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世田谷区の子育て支援制度を調査!フィンランド生まれの「ネウボラ」とは?

更新日:2022.08.18

世田谷区の子育て支援制度を調査!フィンランド生まれの「ネウボラ」とは?

妊娠・出産・子育てには、さまざまな悩みや不安がつきものです。身近に相談できる家族や知り合いがいれば不安の軽減につながりますが、身近に頼れる人がいないという方も少なくないでしょう。そうした方のために、東京都世田谷区では窓口を一元化した「ネウボラ」と呼ばれる子育て支援制度を導入しています。支援制度の具体的な内容やメリットをまとめたので、結婚や妊娠、出産を機に引越しを検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

  • 世田谷区の子育て支援制度「ネウボラ」は、チームで子育てをサポートする制度
  • 妊娠期から産後、就学時まで継続し、母親だけでなくパートナーや家族を支援してくれる
  • 世田谷区地域子育て支援コーディネーターなど、ネウボラ以外にもさまざまな子育て支援が整備されている

もくじ

  1. ネウボラとは?制度の内容や歴史、課題点を解説

    1. 乳児・妊婦のためにフィンランドで誕生したネウボラ

    2. ネウボラで精神的・身体的負担を軽減

  2. ネウボラ面接(妊娠期・産後)のメリット

    1. パートナーも同席できるネウボラ面接

    2. 妊娠中・産後に利用できる「せたがや子育て利用券」

  3. 「ネウボラ」以外の世田谷区の子育てサポート制度

    1. 子育ての輪を広げる「おでかけひろば」

    2. 相談できる複数の支援事業

  4. ネウボラ制度のある世田谷区で充実した子育てを

ネウボラとは?制度の内容や歴史、課題点を解説

ネウボラとは?制度の内容や歴史、課題点を解説

「ネウボラ」は、妊娠・出産期から子どもが就学する満6歳までの間、母子および家族をサポートする制度もしくはそのための施設です。「ネウボラ(neuvola)」はフィンランド語に由来する言葉で、「ネウボ(neuvo)」にはアドバイスや助言、「ラ(la)」には場所といった意味があります。

世田谷区では、2016年から「世田谷版ネウボラ」と名づけた子育て支援制度を導入しています。同制度では主に保健師、母子保健コーディネーター(助産師、保健師、看護師)、子ども家庭支援センター子育て応援相談員(社会福祉士、保育士など)が「ネウボラ・チーム」を組み、母子や家族の手助けにあたるのが特徴です。妊娠判明時から出産後、就学までネウボラ・チームが継続して面接を実施し、「切れ目のない支援」によって母親やその家族が安心して子育てできる環境を整えています。 

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乳児・妊婦のためにフィンランドで誕生したネウボラ

ネウボラの考え方は、1920年代のフィンランドで生まれました。当時のフィンランドでは乳児・妊婦の死亡率の高さが問題になっていました。そこでスタートした医師、看護師、助産師による自主的な妊婦検診が、ネウボラ誕生のきっかけです。
その後、民間による育児用品支援や母子支援の活動も広がり、1944年にはネウボラが国によって制度化されました。現在、フィンランドで妊娠した方はネウボラに通い、妊娠や出産について専門的な知識を有する保健師からサポートを受けています。妊婦だけでなくパートナーや家族も支援対象なので、「家族全体の養育力」を高める役割を担っているとも言えます。

日本と同じように常勤で働く女性が多いフィンランドですが、少子化が進む日本とは異なり、出生率は安定しています。そんなフィンランドの取り組みを参考に、ネウボラをとりいれたのが世田谷区。そして今では、板橋区、渋谷区、文京区、豊島区、小平市などでもネウボラが導入されています。

ネウボラで精神的・身体的負担を軽減

これまで日本では母子支援制度が行われていたものの、産後1ヶ月以降の支援が十分でないという課題がありました。また、病院における妊婦・産婦検診の対象は母子のみで、医療的な視点のサポートが中心だったため、パートナーや家族全体への支援が充実していない点も課題でした。その結果として、子育てにおいて母親が孤立しやすい傾向もあったのです。

こうした事態を打開するために、導入が進んだのがネウボラです。妊娠から出産、小学校入学まで1ヶ所の窓口で総合的に支援することで、親の精神的・身体的な負担を軽減し、さらには子どもの保護につながると期待されています。

ネウボラ面接(妊娠期・産後)のメリット

ネウボラ面接(妊娠期・産後)のメリット

世田谷版ネウボラでは、妊娠期・産後に複数回面接を実施するほか、特徴的な取り組みとして「せたがや子育て利用券」を配布しています。それぞれどのような制度なのか、見ていきましょう。

パートナーも同席できるネウボラ面接

各保健福祉センターで、ネウボラ・チーム(保健師、母子保健コーディネーター、子育て支援応援員)が実施する面談です。妊婦の方は「妊娠期面接」、産婦の方は「産後面接」を受けられます。ネウボラ面接は、パートナーや家族も同席できるのが大きな特徴です。家族全員が妊娠・出産・子育てについての悩みを共有し、妊婦・産婦の方が孤立することなく子どもを迎える準備を整えられるのは、大きなメリットと言えるでしょう。

医師による安静指示が出ていたり、特別な事情があったりして外出できない方には訪問面接を実施しており、どんな状況でも支援の手が行き届くように工夫されています。出産後も定期的に面接を行うことにより、母乳育児や子どもとの関わり方など、成長期に合わせた相談に乗れるのが強みです。なお、出産後に世田谷区に引越してきた方もネウボラ面接を受けられます

新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、オンラインでのネウボラ面接もスタート。面接を終えた方からは、「妊娠の悩みを聞いてもらえて心が軽くなった」「コロナウイルスの感染が怖くて外出をためらっていたから、オンライン面接ができて安心した」といった声が寄せられています。

妊娠中・産後に利用できる「せたがや子育て利用券」

世田谷区でネウボラ面接を受けると、「せたがや子育て利用券」(使用期限は原則2歳の誕生日まで)が配布されます。妊娠中・産後の女性向けサービスに使える利用券で、子育て世帯と、子育て活動を行う団体などをつなげることを目的に整備された仕組みです。

基本的には妊娠期に配布されますが、産後に移住した場合は、2歳までの子どもがいる家庭にも配られます。せたがや子育て利用券で利用できるサービスには、以下のようなものがあります。いずれのサービスも世田谷区が認定しており、安心して利用できるでしょう。

妊娠中のサービス

相談、交流会、マタテニティ教室、マタニティタクシー、鍼灸など

出産後のサービス

産後ケア、母乳相談、ベビーマッサージ、離乳食・育児講座、一時預かりなど

「ネウボラ」以外の世田谷区の子育てサポート制度

「ネウボラ」以外の世田谷区の子育てサポート制度

世田谷区では、ネウボラ以外にも子育て中の方を支えるための制度が整っています。ここでは、その一部をご紹介します。

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子育ての輪を広げる「おでかけひろば」

子育て世帯の孤立を防ぐため、子どもを遊ばせたり、保護者が交流したりする場所として提供されているのが「おでかけひろば」です。授乳やおむつを替えるための場所が設けられています。子育て経験が豊富なスタッフもいるため、気軽に相談できるのもうれしいポイントです。登録料やイベント参加費用が生じる場合もありますが、基本的に利用料はかかりません。

おでかけひろばは、世田谷区内に全42施設(2022年7月時点)設置されています。新型コロナウイルスの感染対策として、施設によっては予約制を導入しているところもあるので、実施状況は世田谷区のホームページで確認してみてください。 

相談できる複数の支援事業

妊娠・育児で不安を抱える方に対しては、「世田谷区地域子育て支援コーディネーター」「せたがや子育てテレフォン」「妊娠SOS相談」「世田谷区ファミリー・サポート・センター」などの支援事業も展開されています。

世田谷区地域子育て支援コーディネーター

各地域で特定非営利活動法人が運営する場所に、子育て支援コーディネーターが在籍しています。平日の10時から15時まで、対面での相談はもちろん、メールや電話にも無料で対応。 「こんなこと聞いてもいいの?」「誰に話せばいいかわからない」といった内容でも、安心して相談できます。

せたがや子育てテレフォン

妊娠中の方が、子育てに関する不安や疑問を専門のスタッフに相談できる電話窓口です。平日は17時から22時まで、土・日・祝日は9時から22時まで対応しているので、仕事や家庭の事情で忙しい方にとっても利用しやすいサービスです。

妊娠SOS相談

「予期せぬ妊娠」で不安を抱えている方に寄り添う電話相談サービスです。妊娠そのものに不安がある方、体調に不安のある方、経済的な不安を抱えている方など、さまざまな悩みに応えています。虐待・暴力などの被害による妊娠についても相談可能です。

世田谷区ファミリー・サポート・センター

子育てで頼れる人が身近にいない方や、育児に手が回らない方のために、援助会員が子育てを手助けする事業です。生後43日から小学6年生までの子どもの保護者が対象となります。援助会員は、支援者として必要な研修を修了した方です。子どもの短時間預かりや、保育園・幼稚園・習い事の送迎などを依頼でき、原則7時から21時まで利用できます。

ネウボラ制度のある世田谷区で充実した子育てを

世田谷区ではフィンランドの取り組みを参考にした「ネウボラ」をはじめ、さまざまな子育て支援制度・環境を整えています。 妊娠、出産、子育てにはいろいろな不安や悩みがつきもの。身近に頼れる人がいない方でも、自治体の手厚いサポートがあれば心強いでしょう。

子育てしやすい地域を探している方や、世田谷区を視野に入れて引越しを考えている方は、以下の窓口からお気軽にご相談ください。「理想の暮らし」を実現できるよう、お手伝いさせていただきます。
 

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