モンテッソーリ教育とは？おすすめの保育園の選び方や23区内で受けられるエリアも紹介

モンテッソーリ教育とは、自分で自分を教育する・育てる力である「自己教育力」が子どもにあるという考えをベースにした教育法で、子どもが自ら積極的に学び、成長・発達していこうとする力を伸ばすための環境づくりを大切にしています。タリアの医師であり教育家のマリア・モンテッソーリが、元々行っていた障がい児教育の一環として開発しました。

モンテッソーリ教育は、自主性、敏感期、整えられた環境の3つの軸で考えられています。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

自主性は、3つの軸のなかでも最も重視される考え方です。モンテッソーリ教育では、子どもには自ら成長しようとする力があると前提しているためです。子どもが「積極的に自らの課題の解決や目的を達成しようとすること」が自主性であり、大人がすべきはそのサポートだと考えられています。

敏感期とは、特定の能力を得るために最適な時期のことです。一口に能力といっても、言語や運動、秩序などさまざまな種類があります。敏感期はこうした能力それぞれに存在し、大人が敏感期を理解したうえでサポートすることが重要です。敏感期に対して理解がないと、単なるいたずらやわがままに見えてしまう危険性があります。

子どもが自発的な能力を十分に発揮できるためには、整えられた環境が必要です。整えられた環境には、自由、構造と秩序、美しさ、自然さと迫真性、社会的環境、知的環境の6つの原則が存在します。どれか一つでも満たされていない状況では、整えられた環境とは言えません。

整えられた環境を与えることは、教育者の役割です。教え込むのではなく整えられた環境を用意することで、子どもたちは自主的に成長すると考えます。

モンテッソーリ教育においては、日常生活の練習、感覚教育、言語教育、算数教育、文化教育の5つの教育環境を理解し実践することが重要です。それぞれ詳しく見ていきます。

日常生活の練習とは、大人が普段の生活で行う動作を模倣して練習することです。正しい身体の使い方を身につけることを目的としています。大人がしている「コップを持つ」「机を拭く」などを模倣することで、運動器官の発達を目指します。子どもは次第に自分の身体をコントロールできるようになり、結果として運動能力だけでなく自立心も身についていきます。

感覚教育とは、感覚器官を発達させることです。人の五感は、3歳から６歳の間に最も発達するとされています。子どもは自分の周りに存在する情報を感覚器官によって収集し、刺激を受けて成長していきます。音や臭い、目に入る情報などが感覚器官を刺激し、成長させていく要素です。感覚器官が発達すると、周りから幅広い情報を収集できるようになり、その後の情緒や知性の成長にもつながります。

言語教育とは、「読む・書く・話す」に加えて文法や文章構成までを学ぶことを指します。人と人との交流に欠かせないコミュニケーションツールとして、ボキャブラリーを増やすことが目的です。文法や文章構成を学ぶために、系統的に整理された教材や教具を使用し、活動を促します。たとえば、絵本や文字カードなどが教具にあたり、これらを活用して読み書きなどに興味を持って取り組むことで、ボキャブラリーを増やしていきます。

算数教育では、数の数え方を抽象的に学ぶだけでなく、教具を使って数に対する具体的な学習を行います。幼児期には数に対する敏感期があると考えられており、大きさや量に対して興味を示したタイミングが算数教育の時期です。ビーズや算数棒などの教具を使用し、銀行ごっこをはじめとする遊びを通じて、具体的かつ高度な算数教育を行います。

文化教育では、言語と算数以外の子どもが興味を持つテーマを幅広く学びます。一般的には理科や社会に相当する内容であり、具体的には歴史や地理、社会動植物などの基礎を早期に学ぶ教育です。教具を使用することで、実感しながら学んでいくことがポイントです。

また、子どもが抱く疑問の解消や幅広いことに興味を持ってもらうことを大切にします。たとえば、実際に時計を教具として使いながら、早期に時間の概念や時計の読み方を身につけます。

モンテッソーリ教育を受けられる保育園を選ぶ際には、その保育園がどれだけ本気でモンテッソーリ教育を取り入れているのか確認することをおすすめします。従来の日本における教育方法とは異なる特徴や考え方であり、教具の使用やカリキュラムの決定などをしっかリと行う必要があるためです。たとえば、教具に関する資格を持った教員の有無や割合、実績などは確認すべきでしょう。

モンテッソーリ教育を受けられる保育園があるエリアのなかでも、11園ある江戸川区、4園ある杉並区、4園ある目黒区、7園ある世田谷区、7園ある大田区は特に子育てのしやすい地域です（2023年1月時点）。これらは、いずれも2022年4月1日時点で待機児童ゼロを達成した特別区です。ここでは、モンテッソーリ教育を受けられる子育てにおすすめの5つのエリアについて、特徴や魅力を説明します。

出典：東京都庁 「表4　区市町村別の状況」

江戸川区は東京都の東部にある区であり、近年治安がよくなってきていることからも人気のエリアです。公園面積が東京23区で1位であり、大きな川や海にも面していることから、子どもを育てる場所に適しています。

モンテッソーリ教育を受けられる施設は新小岩の「ゆずりは保育園」や西小岩の「レジナ幼稚園」などが挙げられます。また、23区内では比較的家賃が安く、経済的な面でも住みやすい地域です。特におすすめの駅は、区内で家賃が比較的安い小岩駅、篠崎駅、瑞江駅です。

出典：東京都建設局 「東京都都市公園等区市町村別面積・人口割比率表」

杉並区は、東京都の西部に位置する特別区です。公園や博物館、劇場などの施設が豊富にあり、ファミリー世帯にとっては住みやすい地域です。また、区内にある荻窪や高円寺などは新宿へのアクセスがよく、都心で働く人にとってもおすすめできます。

モンテッソーリ教育を受けられる施設もあり、高井戸の「常盤ヶ丘幼稚園」や和泉の「レストナック幼稚園」がその例です。特におすすめの駅は、都心へのアクセス面だけでなく買い物の利便性も高い荻窪駅、高円寺駅です。

目黒区は、「住みたい街」として度々挙げられる目黒や中目黒がある東京の南部に位置した区です。東急東横線や東急大井町線が走っており、渋谷駅をはじめとする都心への交通アクセスが良好です。買い物スポットや複合商業施設が多数存在しており、ファミリー層で住むには適しているでしょう。

モンテッソーリ教育を受けられる施設としては、「ひかりのここどものいえ」や「ICEモンテッソーリこどものいえ」などが挙げられます。特におすすめの駅は、交通の利便性がよい目黒駅、中目黒駅です。

世田谷区は、東京23区でも最も人口の多いエリアです。高級住宅街の印象が強く、多くの人にとって憧れの街ですが、経堂をはじめとして比較的家賃が安価な物件がある地域もあります。都心部へのアクセスも抜群によく、商業施設やスーパーマーケットなどの買い物スポットも多いことから、子育て世帯におすすめです。

「スクドエンジェル保育園」や「もしもしのほし保育園」などモンテッソーリ教育を受けられる保育園も多数あり、選択肢が多いことも魅力的なポイントでしょう。特におすすめの駅は、買い物環境が充実している経堂駅、自由が丘駅です。

大田区は、東京23区のなかでも最も広い面積を持っている特別区です。人口も多く、田園調布に代表される閑静な住宅街からにぎやかなエリアまでさまざまな顔を持っています。都心へのアクセスが良好なだけでなく、神奈川県と隣接していることから横浜方面へのアクセスもしやすい点が魅力的です。

モンテッソーリ教育を受けられる施設としては、「小さき花の幼稚園」が挙げられます。特におすすめの駅は、都心へのアクセス、治安ともに良好な大森駅、田園調布駅です。

モンテッソーリ教育とは、子どもの自発性・自主性にスポットを当てた教育法です。子どもに教え込むのではなく適切な環境を整えることを大人の役割としており、子どもが自ら成長する時期に対して理解しサポートすることが求められています。都内23区でもモンテッソーリ教育を受けられるおすすめの区があるため、最寄駅を中心として、よい物件を探してみてはいかがでしょうか。

通わせたいモンテッソーリ保育園の最寄り駅へ引っ越しを検討している方は、下記よりお気軽にお問合せください。

※記事内における料金や所要時間等は、あくまでも目安です。（2023年1月現在）
 

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