- 短期間で自分に合った部屋を探すなら、「絶対に外せないポイント」を絞るのが重要
- 初期費用の目安は50万から60万円程度、家賃の相場は5万円から7万円程度
- 生活費の目安は、男子学生よりも高めの12万円から14万円程度と考えておく
遠方にある大学へ入学が決まり、春から一人暮らしを始める方も多いでしょう。一人暮らしへの期待感とは裏腹に、「女子大生が一人で暮らすこと」に対して不安がある方も多いのではないでしょうか。この記事では、女子大生に適した物件や、収支のバランスを保って生活するためのポイントなどを解説します。
女子大生の一人暮らしに適した物件の条件は?
入学までの短期間で自分に合った物件とめぐり合うためには、具体的に求めたいことをイメージしておく必要があります。希望には優先順位をつけ、「絶対に外せないポイント」を3つほどに絞り込んでおきましょう。
おさえておきたいお部屋探しのポイント
大学までの距離
まずは、学生生活の核となる大学からの距離を明確にしましょう。一人暮らしの場合、公共交通機関や徒歩ベースで考えます。通学に時間がかかってしまうと、大学へ行くのが億劫になることも考えられます。なるべく乗り換えの少ないルートで、30分圏内のエリアを検討しましょう。
30分圏内で条件に合った物件がない場合は、最寄り駅がある路線の始発駅付近を検討するのも手です。始発駅なら座って通学できる可能性が高いので、満員電車に慣れていない方や苦手な方にはよいかもしれません。キャンパスが広い大学では、最寄り駅が複数あるケースもあります。自分の学部が主にどこのキャンパスを利用するのかを事前に確認しましょう。
主要駅までのアクセス
社会人の部屋探しでは主要駅までのアクセスも重要ですが、学生の場合はそれほど重要ではないこともあります。理由は、キャンパスが市街中心部から外れた場所にあるケースも多いからです。あくまでも、通学の利便性を優先すべきでしょう。
治安のよさ
女子大生の一人暮らしなら、住まい周辺の治安も外せないポイントです。商店街の近くなどの人通りが多い場所でも、夜になって店が閉まったり路地に入ったりすると、まったく人目がなくなることもあります。実際に最寄り駅から物件まで歩いたり、昼と夜の街の様子を確認したりすることも大切です。
また、近所に遅くまで開いているスーパーなどがあると生活には便利ですが、近すぎる場合には深夜の明かりや音が気になることも考えられます。自分のライフサイクルに合わせて状況を判断しましょう。
女子大生の住まいにあると便利な設備
広い作業台や二口コンロが備わったキッチン
女子大生の住まい選びの後悔点としてよく挙げられるのが、キッチンです。入居前には料理をしていなくても、「一人暮らしをきっかけに自炊の楽しさに目覚めた」という方も意外に少なくありません。「もっと使いやすいキッチンにしておけばよかった」と後悔しないよう、それなりに広い作業台や二口コンロが備わったキッチンがある物件だと安心です。
バス・トイレ別物件や独立洗面台
水まわりの利便性を妥協すれば、家賃が抑えられる傾向にあります。そのため、部屋選びの段階で「安いならまあいいか」と安易に判断してしまいがちです。しかし、人を招いたときや、ゆっくりお風呂につかりたい場合には、やはりバス・トイレは別のほうが便利でしょう。
また女子大生の場合には、独立洗面台がついていると暮らしやすいかもしれません。ゆっくりメイクができるだけでなく、スキンケア・ヘアケア用品を整理する収納スペースを別に用意する必要もなくなります。
収納スペース
制服があることの多い高校までとは異なり、ほとんどの大学は私服通学です。女子大生の荷物は想像以上に多くなる、と覚悟しておいたほうがよいでしょう。
クローゼットや靴箱が大きいことももちろんですが、納戸などのちょっとした物置スペースがあると便利です。鍵や傘、バッグなどを帰宅時に置ける場所があると、部屋が散らからずに済むでしょう。
防犯設備
女子大生が一人暮らしをしている部屋は、犯罪者のターゲットになりやすいと言えるかもしれません。そのため、簡単に侵入できない(と犯罪者が思うような)設備が整っていることが重要です。
オートロックが付いていると理想ですが、家賃が高くなる傾向があるためネックに思う方もいるでしょう。オートロックがなくても、モニター付きインターフォンがあるところを選ぶと安心度が高まります。
集合ポストの鍵も要チェックです。鍵がついていない場合には、自前で用意する必要があるでしょう。加えて、宅配ボックスがあれば、不用意に訪問者に対応する必要もなくなります。階層は2階以上が理想。玄関以外(窓)からの侵入を防ぎやすいうえ、1階よりも通りから洗濯物が見えにくく、住人の属性を外部から知られにくくなります。
女子大生が一人で住む部屋の費用はどれくらい?
全国大学生活協同組合連合会の調査によれば、大学生が大都市圏(東京・名古屋・大阪)で一人暮らしを始める際に発生する初期費用の平均は、以下のようになっています。
地域 | 東京・ 埼玉・ 千葉・ 神奈川 |
東海 | 大阪・ 兵庫・ 和歌山 |
---|---|---|---|
住まい探しの費用 | 31万5,000円 | 16万7,200円 | 24万9,400円 |
新生活用品購入費用など | 27万9,700円 | 27万2,800円 | 30万8,900円 |
家賃(管理費など含む) | 6万4,300円 | 4万400円 | 5万2,300円 |
合計 | 65万9,000円 | 48万400円 | 61万600円 |
上記を見ると、おおむね50万円から65万円ほど初期費用が必要であることがわかります。住むエリアなどによっても変動するので、上記の金額はあくまでも目安とお考えください。
初期費用の内訳
賃貸物件で一人暮らしを始める際の、初期費用の内訳を確認していきましょう。
物件契約の初期費用:家賃5ヶ月分程度
物件契約時に不動産会社や大家へ支払う初期費用で、敷金や礼金、仲介手数料などがあります。敷金や礼金は家賃の1~2ヶ月分であることが一般的。ほかの費用も合わせると、家賃の5ヶ月分程度を想定しておくとよいでしょう。
なかには敷金や礼金が不要な物件もあり、初期費用を10万円単位で節約ができることもあります。ただし、敷金がかからないケースでは、退去時にクリーニング費用(原状回復費用)が別途発生することも多いので注意が必要です。
家具・家電の購入代:10万円程度
サイズやメーカーによって金額に差はあるものの、合計で10万円ほどを見積もっておくとよいでしょう。春先の家電量販店では、冷蔵庫や洗濯機などの最低限必要な家電がセットになった「新生活応援セット」などの商品もあります。
また、なかには必要最低限の家具・家電が備わっている物件もあります。引越し費用も抑さえられるため、「大学生活の間だけの住まい」と割り切って家具・家電つき物件を探すのも一つの手でしょう。
引っ越し費用:3万から10万円程度
引越し会社に依頼した場合は、移動距離と荷物の量、時期によって料金が決まります。大学入学シーズンにあたる2月から3月にかけては引越しの繁忙期となるので、割高になるのは避けられないかもしれません。荷物の量によっては、宅配便や自家用車での運搬も検討するとよいでしょう。
女子大生一人暮らしの家賃相場
女子大生の一人暮らしでは、ワンルームか1Kの間取りが一般的です。この二つの違いは、部屋とキッチン間に仕切りがあるかないか。玄関から部屋が見えてしまうのを防ぎたい場合は、1Kを選択しましょう。
このタイプの賃貸物件は、20㎡から30㎡程度の広さが多く、一人で生活するのに適していることから人気を集めています。
全国の家賃相場
全国大学生活協同組合連合会によると、2020年における大学生の一人暮らしの全国家賃平均は5万2,910円です。住むエリアや設備などの条件によって金額に開きがあることを考慮し、一人暮らしの家賃平均は5万円から7万円程度を目安と考えておくとよいでしょう。
大都市圏の家賃相場
全国大学生活協同組合連合会のデータによると、家賃の平均は以下のようになっています。
地域 | 家賃 |
---|---|
東京・埼玉・千葉・神奈川 | 6万4,300円 |
東海 | 4万400円 |
大阪・兵庫・和歌山 | 5万2,300円 |
大都市圏は地方エリアに対して地価が高く、その分が賃料の相場にも反映されています。なかでも東京は突出して家賃が高い傾向です。
しかし、東京23区の平均家賃でも、エリアによって差が見られます。千代田区や中央区、港区などの都心部では、ワンルームでも月額10万円を超える物件が大半です。しかしその一方で、葛飾区や江戸川区などでは5万円程度に収まっているエリアも見られます。
大学生活のための物件選びの場合は、都心部や主要駅へのアクセスがあまり重要でないことも多くあります。キャンパスのあるエリアやそこへのアクセスを重視しながら、最適エリアを探しましょう。
女子大生の生活費の相場や内訳が知りたい!
一人暮らしを始める際の初期費用がわかったところで、次は女子大生が生活するために必要な費用について知っておきましょう。毎月「どのようなことにどれだけお金がかかるのか」を把握しておけば、家賃や初期費用にいくら充てられるかも判断しやすくなります。
女子大生一人暮らしの生活費相場
日本学生支援機構の学生生活実態調査によると、大学生(昼間部)の「下宿・アパート・その他」の生活費の年平均は約111万円。1ヶ月分に換算すると、約9万2,500円となります。これはあくまでも全国平均であり、都心など物価が高い地域では生活費も増えると考えるべきです。
さらに、女子大生の場合は、「防犯設備の整った物件を選ぶ必要がある」「美容や洋服などにお金がかかる傾向にある」という点も考慮しておく必要があります。生活費は統計よりも高く見積もって、12万から14万円程度と考えておくとよいでしょう。
女子大生の一人暮らしにかかる主な費用の内訳
- 家賃
- 水道、電気、ガス代
- 食費
- 通信費
- 教養娯楽費・交際費
- その他(交通費・美容費・日用品費など)
2020年家計調査のデータをもとに、各項目の平均額をご紹介します。なお、このデータは単身(勤労者以外の世帯)全体の平均のため、女子大生の平均ではありません。
家賃
上述した通り、全国の平均家賃は5万2,910円です。家賃は生活費の大部分を占めるうえ、あとから変更することが難しい項目ですので、無理のない金額で設定しておくことが重要です。
水道・電気・ガス代
全国平均は1万2,791円です。季節や地域によっても変わりますが、月1万円程度と考えておきましょう。なお、ガスに関しては一般的に、プロパンガス(LPガス)より都市ガスのほうが費用を抑えられると言われています。
食費
全国平均は3万6,572円ですが、個人差が大きい項目です。外食の割合が高くなるほど高額に、自炊率が高いほど低額になると考えられ、生活費のなかでもっとも節約しやすい項目とも言えます。特売日のまとめ買いや自炊はもちろんですが、学食が安い場合には積極的に活用したいところです。また、食費節約のためにまかないつきのアルバイトを選ぶのもよいでしょう。
通信費
インターネットやスマートフォンといった通信費の全国平均は6,091円です。意外と安く収まっているように見えますが、携帯電話の料金は家族が合算して支払ってくれているケース(すなわち0円のケース)も含まれています。リモート授業や就職活動など、大学生活にはインターネット回線の契約が不可欠です。一人暮らしを機に、格安プランや無料Wi-Fi完備物件などを検討してみるのもよいでしょう。
教養娯楽費・交際費
観劇や映画鑑賞、飲み会などにも費用がかかります。こちらも、個人差の大きな項目でしょう。教養娯楽費の全国平均は1万3,315円、交際費は1万4,088円です。大学生活ではゼミやサークル、アルバイト先での飲み会などもあるので、交際費は約1万5,000円から2万円を目安としましょう。
その他(交通費・美容費・日用品費など)
通学に公共交通機関を利用する場合には、交通費も必要です。全国平均では1,598円となっています。また、理美容サービスの全国平均は1,933円、理美容品が2,260円です。美容や洋服、日用品にかかる費用は、男子学生に比べると女子学生のほうが高額になることがほとんどでしょう。
ポイントを押さえて後悔のない女子大生の一人暮らしを
一人暮らしを始めるときには、新生活への憧れや期待でいっぱいです。部屋さがしでも、ついつい見た目の印象に目がいってしまいがちですが、女子大生の一人暮らしでは、大学までの距離や治安のよさ、防犯に関する設備など、押さえておきたいポイントもたくさんあります。そうした点もふまえて、希望の条件に優先順位をつけておきましょう。
入学が決まってから短期間での物件探しには、悩みも多いかもしれません。女子大生の初めてのお部屋探しにお困りの際は、下記よりお気軽にご相談ください。
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