- 家賃は手取りの3分の1を上限として考え、ほかの条件とのバランスをとる
- 都心部と郊外各々の特徴を把握し、ライフスタイルに合う地域を選ぶ
- 重視したい条件に優先順位をつけてから部屋選びを始める
引越した先で生活上の問題が生じてしまい、部屋選びを慎重に行わなかったことを後悔してしまうことがあります。快適な暮らしを実現するには、部屋探しにおいて重視する条件や家賃の上限などをあらかじめ決めておくことが大切です。ここでは、部屋探しにおける条件選びのコツを家賃・地域・間取りなどのポイントに分けて解説します。
収入から家賃上限を決めよう
賃貸物件での生活において、その快適さを左右するポイントとなるのが家賃です。部屋探しの段階では家賃をよく比較する必要があります。その際には、以下のポイントにも気をつけましょう。
まずは家賃の上限を決めよう
家賃は毎月発生するので、家計への負担が非常に大きくなります。部屋を選ぶときにもそのことは考慮しなければなりません。家賃によって過度な負担がかからないようにするには、部屋選びの段階で上限を決めておくのがおすすめです。
家賃の上限は、収入から逆算して決定するのが一般的です。部屋選びをする際には、期待できる平均的な収入を明確にしておくことも忘れないようにしましょう。
上限目安は手取りの3分の1
一般的に家賃の上限は「手取りの3分の1」を目安にするとよいとされています。たとえば月の収入が20万円の場合、家賃上限の計算式は以下のとおりです。
20万×1/3=66,666.666…(約6万6,000円)
ただし、この計算によって求められる家賃上限はあくまでも目安とし、判断基準のひとつと考えるのが適切です。仕事上どうしても必要な設備がある場合や、ほかの支出が多い場合は、算出した目安よりも上限を下げる必要があるでしょう。
家賃上限に見合った設備も把握しておこう
家賃を基準にして部屋選びをする際には、その金額に見合った設備を把握しておくことも大切です。たとえば、上述した6万6,000円を家賃上限とする場合、エアコン付きの部屋を借りることはできるでしょう。しかし、同額で床暖房付きの部屋までは借りられない可能性があります。その金額でどの程度の設備がそろうのか、おおよその目安を調べておきましょう。
一般的な生活費の内訳
総務省統計局では、家計調査を毎年実施しています。この結果は全体の平均ではありますが、一般的な生活費の内訳目安をつかめるでしょう。ここでは、2020年に実施された同調査の結果から、単身世帯のデータを抜粋してご紹介します。
- 食費…3万8,257円
- 光熱・水道費…1万1,686円
- 通信費…7,286円
- 教養・娯楽費…1万5,452円
- 交際費…1万2,934円
- 諸雑費…1万3,843円
これらのほか、医療費などの必ずしも毎月発生するわけではない支出も生活費には含めて考える必要があります。また、貯蓄をすることも加味すれば、やはり手取りの3分の1という目安は家賃の上限として適切であると言えるでしょう。
ライフスタイルに合った地域を選ぼう
部屋探しにおいては、家賃や設備に目が行きがちです。しかし、実際にそこで快適な生活を送るには、周辺環境を重視した地域選びも慎重に行わなければなりません。続いては、部屋探しにおける地域選びの重要性について解説します。
部屋探しで慎重に地域選びをする必要がある理由
ある程度長くその物件に住むことを予定しているなら、その周辺環境が生活の快適さを左右します。たとえば周辺に騒音を発する施設や道路があると、部屋自体は理想的なものであっても、快適な生活を送るのは難しいでしょう。
また、どのような場所が快適に感じるかは人によって異なります。たとえば都心部での生活を快適だと感じる人もいれば、のどかな郊外での生活を快適だと感じる人もいるでしょう。
部屋探しにおける地域選びは、その人ならではの快適な生活を実現するという観点から見ても、非常に重要な要素です。
都心部を選んだ場合
メリット
都心部の大きなメリットのひとつが、交通網が発達しているという点です。公共の交通機関を利用して通勤する場合、このことは非常に大きなメリットとなるでしょう。また、商業施設や飲食店、医療機関などの生活上欠かせない施設が充実している点も、都心部のメリットと言えます。
デメリット
都心部の生活でデメリットとなりやすいのが公害です。騒音や光化学スモッグなどは日常生活に悪影響を及ぼすこともあります。部屋探しをする際には、周辺にこれらの原因となる施設や道路がないことを確認しましょう。また、都心部には物価が高いエリアもあり、郊外に比べて支出が多くなりやすいという点もデメリットです。
郊外を選んだ場合
メリット
自然豊かな郊外では、環境による人体への悪影響が少ないのがメリットです。そのため、小さな子どもを含めた家族で引越しをする際に、子どもの健康を考えて郊外を選ぶという方も増えています。また、郊外は都心部に比べて物価が安く、支出を抑えやすいというメリットもあります。支出が多くなりやすい家族で生活する場所として、郊外は適していると言えるでしょう。
デメリット
郊外の大きなデメリットとして挙げられるのが、公共交通機関の少なさです。地域によっては最寄り駅まで徒歩で行くのが困難だったり、バスが一日に数本しか来なかったりすることもあります。したがって、郊外で生活することを検討する場合、自家用車が必要になることを念頭に置くことが大切です。
また、郊外には商業施設や飲食店が少ない地域もあります。場所によっては食料や日用品を購入するのに車で遠出しなければならないこともあり、この点で不便に感じることもあるかもしれません。
住みたい間取りを決めよう
部屋探しにおいては、間取りをよく比較することも大切です。続いては、その理由と間取り表記の見方、注意点について見ていきましょう。
部屋探しで間取りを慎重に比較する必要がある理由
生活の快適さは部屋の間取りによっても左右されます。たとえば、自宅で仕事をすることが多いのであれば、リビングのほかに仕事用の部屋があったほうが仕事の効率もよくなるでしょう。子どもがいる家族なら、子ども部屋、リビング、夫婦の寝室が確保できる間取りが適しています。このように、ライフスタイルに合わせた間取りを考える必要があるのです。
おもな間取り表記の見方
賃貸物件の広告などでは、間取りを記号と数字で表記するのが一般的です。間取りを比較しながら部屋探しをする場合、この表記の見方を理解しておく必要があります。
L
Lは「リビング」を意味します。リビングは生活の中心となるスペースのことを指し、テレビやソファなどを置く場所と考えるとよいでしょう。また、家族で住む場合、家族全員が食事以外の時間を一緒に過ごす場所となるスペースです。
D
Dは「ダイニング」という意味です。食事用のテーブルや椅子を設置する場所のため、家族で住む場合には、全員が座れるだけの十分な広さがあるかを確認しておくとよいでしょう。
K
Kは「キッチン」を意味します。台所を指すこのスペースはダイニングと隣接しているのが一般的で、冷蔵庫や食器棚などを置くスペースもキッチンに含まれます。一人暮らし向けの賃貸にも独立したキッチンスペースがあるケースが見られます。ただし、物件によっては食器棚などを置けるほどの広さは確保できないかもしれません。
R
Rは「ルーム」を意味します。仕切りのない個室の物件の場合「1R」と表記されることがありますが、それ以外の物件では基本的にRの表記は省略されます。上述したL・D・Kに比べるとあまり見かけない表記ではありますが、こちらも覚えておくとよいでしょう。
数字
間取りは上述した記号の先頭に「1LDK」や「2DK」といった形で数字が表記されます。この数字が表すのは部屋の数のことで、たとえば1LDKであれば上述したL・D・Kとは別に、用途を指定しない部屋がひとつあることとなります。とくに子どもを含む家族で住む場合には、この部屋数もよく確認しながら物件選びをするのがおすすめです。
間取り選びでは将来のライフスタイルの変化を考慮することも大事
長期的に住むことを念頭に置いた間取り選びでは、将来生じるかもしれないライフスタイルの変化を考慮することも大切です。たとえば、子どもが増える可能性や転職する可能性がある場合、そのような変化に対応できる間取りであるかどうかをよく考えることも忘れないようにしましょう。
条件の優先度をつける方法
部屋選びにおいて重視したいポイントは数多くあるでしょう。しかし、家賃に上限がある以上、すべての条件を実現するのは困難です。部屋選びでは、条件に優先度をつけることも大切でしょう。
部屋選びで優先度を決めておくべき理由
部屋選びで重視したい条件が多数あると、それだけで部屋選び自体が難航してしまいます。重視したい条件をしぼり、そのうえで優先順位をつけることが大切です。
優先順位を決める方法
優先度を明確にするには、一つひとつの条件をよく比較しながら優先順位をつけていくのがおすすめです。その際には以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
「絶対に必要な条件」と「あると嬉しい条件」に分ける
部屋選びで重要だと思う条件をリストアップしたら、まずはそれらを「絶対に必要な条件」と「あると嬉しい条件」に分けていきましょう。こうすることで、そこまで重要ではない条件を明確にすることができると同時に、部屋探しで重視すべきポイントも認識できます。
また、これらの条件は環境・設備・間取りなどに分けてリストアップしていくことも大切です。たとえば環境について「最寄り駅まで近いこと」、設備に関して「オートロックが付いていること」などを優先度の高い条件として挙げていけば、それだけでも物件の候補をしぼることができます。
これに加え、この段階では家賃上限に対して現実的ではないものなどをリストから削除することも忘れないようにしましょう。
「あると嬉しい条件」を足し引きしながら家賃とのバランスをとる
「絶対に必要な条件」と「あると嬉しい条件」がはっきりしたら、家賃とのバランスを考えながら条件の足し引きをし、実現不可能な条件を切り捨てていきます。こうすることで、重視すべき条件はより明確になっていき、部屋の候補もさらにしぼっていくことができるでしょう。
一方、この段階では重視すべき条件を切り捨ててしまうこともあり、家賃とのバランスについてはとくに慎重に考える必要があります。たとえば、どうしても譲れない条件を実現するうえで家賃の上限を数千円オーバーしてしまう場合、その条件をあきらめるのではなく、数千円の工面が可能かどうかを考えることも大切です。
ポイントは「そこでの生活をイメージすること」
部屋探しにおける条件に優先順位をつける際には、そこでの生活をイメージしてみましょう。環境や設備、間取りといった事柄に関する条件はその部屋に当てはめて考える必要があり、一般的な考え方や価値観だけを基準としてしまわないよう注意しなければなりません。
また、その部屋での生活をイメージするうえでは内覧時に得られる情報がとくに重要となります。条件の優先順位については内覧前からよく検討し、内覧は十分な時間をかけて行うことも大切です。
部屋探しでは家賃の上限と重視したい条件をはっきりさせることが重要
快適な生活を送るための部屋探しでは、環境や設備、間取りなどに関して重視したい条件をリストアップすることが大切です。それと同時に家賃に関しては上限を決めておき、できるだけその範囲内で物件選びを行いましょう。
一方、場合によっては重視したい条件を諦めざるをえなかったり、家賃が上限を超えてしまったりすることもあるかもしれません。部屋探しではこのことも念頭に置き、妥協できる範囲を決めておくとよいでしょう。
自分のライフスタイルに合った物件をお探しの方は、以下のページからお問い合わせください。
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