件に合った物件が出たタイミングでお知らせが届きます。条件のよい物件は人気が高いので、気に入ったらすぐに不動産会社に連絡することも忘れずに。
繁忙期は避けて部屋探しをする
不動産会社の繁忙期は新生活がはじまる前の1月から3月です。引越しする人が多いことからこの時期は条件がよい物件の数も増えますが、同時に入居希望者も増えるので、競争率が高く契約できないこともあります。またこの時期は、時間をかけて検討するのも難しいでしょう。
閑散期は賃貸物件の数は少ないものの、入居希望者も少ないので、不動産会社に丁寧に対応してもらえる可能性があります。部屋をじっくり見てから選べるのもメリットです。
リノベーション済みの物件を探す
キレイ好きの方なら、「新築に住みたい」と思うかもしれません。しかし、新築物件は人気が高く家賃も高め。条件を緩くして「築浅」の物件を探せば多少は安くできますが、それでも選択肢は限られてしまいます。そういった場合は、リノベーション済みの築古を探してみましょう。
リノベーション済みの築古物件は、築浅物件と比較しても家賃が安いケースが多くあります。
ポイントを押さえて理想に合った二人の部屋を見つけよう
一人暮らしであれば、立地、家賃、内装、設備など、自分の都合で条件を選択できますが、二人暮らしとなるとそうはいきません。相手の希望とすり合わせながら部屋探しをしなければならず、間取りや広さ、収納の数など、条件はさらに増えるでしょう。
二人暮らしの部屋探しは難しそうにも感じますが、順序立てて家賃を設定し、部屋探しのポイントを押さえておけば、理想の住まいを見つけるのは難しくありません。結婚資金を貯めながら同棲ができる部屋をお探しの方は、こちらでご紹介した情報を参考に、二人で力を合わせて「満足できる部屋探し」を成功させてください。
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