- 侵入犯罪では、戸締りをしていない家に入り込む侵入経路が最多
- 住宅侵入は低層階で起きやすい
- 家の中が見えないようにして、女性の一人暮らしだとわからないように気をつける
大学生や社会人になって一人暮らしを始めるとき、いろいろと不安を感じるものですよね。とくに住宅侵入などの被害は未然に防ぎたいところです。女性であれば、アパートやマンションのセキュリティもとくに気になるところでしょう。今回は住宅侵入の犯罪の傾向と、防犯対策、防犯性の高い物件選びのポイントなど広くご紹介。この記事を参考に、ぜひ防犯対策に取り組んでみてください。
侵入犯罪は年々減少傾向にあるものの…
一人暮らしをしながら大学や会社に通っていると、どうしても家を留守にする時間が多くなります。土日も予定があって出かける頻度が高ければ尚更でしょう。家を空ける時間が多い人がとくに注意したいのが「侵入犯罪」です。「侵入犯罪」とはどのようなものか、どんな物件が狙われやすいのかも含めて解説します。
警察庁の統計から見る空き巣などの「侵入犯罪」
一人暮らしで家を空けていることが多い生活スタイルの人は、留守宅へ盗みに入る「空き巣」を心配している人が多いかもしれません。しかし、ほかにも就寝中を見計らって侵入する「忍び込み」や、食事などの隙を見て侵入する「居空き」などがあります。これらは「住宅侵入窃盗」と呼ばれ、発生件数が多い犯罪です。
減少傾向にあるがまだまだ件数は多い侵入犯罪
警察庁の「令和2年の刑法犯に関する統計資料」によれば、侵入窃盗の認知件数は減少傾向にあり、5年前と比べると半分程度にまで減っています。しかし、まだ全体で4万4千件ほどの侵入窃盗が確認されており、その半分ほどが住宅で発生しています。
侵入窃盗で狙われるのはどんな家?
侵入窃盗では低層階の住宅が狙われやすい傾向にあります。とくに一戸建て住宅は出入りできる入口が複数あり、さらに庭などがあると人目につきにくいため狙われやすいことが考えられます。一戸建ての次に狙われやすいのは、3階建て以下の集合住宅です。
空き巣以外が半数以上、家にいるときに侵入される場合も
警察庁「令和2年の刑法犯に関する統計資料」では、侵入窃盗の手口として「空き巣」「居空き」「忍び込み」「その他」が挙げられています。住宅への侵入の半分以上が空き巣、次に多いのが忍び込みとなっており、侵入窃盗のうちの2割以上は家にいる状態で侵入されていることがわかります。
どうやって侵入している?
侵入する手法として最も多いのは、戸締りをしていない家に入り込む「無締り」と窓などから侵入する「ガラス破り」。住民が家にいる状態で侵入される場合は無締りであることが多く、留守宅への侵入はガラス破りと無締りが多いです。
ほかにも合い鍵を使ったりドアを壊したりする手口もあるなど、さまざまな方法で侵入されています。
防犯の基本はしっかり戸締りすること
住宅への侵入を防ぐためには、まずは戸締りをしっかり行うことが重要です。出かけるときはもちろん、家にいるときもしっかり鍵をかける習慣をつけましょう。また、安易に家の鍵を人に渡さないことも重要です。合い鍵をつくられた可能性がある際には、多少お金がかかっても鍵自体を付け替えてもらうなどの対策をとることが必要です。
防犯性の高い物件選びのポイント
物件選びの際には、セキュリティ面についてもしっかり確認しましょう。防犯設備が整っているかに限らず、何階建てか、管理人が常駐しているかなど、いくつかのポイントがあります。
侵入しにくい物件を選ぶ
2階以上の部屋、できれば3階以上がベスト
住宅侵入は低層階で起きやすい傾向があります。とくに1階では窓などからも容易に忍び込めるため、2階以上にある物件がおすすめです。さらに建物のまわりに侵入者の足場となるような塀や建物、木がないことや、外から家の中がどの程度見えるかもチェックしておきましょう。
住宅の敷地入口付近から物件までの動線をチェック
とくに女性は侵入窃盗以外にも、待ち伏せされて家に上がり込まれてしまう危険性もあります。玄関周辺に侵入者が隠れることができる場所がないかなどもチェックしておきましょう。
防犯設備の充実度をチェック
防犯カメラ
防犯カメラは侵入窃盗などの犯罪の抑止につながるだけでなく、犯罪発生時に録画された映像は有力な証拠となります。
TVモニター付きインターフォン
TVモニター付きインターフォンであれば、カメラに映った訪問者の顔がしっかりと確認できます。ドアを開けずに会話できるのはもちろん、怪しい人物であれば顔だけ確認して居留守を使うこともできるので安心です。
オートロック
共用部分にあたるエントランスがオートロックであれば、住んでいる物件内に部外者が立ち入ることができません。さらに監視カメラも設置されていれば、空き巣対策として大きな効果を発揮するでしょう。ただしほかの住民が入るタイミングで侵入される可能性もあり得るため、油断は禁物です。
宅配ボックス
一人暮らしの防犯対策では、できるだけエントランスより先に部外者を入れないことが大切です。宅配ボックスがある物件なら荷物を部屋の前まで持ってきてもらう必要もなく、部外者の侵入を抑止できるでしょう。
管理状況も大事なチェックポイント
管理人が常駐している物件は防犯カメラで撮影しているだけでなく、人の出入りをつねにチェックしているので防犯性が高いといえます。また、警備会社が入っている物件もおすすめです。
防犯グッズを導入してセキュリティ性を向上しよう
防犯設備が充実している物件に入居できれば安心ですが、不足している防犯設備を市販の防犯グッズで補うこともできます。ここでは、一人暮らしの防犯対策に役立つ防犯グッズをご紹介します。
侵入をすぐに見つける防犯グッズ
防犯用センサーライト
人の動きを感知してライトがつくセンサーライトなら、侵入者が建物に近づいたときに明るく照らされ、それ以上の侵入を防ぐことが期待できます。侵入者の牽制(けんせい)になるだけでなく、その明かりに周囲の人の視線も集められるでしょう。
防犯アラーム
侵入された際に音を発するのが防犯アラームです。音が鳴ることで侵入者がびっくりするので、侵入を抑止する効果があります。窓に取り付けて窓破りを感知するのもひとつの使い方です。
防犯カメラ
防犯カメラがあるだけでも侵入の抑止になるでしょう。防犯カメラには24時間録画するものと、人感検知センサーで感知したときだけ録画するものがあります。後者のものであれば、録画時間を圧縮できる分容量がそこまで膨大にならずに済み、映像を確認するときも便利です。
侵入に失敗した際や下見時の不審な行動もしっかり記録されるため、侵入者からは敬遠されます。玄関だけでなく、ベランダにも取り付けておくと安心でしょう。
侵入できなくする防犯グッズ
ガラス防犯フィルム
ガラス防犯フィルムは、窓に貼り付けるだけで窓を割れにくくする便利なアイテムです。地震が起きたときもガラスが割れて飛散するのを防ぐ効果も期待できます。
補助錠
補助錠(ほじょじょう)とは、あらかじめ取り付けられている鍵とは別に窓を固定するアイテムです。窓を外側から破って鍵を開けても、別で補助錠が窓を固定しているため侵入に時間がかかります。そのため、侵入を諦めて去っていくことが期待できます。
覗かれないようにするための防犯グッズ
のぞき見防止カバー
下見の際に、ドアスコープや郵便受けからのぞき見される場合があります。窃盗目的だけでなくストーキング目的などでのぞき見をする場合も考えられるため、とくに一人暮らしの女性は注意が必要です。それぞれ目隠し用のグッズがあるので対策をしておきましょう。
遮光カーテン・ミラーレースカーテン
電気がつくことで帰宅時間が推測できてしまうため、遮光カーテンを使って光や影が漏れるのを防ぎましょう。また曇りや雨の日の日中など、薄暗い天気ではレースカーテンをしていても、家の中が外から見えやすくなることがあります。それを防ぐためには、マジックミラーのように採光しながらも家の中を見えにくくしてくれるミラーレースカーテンがおすすめです。
防犯のために普段の生活を工夫することも大切
防犯グッズをそろえることはもちろん有効ですが、日ごろの生活のなかで防犯に対する意識を高めておくことも重要です。防犯対策として、何気ない普段の行動も工夫してみましょう。
ドアは相手を確認してから開ける
宅配便や知り合いのふりをして、玄関のドアを開けて押し入る犯罪の手口があります。知り合いでもすぐドアは開けずに、インターフォンのテレビモニターやドアチェーンを付けたまま確認してから開けましょう。宅配便は宅配ボックスを使用すると安心です。
女性の一人暮らしだということを悟らせない
空き巣は下見の際に家族構成や生活パターンをチェックしている場合があります。とくに女性の一人暮らしは狙われやすい傾向があるので、次のような工夫をしてみましょう。
表札を出さない
名前から女性の一人暮らしだと判断される可能性があります。姓だけなら大丈夫と考える人もいるかもしれませんが、とくに都会では表札を出すことはおすすめできません。
郵便受けにも鍵をかける
郵便物が郵便受けからはみ出していると、その宛名から女性が暮らしているということがわかってしまう場合があります。郵便受けにも鍵をかけ、郵便物はこまめに回収するようにしましょう。
洗濯物を外から見える場所に干さない
洗濯物は外から見えない場所に干すか、乾燥室や乾燥機を使うようにしましょう。カモフラージュとして、自分の服と一緒に男性モノの服を一緒に干す方法もおすすめです。
夜道を歩く際にまわりの様子を確認する
歩きスマホをしたり、音楽を聴いたりしながら歩いていると、後ろをつけてくる人がいても気付けないものです。とくに夜道ではまわりの様子に気を配り、怪しい人に家を知られることがないように気を付けましょう。もしも、「後を付けられているかも」と思ったら、コンビニに寄るなどして安全を確保し、警察を呼んでください。
家に着いた際にはなるべく素早く鍵をかけ、中に誰もいなくても「ただいま」という習慣をつけると、一人暮らしではないことを印象付けることができます。
玄関周辺に不審なマークがないかチェックを
空き巣犯はいくつもの家を下見しながら、侵入しやすい家を探しています。その際に家族構成や留守の時間帯を示す記号を書いていくことがあります。休みの日など玄関に不審なマークがないか定期的にチェックするようにしましょう。
女性の一人暮らしでは防犯に気を配ろう
一人暮らしの女性の方は、今回の記事を参考にぜひ防犯対策に取り組んでみてください。最近は便利な防犯グッズも多く開発されているので、一度どんなものがあるかチェックしてみるのもいいでしょう。また、防犯グッズを設置したからといって無防備にならず、普段からの行動に気を配ることも大切です。まずはカギの開閉チェックなど、すぐにでもできることから始めてみましょう。
防犯グッズ、普段の生活習慣の見直しと同じく大切なのが物件選びです。一人暮らしの女性の防犯対策が充実している物件をお探しの方は、下記よりお問い合わせください。
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