更新日:2025.11.10
【2025年10月最新】金価格2万3,000円台突破!背景・推移・今後の見通しと不動産売却への影響を徹底解説
2025年9月29日、金価格が史上初めて2万円を突破し、同年10月には一時2万3,000円まで上昇しました。 なぜ今、金価格がこれほどまでに高騰しているのでしょうか。 本記事では、これまでの金価格の推移を振り返りながら、高騰の背景にある要因を解説します。 また、実物資産としての「金」と「不動産」の関連性についても詳しくご紹介します。
- 金価格は過去5年間で4倍以上に高騰している
- 金価格の高騰には、トランプ関税をはじめとする国際情勢の不安定化が影響している
- 不動産も金と同様に実物資産で、直近では価格が右肩上がりに推移している
【2025年9月】金価格が史上初の1グラム2万円を突破!背景と今後の見通し
2025年9月29日、金価格がついに1グラムあたり2万円を超えました。
2020年頃には1グラムあたり7,000~8,000円だったため、わずか5年で3倍程度上昇していることになります。 ここでは、金価格が高騰している背景と、今後の見通しを解説します。
金価格が上昇している背景と今後の見通し
金価格が上昇している背景としては、以下の3つが挙げられます。
- インフレの進行
- 円安の影響
- 世界的な情勢不安(トランプ関税など)
最初の要因は、世界的に進行しているインフレです。
インフレとは、物価が上昇し、お金の価値が下がる現象のことです。 これにより、実物資産である金の価値が相対的に高まり、価格上昇につながっています。
次に、日本国内での円安も金価格の高騰に大きく影響しています。
以下は、過去5年間のドル円相場です。

※日本銀行の情報を基に、クラモア編集部が作成
2020年9月のドル円相場は約105円でしたが、2025年9月には150円前後まで円安が進行しています。
金は世界市場において、ドル建てで取引されるため、円安が進むと日本円での金価格はさらに高くなります。
さらに、金価格の上昇には、世界的な情勢不安も深く関係しています。
2020年のコロナ禍以降、世界中で不安を感じる時期が続きました。 また、2022年にはロシアによるウクライナ侵攻が発生し、周辺各国では緊張感が高まっています。 日本周辺でも中国による台湾や尖閣諸島、沖縄への侵攻懸念が広がっています。 そして2025年には、アメリカのトランプ氏が2期目として大統領に再就任しました。 各国に対して「トランプ関税」を発動し、国際情勢の緊張が再び高まっています。
金は「有事の資産」とも呼ばれ、世界的に供給量が限られているため、経済や政治の不安定な状況下では安全資産としての需要が高まります。 こうした背景が、現在の金価格の高騰につながっているのです。
実物資産としての金と不動産の関連性
これまで、金価格の高騰について解説してきましたが、金と不動産はどちらも同じ「実物資産」として類似している部分もあります。 ここでは、金と不動産の関連性について見ていきましょう。
実物資産はインフレに強い
金がインフレに強い資産であることはすでに述べましたが、これは実物資産全般に共通する特徴です。
不動産も金と同様に、インフレ時に価値が下がりにくく、資産保全の手段として注目されています。
不動産価格も上昇傾向が続いている
以下は、国土交通省が公表している不動産価格指数です。

画像引用:国土交通省 「不動産価格指数」
このデータからも、不動産価格が金価格と同様に右肩上がりで推移していることが分かります。
このことからもわかる通り、インフレや経済不安の影響を受けにくい実物資産として、金と不動産の価値が今見直されているのです。
実物資産としての不動産価格の今後
最後に、実物資産としての不動産価格の今後について見ていきましょう。
金投資より不動産投資が優れる点
実物資産として比較した場合、不動産投資が金投資より優れる点としては、以下のような特徴が挙げられます。
- ローンを組んで購入できる
- 家賃収入が得られる
不動産は、購入する物件を担保にローンを組むことができます。 そのため、手元に大きなお金がなくとも、数千万円規模の資産を取得しやすいというメリットがあります。
また、金投資は購入時から売却時までの値上がり益しか期待できませんが、不動産投資は運用中に家賃収入を得られるというメリットがあります。 このため、投資としてだけでなく、事業としても取り組みやすいのが特徴です。
日本国内では少子高齢化が進む点などが懸念点
金も不動産もインフレに強い実物資産ではありますが、不動産は金と比べて「安全資産」としての性質はやや劣ります。特に日本では、少子高齢化の進行により、地方の不動産価格が下落する可能性が懸念されています。
さらに、金は有事の際に持ち運ぶことができますが、不動産は「不動」産という言葉通り、動かすことができない資産です。 仮に日本が地政学的なリスクや社会不安などの影響を受けるような状況に陥った場合、不動産価格は暴落してしまう可能性が高いでしょう。
投資として考えるのであれば、複数の投資を比較することが大切
これまで金価格と不動産価格の推移をもとに、それぞれの投資の特徴を解説してきました。
金投資・不動産投資にはそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらが優れているかは目的や状況によって異なります。 投資を検討する際は、複数の選択肢を比較し、自分に合った資産運用方法を選ぶことが重要です。
なお、不動産を住居として所有している場合は、資産価値の変動についてそこまで不安に感じる必要はありません。 資産価値がいくら変動しようとも、売却しない限り、生活に直接影響することは少ないためです。 一方で、近いうちに不動産の売却を検討している場合は、早めに不動産会社へ相談することをおすすめします。
まとめ
本記事では、金価格の推移を踏まえながら、金価格が上昇している背景や、実物資産としての不動産との関連性についてご紹介しました。
世界的なインフレの影響により、金や不動産などの実物資産の価格は上昇傾向にあります。 特に金価格の高騰には、トランプ関税などによる国際情勢の不安定化も影響していると考えられます。
金や不動産の資産価値は、世界情勢や経済状況など、さまざまな要因によって変動します。 特に不動産の購入や売却を検討している方は、市場の動向を正しく理解し、専門家の意見を参考にしながら慎重に判断することが重要です。
不動産に関するご相談は、下記よりお気軽にお問い合わせください。
宅建士・2級FP技能士(AFP)・相続管理士
逆瀬川 勇造
大学卒業後、地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より不動産会社に入社。不動産会社では住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。2018年より独立し、2020年合同会社7pocketsを設立。
金融や不動産分野におけるコンテンツにおいて、現場での経験を活かし、読者の方が悩みやすいポイントを分かりやすく解説することを心がけている。
⇒逆瀬川 勇造さんの記事一覧はこちら
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