防音性が高い賃貸物件を選ぶコツ！軽量鉄骨造なら音は響かない？

賃貸物件を選ぶとき、周囲に音が漏れないか防音性で部屋を選びたいという方も多いでしょう。子どもやペットの声は部屋のなかで響きやすいため、隣人トラブルに発展してしまう可能性もあります。大切なのは、防音性の高い構造設計の物件を選ぶことです。

物件は構造設計によって特徴やメリットが異なるため、より防音性を意識した物件探しが重要になります。賃貸物件で採用されている構造にはどのような種類があるのか、詳しく解説します。

防音性を意識した物件選びをするなら、事前に賃貸物件にはどのような構造設計が採用されているのか知っておきましょう。構造設計にはいくつかあり、木造・鉄骨造などそれぞれ特徴やメリットが異なります。賃貸物件で採用されている構造設計の種類を紹介していくので、参考にしてみてください。

構造設計のなかでも、賃料が安い傾向にあるのが「木造」です。柱や床など主要な部分に木材が使用されている木造住宅は、通気性がよく湿度が適度な状態に保たれやすいのが特徴です。夏場などでは鉄骨造の物件よりも涼しく感じられ、快適な生活が送れるでしょう。また、構造柱が室内を圧迫せずに設計できるので、空間を広く取れるのが木造住宅のメリットです。

ただし、木造住宅は鉄骨造と比較すると劣化のペースが若干早い、素材の問題から火事に弱いといった点に注意しなければなりません。さらに気密性には優れていないことから、防音性も低い傾向にあります。音が外部に漏れやすいので、防音性を意識した物件を探している方にはおすすめできないでしょう。

建物の骨組みなどに鉄骨を使用する構造設計が「鉄骨造」です。シロアリなどの虫が生きられる環境ではないため、害虫の問題などは気にする心配はないでしょう。木造住宅などと比較すると耐久性もあるので、築年数が経っていても見た目の劣化は感じにくいのが特徴です。

鉄骨の厚さによって名称が異なり、6mm以上の鉄骨が使用されている物件は「重量鉄骨造」、6mm未満の鉄骨が使用されている物件は「軽量鉄骨造」になります。

鉄骨造は木造住宅と比較すると耐久性や防音性には優れていますが、通気性が低いという注意点があります。夏場などは蒸し暑く感じられることもあるので、適度な換気を求められるでしょう。

メリットが多い分、賃料も木造住宅より高く設定されていることがあるので、物件を探すときには費用感もイメージしておくことをおすすめします。

柱や床など主要な部分を鉄筋とコンクリートで構成しているのが、「鉄筋コンクリート造」です。耐久性に優れているので築年数が経っている物件でも、劣化がわかりにくいのが特徴となっています。気密性も高く、音が漏れることが少なく、高い防音性を得られる構造設計です。

鉄筋コンクリート造は、建築に高額なコストがかかるため賃料も高く設定されている傾向にあります。また、通気性が悪いことから、しっかりとした対策を立てないと室内のカビや結露などが発生しやすい環境にあると言えるでしょう。

柱や床などの主要部分に6mm未満の鉄骨が使用されているのが、「軽量鉄骨造」です。マンションなどの賃貸物件を探してみると、軽量鉄骨造の物件を見かけることが多いでしょう。軽量鉄骨造とは、どのような構造設計なのか詳しい特徴などを解説していきます。

6mm未満の鉄骨を使用して物件を組み立てる軽量鉄骨造は、木造住宅よりも耐久性などが高い傾向にあります。

事前に工場で製作された部材を現場で組み立てていく形式となっていて、間取りなどの自由度は低いものの職人の腕などに左右されないのが特徴です。建築する際の手間などがかからないこともあり、賃料などは鉄骨造のなかでも安めに設定されていることが多いでしょう。

軽量鉄骨造は木造住宅よりは気密性が高いですが、鉄骨コンクリート造などと比較すると防音性は低いので、子どもやペットの声を聞こえないようにするには音漏れ対策が必要になります。なかには物件自体に特殊な防音効果のある素材を使用していることもあるので、事前に確認しておきましょう。

このように木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造と、構造の種類によって、防音性などの機能性が異なります。とくに木造住宅の場合は通気性がよい分、防音性は低い傾向にあるでしょう。

賃貸物件を選ぶ際には、構造の種類によって防音性・耐震性・耐火性はどのように違うのか把握しておくことが大切です。

賃貸物件に使用されている構造のなかで、最も防音性が高いのは「鉄筋コンクリート造」。次に鉄骨造の防音性が高く、木造については音が響きやすい傾向にあるので十分な遮音対策が必要になります。

ただし、鉄筋コンクリート造でも音がまったく周囲に漏れないわけではありません。足音やドアが閉まるときなどの音は、鉄筋コンクリート造であっても響きやすい音なので賃貸物件に住むときには注意しましょう。

万が一火事に遭った際、延焼の危険が低い、耐火性に優れている構造設計も「鉄筋コンクリート造」です。コンクリートは不燃材であることから、木造住宅などのように一気に火が燃え広がるといった心配は比較的少ないでしょう。

もちろん、木造や鉄骨造でもサイディングボードなど、工夫を施すことで耐火性を持たせることは可能です。

耐震性についても、「鉄筋コンクリート造」は高い機能を持っています。強度のあるコンクリートを使用しているので建物が倒れにくく、鉄骨造によって地震の力を鉄骨自体の粘りで抑えることで、建物が倒れないように防いでくれる特徴を持っています。

木造については、建築基準法が改正されたことにより、新しく建てられた物件では耐震性が向上している傾向にあります。しかし築年数が経っている物件については、耐震性が十分ではない可能性もあるので注意しましょう。

たとえ生活音であっても周囲に音が漏れてしまうと、隣人との騒音トラブルに発展する恐れがあります。トラブルを回避するためには、音が漏れにくい防音性の高い賃貸物件を探すことが重要です。防音性の高い賃貸物件とは、どのような特徴を持っているのか詳しく紹介していきます。

周囲に音が漏れることを避けたいという方は、「生活音が伝わりにくい間取り」を選ぶ方法があります。たとえばリビングとの間に収納場所が設置されている間取りなら、リビングで出した音を聞こえにくくしてくれるでしょう。物件を内見するときには、どのような間取りになっているのか確認し、その部屋をどのように使いたいのかをよくイメージすることが大切です。

また、角部屋などであれば片方の壁側には部屋がないので、誰もいない壁側にテレビなど音がする物を配置する方法もよいでしょう。階下に音が響くことを避けたい場合は、階下が店舗になっている賃貸物件もあるので、そういった物件を選ぶ方法もあります。

防音性に優れている部屋なのかを確認する方法として、内見のときに音が響くか手を叩いてみてください。部屋のなかで音が共鳴するようであれば、気密性が高いことを証明されるので防音対策はしっかり行われていることがわかります。また、壁を叩いて鈍く低い音がするか確認する方法もおすすめです。壁を叩いて低い音がする場合には、なかに防音材などが入っており遮音性を高める工夫が施されている可能性があります。

実際に確認してもわからない場合には、内見のときに防音性について不動産会社に尋ねておくとよいでしょう。

防音性に優れている部屋を探している場合、事前に不動産会社に伝えておくと話はスムーズに進められるでしょう。不動産会社なら防音対策が施されている物件の情報を把握しているので、防音性重視の部屋が見つかるはずです。

軽量鉄骨造の賃貸物件は木造よりも防音性は高いですが、建物に対する防音対策は十分ではない可能性もあるでしょう。そんなときには、自分で防音対策を実践してみましょう。軽量鉄骨造の賃貸物件では、どのような方法で音漏れを防げるのか紹介します。

日常生活では子どもやペットの足音、椅子やテーブルを動かしたときの音が、床下や階下に響くこともあるので、慎重になる必要が出てくるでしょう。できるだけ音が響かないように配慮したいなら、床に「ラグマット」や「カーペット」を敷いておく方法がおすすめです。

とくに厚手の物であれば、うまく音や衝撃を吸収してくれるので階下に音が伝わることを防げるでしょう。

賃貸物件に住むうえで、自室からの音が漏れていないかの心配はもちろんですが、外部から騒音が聞こえないようにしたいという方も多いはず。そんなときは音を吸収する遮音効果を備えたカーテンを使用すれば、外からの騒音も緩和を期待できるでしょう。また、仕事の関係で昼夜が逆転しているという方には、日光や紫外線を緩和する遮光効果のあるカーテンもおすすめです。

壁から音が漏れていないか心配という方は、壁に「防音シート」を設置する方法があります。
音をしっかり吸収してくれる防音シートを使用すれば、子どもの声やペットの鳴き声などをある程度緩和してくれるでしょう。隣人の音が気になるというときにも、防音シートが役立ちます。

生活サイクルのズレなどから夜間に隣の部屋から音が漏れていて、ゆっくり寝られないという方はベッドの位置を工夫してみてください。壁に近い位置にベッドを設置していると、壁からの振動で音が聞こえやすくなっている可能性があるので少し壁からの距離を空けてみましょう。

また、壁側にテレビを設置することで、隣からの音が気にならなくなることがあります。テレビの音は基本的に前方に向けて発せられているので、壁の近くにあっても隣に聞こえることは少ないでしょう。ただし、テレビの位置が壁に近すぎたり音量が大きすぎたりすると、隣の部屋に聞こえるケースもあるので注意してください。

木造住宅よりも防音性はあるものの、そこまで防音性が高くない軽量鉄骨造を選ぶときは、内見のときなどに防音対策が施されているか不動産会社はもちろん、自分の目や耳でも確認しておきましょう。

軽量鉄骨造でも壁に防音材が入っているときがあるので、十分な遮音性を持っている可能性があります。自分で防音対策を講じる方法もあるので、実践できる対策から試してみましょう。

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