- 光熱費は平均額をベースにして考えることが重要
- 二人暮らしの場合は光熱費が増える傾向にあるが工夫によって節約可能
- 光熱費をあまり節約しすぎるとデメリットがあるため注意が必要
一緒に生活する人数によって生活にかかる費用には差があります。人数が増えればそれだけ生活費も増えますが、単純に生活費が倍になるというわけではありません。生活費にはさまざまな要素があるので、さまざまな角度から考えることが大切です。
ここでは、二人暮らしの生活費のなかでも食費と並んで比較的大きな割合を占める光熱費について詳しく解説します。二人暮らしの光熱費平均額をはじめとして、節約方法などについてもご紹介するので、参考にしてみてください。
二人暮らしの平均光熱費はどのくらい?
光熱費は「水道光熱費」とも呼ばれ、生活に必要な水、ガス、電気などにかかる費用のことを指します。現代の日本では必ず発生する費用なので、生活費を考えるうえでは外せません。
二人暮らしでは、生活に必要な水やエネルギーが一人暮らしよりも多くなるので、どのくらいかかるのか気になるという方も多いでしょう。ここではまず、二人暮らしの平均光熱費についてご紹介します。
二人暮らしの平均光熱費
同じ二人暮らしでも生活スタイルや消費する水やエネルギー量は世帯によって異なります。契約する電力会社やガス会社によっても料金は違いがありますが、平均額は気になるところでしょう。
総務省の「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯」によると、2020年の二人暮らしの平均水道光熱費は1万9,459円となっています。この額については20年前の2000年の時点では1万7,415円で、緩やかに増加して2013年には2万円を超えました、その後2016年に再び2万円を割り、現在の額となっています。
電力自由化の影響やオール電化の普及などの影響もあって、光熱費はここ20年で増減したものの、近年ではおよそ2万円前後が目安であると考えていいでしょう。
ここからは、さらに細かく水道光熱費の内訳を解説していきます。
二人暮らしの平均電気代
現代においては、何をするにしても電気は欠かせません。明かりはもちろんのこと冷暖房などにも電気は使われます。さらに、オール電化の場合は、調理や風呂のお湯を沸かす際にも電気が必要です。
総務省の「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯」では、2020年の二人暮らしの平均電気代は9,515円となっています。こちらも20年前の2000年は7,878円で現在よりも低く、緩やかに増減を繰り返しながらやや上昇しています。
電気代に関しては現在、電力自由化によって一般家庭でも電力会社を選択できるようになりました。これによって、電気代にもバラつきが出やすくなっています。また、オール電化になると当然その分だけ、電力の消費量は多くなり電気代は高くなる傾向にあります。
二人暮らしの平均ガス代
オール電化という選択肢を選ぶ方が増えたとはいえ、やはりガスは人が生活する上で重要なエネルギーのひとつであることに変わりはありません。総務省の「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯」では2020年の平均ガス代は4,354円となっています。20年前の2020年は4,824円となっており、それほど大きな差ではありませんが、やや減少していると言えます。
ガス代に関しては地方に多いプロパンガスと都市ガスではかなり料金にバラつきがあり、平均額があまり目安にならないケースもあります。そのため、ガス代について考えるのであればその地域のガス会社の料金を事前に確認しておくことが大切です。
二人暮らしの水道代
地域によって差がありますが、総務省の「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯」によると、2020年の上下水道代全国平均額は4,255円となっています。2000年の平均額は3,528円で、増減を繰り返しながら緩やかに上昇しています。
水は生きるうえで欠かせないため、一緒に生活する人数が増えるとトイレやシャワーなどで使う水の量が増える傾向にあります。一人暮らしの場合と差が出やすいので注意しましょう。
月別の平均水道光熱費の推移
水道光熱費は月によっても変動します。季節によっては冷暖房などを使用することが大きくなるなど、さまざまな影響があります。そこで、ここでは総務省の「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯」をもとに、まず月別の水道光熱費の推移をご紹介します。
月 | 水道光熱費 | 電気代 | ガス代 |
---|---|---|---|
1月 | 25,688 | 12,232 | 5,850 |
2月 | 27,273 | 13,201 | 6,326 |
3月 | 26,712 | 13,100 | 6,360 |
4月 | 24,734 | 12,117 | 5,947 |
5月 | 21,358 | 10,541 | 5,328 |
6月 | 19,777 | 9,153 | 4,563 |
7月 | 17,779 | 8,585 | 3,862 |
8月 | 18,747 | 9,661 | 3,511 |
9月 | 19,679 | 11,206 | 3,192 |
10月 | 19,355 | 10,152 | 3,240 |
11月 | 19,538 | 8,965 | 3,987 |
12月 | 21,393 | 9,137 | 4,581 |
こちらの表は2020年のものですが、1~3月、そして12月に水道光熱費が高くなっていることがわかります。これはエネルギー消費量の多い暖房を使用する頻度が高いことなどが影響していると考えられます。もっとも高い月と安い月では1万円ほどの差が出ることもあるため、二人暮らしの生活費を考える際には、月によって変動する光熱費についても考える必要があります。
光熱費以外にはどんな生活費が発生するの?
光熱費の平均値については先ほどもご紹介しましたが、生活していくにはさまざまな費用がかかります。そこで、ここでは光熱費以外に発生する生活費と、平均値についてもご紹介します。
食費
総務省の「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯」によると、2020年の二人暮らし世帯の食費の平均は6万6,543円となっています。
食費に関しては外食中心なのか自炊なのかといった点によっても大きく変動しますが、この平均額を基準として考えてみましょう。
通信費
現在ではスマホやPCなどのデータ通信端末の普及が進んだこともあって、プライベートでも仕事でも通信は欠かせなくなっています。そこで、考えなければならないのが通信費です。
総務省の「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯」では、2020年の二人暮らし世帯の通信費の平均は1万858円となっています。通信費に関しては、契約している通信キャリアなどによってもかなりの差があります。平均額を参考にしながら、節約のために契約を見直してみるのもいいでしょう。
一人暮らしと二人暮らしではどのくらい光熱費は変化する?
二人暮らしの平均光熱費は先ほどもご紹介した通り、変動はしていますが近年では2万円前後となっています。それに対して、1人暮らしでは、こちらも総務省の「家計調査」によると2019年度の単身世帯の平均光熱費は1万829円となっています。前後の数年のデータでも1万円前後なので、二人暮らしになると光熱費は倍近くになっています。
光熱費は生活スタイルなどによって大きく変動するものなので、工夫しながら節約していくことが重要となります。
出典:総務省統計局「家計調査」
二人で一緒に光熱費を節約してみよう
前述の通り、光熱費は生活スタイルやエネルギーの使い方によって大きく変動するものです。そこで、ここからは光熱費を節約する方法について考えてみましょう。
エアコンの使い方に注意
家電のなかでとくに電気の消費量の多いものの代表が、エアコンです。日本は季節によって温度の変化が激しいこともあって、冷暖房が生活に欠かせません。そんなエアコンですが、設定温度を変えるだけで電気の消費量は変化します。もちろん、熱中症などのリスクもあるので無理をする必要はありませんが、できるだけエアコンの温度設定を下げすぎない、あるいは上げすぎないように注意しましょう。
また、近年のエアコンは省エネ性能が高いものも増えています。逆に古いものは消費電力が大きくなる傾向にあるので、部屋に取り付けているエアコンが古いのであれば買い換えを検討してみましょう。当然、エアコンを買い換えるとそれだけコストがかかりますが、ランニングコストを考え、長い目で見るとお得になるケースもあります。
明かりをLEDに変更する
部屋の照明を電球や蛍光灯からLEDに変更することも電気代の節約になります。近年ではLEDシーリングライトなども安価で購入できるようになっており、従来の照明機器に取り付けることができるLED電球なども販売されているので、電球や照明機器の交換のタイミングにLEDのものに切り替えてみましょう。
LEDは消費電力が少ないだけでなく、長寿命というメリットもあります。電球や蛍光灯などのように頻繁に買い換える必要がありません。
省エネ家電に買い換える
最新の家電品の多くには省エネ機能が備えられています。そのため家電品を最新のものに買い換えることも電気代の節約に繋がります。また、洗濯機など水を使うものの場合、最新のものは節水機能が備えられているものもあります。また買い換えることによって、電気代のみでなく水道代を節約できるケースもあります。
電力会社やガス会社・契約プランを見直すことも重要
現在では、電力自由化によって一般家庭でも電力会社を自由に選べるようになりました。選択できる電力会社は地域などによっても異なりますが、それぞれ料金は異なっています。そのため、電気代が気になるのであれば電力会社の変更も検討してみましょう。
同じ電力会社であっても、契約プランによって料金が変わるケースがあります。時間帯によって料金が変わるプランを用意している電力会社も多く、生活スタイル似合ったプランを選ぶことができればさらに電気代の節約になるでしょう。
ガスも同様でガス会社の見直しも重要です。集合住宅などの場合、ガス会社が決められており、選択できないケースもありますが、自由に選択できるのであれば見直すことによってガス代の節約になる可能性があります。
お風呂のお湯をためすぎない
湯船にお湯を張る際に、お湯をためすぎないようにすることも大切です。水道代を節約できるだけでなく、余計にお湯を沸かす必要がなくなるため、ガス代や電気代の節約にもなります。お湯の出てくる量をコントロールできる節水シャワーヘッドの導入なども効果的です。
食器洗浄機も効果的
食器を手洗いする際には、水を出しっぱなしにしがちです。もちろん、洗い方にも個人差がありますが、食器洗浄機を使用することによってより効果的に食器を洗えるので、節水につながります。また、節水機能の高さを売りにしている食器洗浄機もあるのでチェックしてみましょう。
二人暮らしの光熱費の注意点
二人暮らしになると、一人暮らしよりも光熱費は高くなってしまいます。前述の通り、二人で協力して節約することによってある程度までは光熱費を抑えることができます。最後に、二人暮らしにおける光熱費の考え方や節約の注意点についてご紹介します。
無理な節約には注意
光熱費を抑えることばかりに集中すると、無理をしてしまうケースも少なくありません。たとえば、真夏に電気代を節約するためにエアコンをつけるのを我慢すると、熱中症などのリスクが高まります。あくまで健康的な生活を送ることができる前提で節約していくことが大切です。
また、節約生活を送っていると、人によってはストレスを感じてしまうこともあります。それが原因でケンカになってしまうこともあるでしょう。せっかく二人暮らしをはじめても、節約のためにケンカになってしまっては意味がありません。そのため、お互いにストレスをためないように節約プランを立てることが重要です。
無理な節約は一時的に行うことができても、長く続けるのは難しいものです。わずかな節約であっても長期的に続ければ、かなりの額になっていきます。節約は無理をするのではなく、長い目で考えるようにしましょう。
光熱費の支払い負担について決める
光熱費の支払い負担がトラブルの原因になってしまうことも少なくありません。そのため、事前にどちらがどのくらいの割合で負担するのかを暮らし始める前に決めておきましょう。共働き世帯の場合、どちらか一方のみでなく、一緒に負担することによって節約への意識を高めることができます。
二人暮らしの光熱費について考えよう
二人暮らしをはじめるにあたって、生活費はよく考えなければならないポイントの一つです。光熱費は食費などと並んで高い割合を占め、さらに生活スタイルなどによって変動することがあります。
節約をすることによって、光熱費をある程度減らすことができます。とはいえ、あまり無理しすぎるとさまざまなトラブルが発生してしまう可能性があるので、今回ご紹介した注意点なども頭に入れておきましょう。
二人暮らしをはじめるにあたって、物件を探しているという方は下記よりお気軽にお問い合わせください。二人で快適な生活を送ることができる物件探しをお手伝いいたします。
ピタットハウスのお問い合わせページに移動します
あわせて読みたい
よくある質問
-
お部屋探しに役立つ情報はありますか?
-
物件探し(不動産購入・売却)について役立つ情報はありますか?
この記事をシェアする
お部屋を探す
特集から記事を探す
記事カテゴリ
おすすめ記事
物件をご所有されている方、
お住まいをお探しの方
売りたい
土地活用・相続の相談がしたい
売るか貸すかお悩みの方はこちら