更新日:2022.08.18
二拠点生活(デュアルライフ)について解説!始め方や拠点に適した場所とは
「二拠点生活」「二地域居住」「デュアルライフ」といった言葉をご存じの方もいるかと思います。これらはすべて同様の意味を持つ言葉で、異なる二つの場所に拠点を持ち、それぞれを行き来しながら生活するというライフスタイルです。以前は、資産家など「一部の限られた富裕層のライフスタイル」というイメージが強かった二拠点生活ですが、近年では一般層のビジネスパーソンでも二拠点生活を実践している方が増えています。ここでは、二拠点生活のメリットやデメリット、具体的な始め方や拠点の選び方についてご紹介します。
- 田舎と都市部、両方の恩恵を受けられるライフスタイルとして二拠点生活が注目されている
- 二拠点生活に対し、公的支援や取り組みに力を入れる自治体も
- 本拠点からの距離、地価の安さ、自治体の受け入れ体制などから二拠点目を選ぶのが得策
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二拠点生活とは、どのようなライフスタイル?
まずは、二拠点生活の概要や近年注目されるようになった理由について見ていきましょう。
二拠点生活(二地域居住・デュアルライフ)の定義
二拠点生活(二地域居住・デュアルライフ)とは文字通り、二つの生活拠点を行き来するライフスタイルのことです。利便性の高い都市部と、のどかで落ち着いた田舎に、それぞれ生活の拠点を置くケースが多くあります。
二拠点生活に明確な定義はありませんが、国土交通省では、二地域居住を「主な生活拠点とは別の特定の地域に生活拠点(ホテルなども含む)を設ける暮らし方」ととらえ、三拠点以上の居住形態となる場合も含めて「二地域居住等」という言葉を使っています。
出典:国土交通省 国土政策局 地方振興課 「地方公共団体向け二地域居住等施策推進ガイドライン(第2版 令和4年7月)」
これまで、生活の拠点は1ヶ所というのが一般的でした。自宅と職場を往復する生活なら、複数持つ必要性はないかもしれません。なぜ今、二拠点生活が注目されているのでしょうか。
二拠点生活が注目される理由
近年になって働き方が多様化し、ワークライフバランスも変化しはじめました。特に、インターネット環境の進化や、感染症の影響によってテレワークという勤務形態が社会的に普及したことは、働き方や生活スタイルに大きな変化をもたらしています。
「通勤」がなくなったことで、自宅と職場を往復するという従来の生活スタイルにとらわれる必要もなくなりました。それにより、これまで田舎暮らしをしたくてもできなかった人が、移住を選択しやすくなっているのです。
しかし、田舎での生活にはデメリットもあります。テレワークが普及したとはいえ、都市部にあるオフィスや客先へ行かざるを得ないケースもあるでしょう。こうした理由から、完全な移住に踏み出せないという方も少なくありません。そこで、田舎暮らしと都市部での生活、両方の恩恵を受けることができるライフスタイルとして、二拠点生活が注目されるようになったのです。
二拠点生活の魅力
複数の生活拠点を持つことにより、ライフスタイルの選択肢が広がります。「出勤が必要なときは都市部で、テレワーク中心のときは田舎で過ごす」といった生活が可能。田舎ではのんびり過ごし、都市部では趣味を存分に楽しむなど、オンとオフをはっきり切り替えられる点もメリットです。多くの人と出会い、交友関係や人脈を広げやすいのも、二拠点生活の魅力と言えます。
二拠点生活の実態
2021年の調査で、実際に二拠点生活(複数拠点生活)をしていると回答した人の割合は約6.6%。しかし、具体的に場所を探している人や興味を持っている人になると、35%を超えています。
出典:国土交通省 「空き家等の活用を通じた二地域居住の推進(令和3年4月23日)」
また、国や自治体でも空き家活用や少子高齢化対策などの観点から、二拠点生活を推進しています。「一般社団法人移住・交流推進機構」が平成19(2007)年に設立され、「移住・交流情報ガーデン」という窓口が設置されました。ここでは、地方自治体による移住相談会やセミナーなど、さまざまな施策が行われています。
関心の高まりだけでなく、公的な支援や取り組みもあり、今後二拠点生活をする人は増えていくと思われます。
二拠点生活(二地域居住・デュアルライフ)の始め方
ここからは具体的に二拠点生活の始め方についてご紹介します。「 二拠点生活 の計画を立てたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
二拠点生活に適した仕事
二拠点生活に特に向いているのは、テレワークができる仕事です。インターネット環境とPCなどの端末さえあれば仕事ができるようになり、自宅勤務を推奨する企業も増えています。個人事業主として仕事を請け負っているフリーランスも、二拠点生活に適した働き方です。
ただし、通勤が必要だからといって二拠点生活が実践できないというわけではありません。平日は会社に近い都市部の住まいで生活し、田舎に置いたもう一つの拠点で休日や連休を過ごす、といった生活も可能です。
二拠点生活にかかる費用
二拠点生活について検討する際、ネックとなるのが費用です。これまで一つだった拠点を増やすことで、その分の家賃や購入費用が増えます。かかるのは固定費だけではありません。家具や家電などもそれぞれそろえなければならず、維持・メンテナンスの費用も必要です。さらに、二つの拠点を行き来するための交通費もかかります。
しかし、そうした悩みを解消するために、地域によっては移住支援の補助金制度などを用意している自治体もあります。空き家問題が深刻な地域などでは、住まいを提供してくれる場合も。できるだけコストをかけずに二拠点生活をしたいなら、自治体の支援なども事前に確認しておきましょう。
二拠点生活の住まいの選択肢
二拠点生活を送るためには、まず物件を探す必要があります。ここからは、さまざまな物件の特徴をご紹介します。
家を買う
マンションや一戸建て(一軒家)を購入して二拠点生活を送るという方も少なくありません。地方では地価も安く、空き家問題が深刻なエリアではかなり割安で物件を購入できるチャンスがあります。また、長期固定金利住宅ローン「フラット35」はセカンドハウス購入時にも利用できるので検討してみましょう。
物件を購入するメリットは、生活の自由度が高いこと。趣味などの時間をたっぷり楽しみたい方には魅力的な選択肢です。
マンスリーマンション・ウィークリーマンションを借りる
お試しで二拠点生活を試してみたい方には、マンスリーマンションやウィークリーマンションがおすすめです。短期間の契約が可能なため、二拠点生活が合っていないと感じたらすぐにやめることもできます。
短期賃貸マンションの場合は敷金や礼金が不要なケースも多く、生活に必要な家具や家電などが備えられている物件も多いため、初期費用を抑えたい方にもぴったりです。
一般的な賃貸物件を借りる
通常の賃貸物件も、選択肢の一つになります。マンスリーマンションなどとは異なり敷金や礼金といった初期費用はかかりますが、集合住宅から一戸建てまで選択肢が豊富なので、理想の住まいを探しやすい点が魅力です。
家族の理解を得ることも重要
ライフスタイルを大きく変えることになるため、家族がいる方はしっかり理解を得ることも大切です。特に子どもがいる世帯では、通学のことも考える必要があります。
「二拠点生活」で、新たなライフスタイルを発見できるかもしれません。
二拠点生活におすすめの場所とは?
最後に、二拠点目の場所選びのポイントについて確認しておきましょう。
本拠点から遠くない地域
「二拠点生活をするなら、遠く離れた場所を選びたい」と考える方も多いかもしれませんが、距離が離てしまうと行き来しにくなります。継続的に移動が発生することを考慮し、無理なく移動できる距離にあるエリアを検討してみてください。
一つの目安となるのが、「2時間程度の移動距離」です。2時間を超えると運転時の集中力が低下すると言われています。車を運転する場合は2時間以内で到着できる場所を選べば疲労も程度も軽減できます。
地価が安い地域
二拠点生活のコストを考慮するなら、地価が安い地域を選ぶのも手です。地価が安ければ、物件を購入するにも借りるにもコストを抑えることができます。また、物価が安ければ生活費もカットできます。
受け入れ体制が整っている地域
自治体の受け入れ体制も重要なポイントです。先述したように、地域によっては移住者のための支援制度などが用意されているケースもあります。複数の地域で悩んでいるのであれば、自治体の受け入れ体制を基準に選ぶのもおすすめです。
自分の目的に合った地域
二拠点生活の目的に沿って地域を選ぶことも大切です。趣味のウインタースポーツを楽しみたいのであれば、スキー場に近い地域に絞られます。ダイビングやサーフィンなどを楽しみたいなら海、釣りであれば川や湖なども選択肢に含まれます。
具体的にどのような二拠点生活を送りたいのかをイメージすることで、目的に適した地域選びができます。
二拠点生活で理想的な人生を実現しよう
二拠点生活、二地域居住、デュアルライフは、一般層と呼ばれる若い世代や子育て世帯からも近年注目を集めているライフスタイルです。働き方の多様化などにともなって実現しやすくなっているため、現在の暮らしに不満や物足りなさを感じている方や、田舎暮らしへの憧れがある方は検討してみてはいかがでしょうか。
二拠点生活の拠点を探している方は、以下の窓口からお気軽にご相談ください。
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