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更新日:2026.01.16

入居率アップに直結!建設前に押さえたいセキュリティ賃貸住宅のポイント

入居率アップに直結!建設前に押さえたいセキュリティ賃貸住宅のポイント

近年、凶悪な強盗事件が増えており、賃貸住宅においても高いセキュリティ性能を求めるニーズが高まっています。 オートロックや防犯カメラは、従来から入居者に求められている設備であり、セキュリティ性能を高めると入居率アップにもつながります。 では、賃貸住宅のセキュリティを向上させるためには、どのような点がポイントとなるのでしょうか。 この記事では、「セキュリティ性能の高い賃貸住宅の建設」について解説します。

  • 共同住宅の侵入窃盗は、3階以下の建物が4階以上の建物の1.8倍以上もある
  • 賃貸住宅のセキュリティ性能を高めるコツは、共用部と専有部の両方で確保すること
  • セキュリティ性能は入居者同士が顔見知りになることでさらに高まる

もくじ

  1. 賃貸住宅を対象とした侵入強盗の現状

  2. 防犯性の高い賃貸住宅の11の特徴

    1. 共用部

    2. 専有部

  3. 賃貸住宅でセキュリティを向上させるには?

  4. まとめ



賃貸住宅を対象とした侵入強盗の現状

まず最初に、住宅を狙った侵入窃盗の現状を確認しましょう。
警視庁のデータによると、侵入窃盗の発生場所の認知件数は下図の通りです。

侵入窃盗の発生場所認知件数
侵入窃盗の発生場所認知件数

画像出典:警視庁 「住まいる防犯110番

内訳は以下の通りです。

  • 一戸建て住宅:29.0%
  • 共同住宅(3階建以下):6.8%
  • 共同住宅(4階建以上):3.7%

中でも一戸建て住宅が最も多く、全体の約3割程度を占めています。
共同住宅では、3階建以下が4階建以上の約1.8倍も侵入窃盗が発生しています。
一戸建て住宅や3階建以下の共同住宅はいわゆる低層階の建物であり、低層階の方が物理的に侵入されやすく、相対的にセキュリティは弱いことが要因と考えられます。

防犯性の高い賃貸住宅の11の特徴

賃貸住宅のセキュリティ性能を高めるためには、共用部と専有部の両方で防犯対策を講じることが重要です。

共用部

賃貸住宅では、共用部分で侵入を防ぐことができれば、セキュリティ性能を大幅に向上させることができるため、共用部の仕様が極めて重要な要素です。
ここでは、共用部でセキュリティ性能を上げるためのポイントについて解説します。

見通しの高い場所にあるエントランスとエレベーターホール

エントランスやエレベーターホールが見通しの良い場所にあることは、セキュリティ性能の向上に繋がります。 エントランスを人から見えにくい死角に作ってしまうと、それだけでも泥棒に侵入されやすくなります。
また、エレベーターホールが管理人や通行人などから見えにくい場所にあることも、防犯上は望ましくありません。

オートロック

共用部では、オートロックがセキュリティ性能を高める重要な設備となります。
オートロックは完全に不審者を排除できる設備ではありませんが、抑止力は大きいです。
アパートのようにエントランスがない物件でも、門扉を設置し、そこにオートロック機能を付けることで防犯性を向上させることができます。

防犯カメラ

防犯カメラもセキュリティ性能を向上させる防犯設備です。
外部やエントランスだけでなく、エレベーターのかご内にも設置することが望ましいといえます。 万が一オートロックを突破された場合でも、エレベーター内に防犯カメラがあれば犯罪の抑止力となります。

人感センサー付き照明設備

建物の外部に人感センサー付き照明設備を設置することも、セキュリティ性能を向上させる効果があります。 夜間に照明が点灯することで、不審者が建物に近づきにくくなります。

乗り越え困難な塀・柵および共用階段の構造

塀や柵を設けることができる物件であれば、乗り越えが困難な仕様にすることが効果的です。 たとえば、高さを2メートル以上にしたり、柵を縦格子にして登りにくくする方法があります。 塀や柵がなく共用階段が露出している物件の場合、共用階段の1~2階部分は縦格子を配置することで、外部から階段に侵入できないようにすることが適切です。

専有部

賃貸住宅のセキュリティは、不審者に共用部分を突破されてしまうこともあるため、最終的には専有部で侵入を食い止めることが重要です。
この章では、専有部分のセキュリティを高める仕様について解説します。

ダブルロック

専有部分で効果があるのは、玄関のダブルロックです。
泥棒は侵入に時間を要する物件は諦める傾向があります。 その割合は以下の通りです。

侵入をあきらめる時間
侵入をあきらめる時間

出典:(財)都市防犯研究センターのデータを基にクラモア編集部にて作成

上図の通り、2分以内で諦めるケースが17.2%、2分超5分以内が54.4%と、約7割が5分以内で侵入を断念しています。 ダブルロックは鍵を2ヶ所ピッキングする必要があるため、心理的な負担が大きく、泥棒が敬遠する効果があります。

ディンプルキー

ディンプルキーとは、カギの表面に深さや大きさの異なる多数のくぼみがある鍵のことです。 ピッキングがしにくく、合い鍵の作成も難しいことから、防犯性を高める効果があります。

カラーモニター付きインターフォン

共用部のオートロックとセットで検討したいのが、カラーモニター付きインターフォンです。 カラーモニターであれば、来訪者の顔がはっきりと確認できるため、セキュリティ性能を高めることができます。

補助錠付きの窓

泥棒は鍵の近くの窓を割って侵入するケースが多いため、補助錠付きの窓にすることで防犯性の効果が高まります。
補助錠はガラスを割った場所から手が届きにくい場所にあることが一般的であるため、開閉に時間がかかり、泥棒が諦めるケースが多いです。

格子付きの共用廊下側の窓

近年は、共用廊下側に窓のある賃貸物件も増えています。
共用廊下側の窓は簡単に侵入されやすいため、格子付きにすることが効果的です。

防犯フィルムを貼った窓

防犯フィルムとは、貼るだけでガラスを割れにくくできる特殊なフィルムのことです。 共同住宅における侵入手段は、以下のようになります。

3階建以下共同住宅への侵入手段
3階建以下共同住宅への侵入手段

出典:警察庁のデータを基にクラモア編集部にて作成

4階建以上共同住宅への侵入手段
4階建以上共同住宅への侵入手段

出典:警察庁のデータを基にクラモア編集部にて作成

いずれも「無締り」が最も多いですが、3階建以下は「ガラス破り」が2番目に多く、4階建以上では「合い鍵」が2番目に多い点が特徴です。
防犯フィルムを貼ることで「ガラス破り」を防ぎ、セキュリティ性能を大幅に向上させることが期待できます。

賃貸住宅でセキュリティを向上させるには?

賃貸住宅の防犯性を高めるためには、設備面だけでなく、住民同士が顔見知りになることでも自然とセキュリティを向上させることができます。 たとえば、シェアハウスでは入居者同士が顔見知りであるため、不審者を発見しやすく、防犯性が高い傾向があります。

一般的な賃貸住宅でも、住人同士が自然に交流できるようなデザインを取り入れることで、セキュリティを強化している物件があります。

スターツCAMが提供している「ゲーテッドハウス」は、その代表例です。
敷地全体を囲み、入居者同士が自然にコミュニケーションを取れる形にしたことで、防犯性を高めています。 住人のプライバシーを守りながら、入居者同士の顔見知りによる防犯効果を実現した物件であるため、セキュリティを重視する方におすすめです。

まとめ

ここまで、セキュリティ性能の高い賃貸住宅の建設について解説してきました。
賃貸住宅のセキュリティ性能は、専有部だけでなく共用部の仕様も含めて高めていくことがポイントです。 また、設備だけでなく、住民同士が顔見知りになることでも防犯効果を高めることができます。

セキュリティ賃貸住宅の建設や防犯対策についてお困りのことがあれば、下記よりお気軽にご相談ください。



不動産鑑定士

竹内 英二

不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、住宅ローンアドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、中小企業診断士。
土地活用と賃貸借の分野が得意。賃貸に関しては、貸主や借主からの相談を多く受けている。
⇒竹内 英二さんの記事一覧はこちら

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