- タワマンは建築基準法で60m以上の超高層マンションを指す
- タワマンは建築基準法や消防法によって地震や火災に強い設計になっている
- タワマンを購入する場合は購入費用以外にも管理費や修繕積立金にも着目
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超高層マンションであるタワーマンション(タワマン)は、いつか住みたいと憧れる方も多いでしょう。そんなタワマンは、具体的にはどのような建物を指しているのでしょうか。また、建造物としての安全性も気になるところです。タワマンを購入したり借りたりする際には、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。今回は、タワマンの概要や費用相場について解説していきます。
タワーマンション(タワマン)とはどのような建物?
超高層マンションであるタワマンは、「いつか住んでみたい」と思う方も多く、憧れの物件と言えるでしょう。ただ、タワマンという名前は聞いたことがあっても、具体的にどのような建造物を指すのか知らない方も多いはず。まずは、タワマンの概要について解説していきます。
タワマンの規定は細かく指定されているわけではない
よく耳にする「タワマン」は、細かく規定で決められているわけではありませんが、60m以上の「超高層建築物」をタワマンと呼びます。マンション1階あたり約3mの階高とすると、20階以上のマンションを指していることが多いでしょう。超高層建築物については建築基準法によって規定されており、構造耐力まで細かく取り決められています。
2020年以降に全国で完成を予定しているタワマンは10万3,100戸
不動産経済研究所データによると、2020年以降に20階建て以上のタワマンの完成を予定しているのは、10万3,100戸程度と言われています。1990年代以降は、中古であっても値下がりすることが少ない超高層マンションの需要が高まっているのが特徴です。
タワマンは立地がよく眺めがよい物件が多い
タワマンの最大の魅力は、高さがあることから眺めのよい部屋が多いという点です。階数によっても景色は変わりますが、都内を一望できる部屋もあり、開放感が得られます。また、周囲に同じ高さの建造物がなければ、カーテンを開けていても室内が見える心配がないので、プライバシーも十分確保できるのが特徴です。
ほかにも、タワマンは駅から近い場所に建設されることも多く、利便性が高いのもメリット。下の階に商業施設を導入しているタワマンは、買い物をするのに困ることはないでしょう。
タワマンは地震や火災などには強い?
高さがあるタワマンは景色がよく、開放感のある部屋でリラックスできるのが魅力です。一方で、地震や火災などに強い建造物であるかどうか、不安な方もいるかもしれません。超高層マンションであるタワマンは、通常のマンションと比較するとさまざまな厳しい基準が設けられているので、安全性は十分と言えるでしょう。ここからは、地震や火災に対して実際にどのような対策が講じられているのか、具体的にご紹介します。
タワマンは震度6強から7の地震に対する揺れが少ないように設計
タワマンを建設する場合、建築基準法により事前に地震に対してどの程度揺れるのか、シミュレーションが行われます。そのうえで確かな耐久力がある超高層マンションのみ、国土交通省の大臣認定を受けることができるのです。
基本的には、震度6強から7の地震が発生したときに、揺れに対して1/100以内に収まるように設計されます。そのため、超高層マンションは揺れが少なく地震に対して安全性の高い設計になっているのが特徴です。
火災時には住民が避難するための設備を設置する
タワマンでは火災が発生したときにも、住民が安全に避難できるように設備を設置するのが義務付けられています。
たとえば、超高層マンションで迅速に消化活動を行えるように、31m以上の高さの建造物には非常用エレベーターの設置が義務付けられているほか、高さ100m以上の超高層マンションには、階下に移動できない状況になったときに救助するヘリコプターの「緊急離着陸場」の設置が義務付けられています。
火災が発生したときにも、タワマンでは住民の安全を確保する設備が導入されているので、安心してください。
高さ31m以上の高層マンションには防炎物品の使用が義務付けられている
消防法では、高さ31m以上の高層マンションでは防炎性能がある物を使用することを義務付けています。たとえば、防炎性能のあるカーテンやじゅうたんなどを使用することで、火災の発生を未然に防いでくれるでしょう。防炎物品には、「財団法人日本防炎協会」が認定したことを証明するために、ラベルが貼付されています。高層マンションに住むときには、防炎性能がある物を購入して日常的に使用していきましょう。
タワマンを購入する場合にかかる費用や相場は?
タワマンは価値が下がりにくいことから、購入を検討している方も多いでしょう。しかし実際に購入する場合、どれくらいの費用がかかるのか気になるところ。ここからは、タワマンを購入する際にかかる費用や相場について解説します。
購入費用だけでなく管理費や修繕積立金も発生する
都内でタワマンを購入する場合、購入費用だけでなく管理費や修繕積立金などの費用も発生します。ランニングコストがかかることも把握したうえで、タワマンを購入するか検討することが大切です。
都内マンションの費用相場
【新築】4,000万円~2億円
【中古】3,000万円~2億円
毎月かかる管理費の相場について
タワマンでは毎月管理費がかかるため、どれくらいの費用が発生するのか事前に把握しておく必要があります。管理費に含まれるのは、火災保険料・地震保険料・管理人の人件費などです。また、タワマンの場合は階数が多いほど管理にかかる手間が増え、管理費が高額になるケースが多いでしょう。そのため、通常のマンションと比較すると管理費用は高く、相場は2万円から3万円程度です。
管理費用を支払うことは、タワマンに住む人の義務であるため、滞納してしまうとトラブルに発展する恐れがあります。忘れないように注意しましょう。
大規模修繕の費用として必要な修繕積立金
マンションではおおよそ12~15年に1回、大規模修繕を行う必要があります。その際、修繕するための工事費を毎月積み立てていくのが「修繕積立金」です。分譲マンションにのみ発生する修繕積立金は物件の世帯数や築年数、階数や部屋の広さによって異なりますが、毎月1万円~2万円程度かかります。
タワマンを購入するなら知っておきたい住宅ローンの「返済比率」
タワマンを購入する際には、住宅ローンを組んで購入する方が多いでしょう。その際、返済負担が大きくならないよう、住宅ローンの「返済比率」について把握しておく必要があります。
住宅ローンの返済比率
返済比率 = 年間の返済金額 ÷ 額面年収 × 100
年収に対して年間の返済金額が高い場合、返済比率が高くなり、毎年の支払い負担が大きくなってしまいます。返済負担が大きくなると、生活にも支障が出る恐れがあるので、計画的に返済比率を決めていく必要があります。
タワマンの固定資産税は階数によって違う
全日本不動産協会の「平成29年度改正タワーマンションに係る固定資産税の取扱い」では、タワマンについて課税の考え方が記されています。細かい固定資産税の金額は購入する部屋の階数によって異なり、最上階と下の階を比較すると10%程度は課税率が変わるので注意しましょう。
タワマンを賃貸で探す場合のメリットや相場
タワマンに憧れているものの、タワマンを購入すると金額が高くて住宅ローンを組むことを躊躇する方もいるでしょう。そんな方は、タワマンを賃貸で借りるのがおすすめです。タワマンを賃貸で探す場合のメリットや相場について解説していくので、参考にしてみてください。
タワマンは賃貸でも豪華な設備が使用できる
タワマンを賃貸で借りる場合も、ジムやプールなどの共用設備を自由に利用できる点がメリットです。タワマンによって導入されている設備は異なるので、事前に住みたい物件の設備について調べておきましょう。また、駅から近く立地がよいため、利便性が高い点も魅力です。
タワマンを賃貸で借りるときの家賃相場
タワマンを賃貸で借りるとき、家賃はいくらくらいかかるのでしょうか。東京都内の一人暮らしの場合、1LDK・1DK・1LDKあたりで探してみるのがおすすめです。
東京23区で1DKのタワマン家賃相場
東京23区にあるタワマン「1DK」「1LDK」「2LDK」それぞれの家賃相場を調べました。自身のライフスタイルに合った物件探しの参考にしてみてください。
1DK……12万5,000円~18万円程度
1LDK……12万9,000円~30万円程度
2LDK……12万9,000円~30万円程度
※2021年4月時点
出典:ピタットハウス
安全性は高いものの、家賃や購入費用は比較的高額
東京都内を一望できるタワマンは、景色がよくゆったりとした日常を送ることができます。しかし通常のマンションと比較すると、家賃や購入費用は高額なことがほとんどなので、物件を探すときには予算と相談しましょう。
タワマンは地震や火災に対して、建築基準法や消防法によって安全性が確保されています。安心して暮らせる環境が整えられているので、超高層マンションだからといって不安に思う必要はありません。ぜひ自分に合ったタワマン物件を探して、理想的な住まいを見つけてください。
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