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更新日:2021.03.31

築年数が古い賃貸物件も悪くない?「築古」のメリットや築年数と家賃の関係

築年数が古い賃貸物件も悪くない?「築古」のメリットや築年数と家賃の関係

「築年数の古い物件」が住みにくいとは限りません。実際、築年数の古いマンションのなかにも快適に住める物件はあるのです。この記事では、快適に住める「築古マンション」の見極め方や、築年数と家賃との関係性について掘り下げています。

  • 一般的に築年数が浅い物件ほど家賃が高く、築年数が長くなると家賃は下がる
  • 新耐震基準が適用されている、1981年6月1日以降にできた建物なら安心
  • 必ず内見を行い、部屋や共有部分の管理状況をしっかりチェックしよう

もくじ

  1. 築年数によって変わること1~家賃~

    1. 築年数が違うと耐震性が変わることがある

    2. 建物の種類によって劣化の違いがある

    3. 「経済的劣化」によっても家賃は下がっていく

  2. 築年数によって変わること2~耐震性~

    1. 建築基準法とは

    2. 住宅品質確保促進法と耐震等級

  3. 築年数が古い賃貸物件のメリット

    1. 家賃が安く、物件数が多い

    2. 掘り出しもの物件がある

    3. リフォーム・リノベーション済みの物件も

    4. 新築よりも部屋が広く、和室がある部屋も

  4. 築年数が古い物件を賢く選ぶポイント

    1. 外見だけで判断せず、必ず内見をする

    2. 建物の構造や耐震基準を見る

    3. 共有部分の管理やメンテナンス

  5. 築年数が古くても、居心地の良い物件なら快適にすごせる



 

マンション・アパートといった賃貸物件を探す際の条件として人気なものに、「築年数の浅い物件(築浅物件)」があります。できれば前に住んだ人の形跡がなく、最新の設備が整っている新築物件がいいという方は多いでしょう。新築物件は家賃相場がかなり高くなるので、比較的新しい築浅の物件に人気が集まるのはうなずけます。

しかし、新築や築浅の物件が住みやすいからといって、築年数の古い物件が住みにくいとは限りません。実際、築年数の古いマンションのなかにも快適に住める物件はあるのです。この記事では、快適に住める「築古マンション」の見極め方や、築年数と家賃との関係性について掘り下げていきます。

築年数によって変わること1~家賃~

築年数によって変わること1~家賃~

築年数とは、マンション・アパートなどの建物が完成してから経過した年数を指します。賃貸物件を選ぶ際、築年数を条件の一つに設定する方も多いようです。

不動産業界では、建物が完成してから1年未満で、それまで誰も住んでいない物件を「新築」と呼びます。同じような条件や立地であっても、新築物件は家賃が高くなるのが一般的です。新築に次いで人気があるのは築年数が浅い「築浅」と呼ばれる物件で、新築ほどではないものの家賃は高くなる傾向にあります。

なお、「築浅」という表現に明確な定義はありません。2年未満、5年未満など不動産会社によってはまちまちで、なかには築10年の集合住宅を「築浅」と呼ぶところもあるようです。

一般的に、築年数が浅い物件ほど家賃が高く、築年数が長くなるにつれて家賃も下がっていきます。築年数によって家賃が変わる理由は、主に三つ考えられます。

築年数が違うと耐震性が変わることがある

耐震性は、もしものときのためにチェックしておきたいポイントの一つです。

日本の耐震基準は、過去に大きな地震があるたびに改正されてきました。とくに目安となるのが、1981年6月1日に施行された「新耐震基準」。ここで、震度6強から7程度の地震が来ても倒壊しないという基準が新設されました。1981年6月1日以降に建築された物件かどうかで耐震基準が大きく変わるため、それ以前にできた物件は家賃が低い傾向にあります。

建物の種類によって劣化の違いがある

アパートとマンションでは構造が違うため、経年劣化の進み具合にも違いが出てきます。

一般的なアパート:階数が2~3階程度の高さで、木造や軽量鉄骨で建てられている
一般的なマンション:階数に制限がなく、鉄骨・鉄筋コンクリート・鉄骨鉄筋コンクリートで建てられている

ここで注目したいのが法定耐用年数です。法定耐用年数とは、「その資産を使用できる期間の目安」のこと。木造や軽量鉄骨造のアパートよりも鉄骨造や鉄筋コンクリート造のほうが劣化しにくく、資産として長く使えることがわかります。

【構造別 建物の法定耐用年数】
木造:22年
軽量鉄骨造:27年
鉄骨コンクリート造:34年
鉄筋鉄骨コンクリート造: 47年

出典:財務省 「減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和四十年三月三十一日大蔵省令第十五号)」

長持ちするということは、それだけ資産価値があるということ。木造、軽量鉄骨造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造など、建物の構造によって家賃が変わるのはそのためです。

「経済的劣化」によっても家賃は下がっていく

建物の経年劣化には、建物設備自体が劣化していく「物理的劣化」と、その物件への需要が減ってしまう「経済的劣化」の2種類があります。

築浅物件であれば、物理的劣化は考えにくいでしょう。しかし、周辺に新しいマンションが増えるとその物件の需要が減ってしまうため、経済的劣化が家賃に影響すると考えられます。これが、築年数が経つごとに家賃が下がっていく理由です。



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築年数によって変わること2~耐震性~

築年数で家賃が変わることは先ほどご説明しましたが、もう一つ、築年数によって変わるのが「建物の耐震性能」です。まずは耐震基準について理解しておきましょう。

建築基準法とは

世界的に見ても地震が多い日本では、建築基準法に基づいて建築を行っています。建築基準法は、人々の命や健康、財産を守るために建物や土地などに関する基準を定めた法律です。

建築基準法のなかにはさまざまな取り決めがあり、地震に対する耐震基準も定められています。耐震基準は大きな地震が起こるたびに見直されてきました。近年で大きな改定があったのは1981年6月1日。ここで「新耐震基準」が施行され、強度の基準が引き上げられました。それ以前にできた建築物は「旧耐震基準」と呼ばれて区別されており、2021年の時点で築40年以上の建物は、「旧耐震基準法」に基づいて建てられたものとなります。

1995年1月には、阪神淡路大震災が発生。多くの建物が被害に遭ったなか、国土交通省はこの地震で倒壊した建物の多くが旧耐震基準であったと発表しています。

住宅品質確保促進法と耐震等級

2000年には「住宅品質確保促進法」が施行され、「耐震等級」が耐震性を測る目安として用いられるようになりました。耐震等級とは、地震に対して建物が耐えられる強度レベルの基準で、以下のように分かれています。

【耐震等級 1級】
建物に備わるべき最低ラインの耐震性を持つレベルです。震度6強から7に相当する、数百年に一度の地震にも耐えられる強度を持つ構造になるように計算されています。
【耐震等級 2級】
耐震等級1級の1.25倍の強度を持つレベルです。災害時の避難所として認定されるような建物は、耐震等級2級以上の強度が求められます。
【耐震等級 3級】
耐震等級1級の1.5倍以上の耐震性能を持つレベルです。災害時に救助の拠点となる建物は、この等級の基準で建てる必要があります。

住宅品質確保促進法の施行前に建てられた施設などでは、耐震等級を満たしていないケースも見られます。しかし耐震等級取得は任意であって、仮に耐震等級を満たしていなくても、建築基準法の耐震基準を満たしていれば違法ではありません。2000年以降に建てられた建物でも、耐震等級を取得していないマンションはあります。

その一方で、耐震等級を取得済みの建物は、「高耐震賃貸物件」として人気です。そのため、同じ築年数であっても家賃は上がるでしょう。



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築年数が古い賃貸物件のメリット

築年数が古い賃貸物件のメリット

賃貸物件を探すとき、「できれば新築や築浅物件にしたい」と思っている方も多いと思いますが、実は築年数が古い賃貸物件にもメリットがたくさんあるのをご存じでしょうか?築年数の古い賃貸物件のメリットについてご紹介していきます。

家賃が安く、物件数が多い

賃貸物件を探すとき、まずインターネットを使って希望の地域や条件(間取り・家賃・築年数など)で検索するという方が多いでしょう。検索する際、「築10年以内」などの条件を付ける方も少なくありません。

しかし、まずは築年数にこだわらずに検索してみましょう。そうすると、圧倒的に物件数が多いこと、そして家賃の安い物件が多く出てくることがわかります。同じ駅で同じような場所であっても築年数で家賃は変わるので、より家賃の安い物件を見つけやすくなります。

掘り出しもの物件がある

「駅の近く」「大きな商業施設の近く」「病院や銀行などの近く」といった環境がよい場所には、マンションが建ちます。そうした集合住宅は年月が経つと築年数が古くなり、家賃が下がっていきます。築年数にこだわらずに部屋探しをしていると、こうした利便性が高い「掘り出しもの物件」に出会える可能性が高まると言えるでしょう。

リフォーム・リノベーション済みの物件も

賃貸マンションでは、借り主が退去すると次の入居者が入るまでに部屋を清掃・原状回復し、再び賃貸に出します。なかにはリフォームやリノベーションを行い、設備や間取りを大きく刷新しているケースも。このような物件は、建物自体は古くても部屋には最新設備が整っており、そのうえ新築よりも安いためかなりお得と言えます。

新築よりも部屋が広く、和室がある部屋も

築年数の古いアパートやマンションには、和室の部屋がある物件も少なくありません。築年数の古い物件では、一枚のサイズが大きい昔の畳を使っているところも多いので、同じ6畳でも実質的に部屋が広くなります。

また、押し入れや天袋が付いている和室なら、その分収納スペースが増えるという嬉しいメリットも。また最近ではレトロな和室を好む方も増えており、そのような雰囲気が好きな方にはおすすめです。

築年数が古い物件を賢く選ぶポイント

築年数が古い物件を賢く選ぶポイント

築年数が古い物件でも、快適に住める物件はたくさんあるとおわかりいただけたでしょう。では、数あるなかから自分に合った築古物件を探すにはどうしたらよいのでしょうか?こちらでは、良い築古物件の選び方について解説します。

外見だけで判断せず、必ず内見をする

築年数が古い物件でも、間取りや家賃、駅までの距離など、さまざまな条件がいい場合もあります。取り扱っている不動産会社に連絡して、「部屋を見たい」と依頼してみましょう。

建物が古いからといって、必ずしも部屋の中が古いとは限りません。最近は築年数の古い公団住宅などでもリフォームが行われ、壁紙や床を一新して新築のように生まれ変わっている物件もあります。民間の賃貸物件であれば、できるだけ空室を出さないようにリフォームやリノベーションを行い、インターネット環境を完備するなどして暮らしやすさを追求しているところも多いでしょう。

インターネット上に部屋の写真が掲載されていれば雰囲気をつかむことはできますが、実際に見てみないとわからないことも多くあります。気になる物件があれば、まずは実際に訪れて確かめてみてください。

建物の構造や耐震基準を見る

一般的に、マンションの構造には「鉄筋コンクリート造(RC造)」「鉄骨造(S造)」「鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)」があり、それぞれに特徴が異なります。

【鉄筋コンクリート造(RC造)】
鉄筋で型枠を組んだ後にコンクリートで固めた構造です。建物の形を自由にできるので、マンションに多く使われています。
【鉄骨造(S造)】
マンションなどで採用されている、柱や梁に鉄骨を使用する構造。鉄筋コンクリート造に比べると大きな空間をつくりやすく、工期が短いのが特徴です。
【鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)】
鉄筋コンクリート造の芯の部分に鉄骨を入れた構造です。頑丈なので高層マンションやビルに採用されていますが、建築費用は高くなります。

賃貸物件を選ぶ際は、建物の構造と耐震性を確認しておくといざというときにも安心です。

共有部分の管理やメンテナンス

内見のときには部屋だけでなく、建物のエントランスやエレベーターホールなどの管理・メンテナンスが行き届いているかをチェックしましょう。こういった共有部分の掃除が行き届いており、キレイにしているマンションは、オーナーや管理会社がきちんと管理ができている物件だと言えます。

反対にエントランスにチラシが散らばっていたり、共有部分が汚れていたりするマンションは、管理がずさんです。そのため、設備のメンテナンスもあまり期待できないでしょう。

築年数が古くても良い物件を選ぶには、部屋の内見が欠かせません。エントランスや共有部分の管理ができているのかを実際にチェックし、できればしっかりとした構造のマンションを選ぶと安心です。

築年数が古くても、居心地の良い物件なら快適にすごせる

新築や築浅物件は建物や設備が新しく、快適な住み心地が魅力です。しかし、築年数の古い物件にも「家賃が安い」「選択肢となる物件数が豊富」「好アクセスな物件も多い」といったメリットがあり、なかにはリフォーム・リノベーション済みのお得な物件もあります。部屋探しをする際は一度築年数の条件を外し、それ以外の条件を重視しながら「自分にとって居心地よく暮らせる物件」を探してみてはいかがでしょうか?



 

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